【3歳児】発達から考える絵本の選び方とおすすめ絵本15選【現役保育士が教えます】

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【2023年版】3歳児向けおすすめ絵本15選【発達・ねらい別】

 

絵本は子どもの成長に大切だと聞いているけど、種類がたくさんありすぎてどの絵本を読めばいいのか分からない…。
そんなあなたに現役保育士が3歳児に対して実際に読んだ絵本の中でおすすめするこれだけ読めば間違いなしの人気・定番絵本を発達に即して紹介します。

※3歳児とは満3歳以上歳5歳未満を指します。

この記事でを読んで分かること
  1. 3歳児に読み聞かせしたい絵本が見つかる
  2. 目的・ねらい別の適した絵本が見つかる
  3. 3歳児の成長・発達に応じた絵本の選び方が分かる
目次

本記事で紹介するおすすめ・人気絵本

3歳児の発達・成長の目安、絵本の選び方

3歳児でのおおよその発達・成長段階を5つに分けて詳しく見ていきます。

 一言で絵本と言っても種類は様々です。

 絵本には、作者が絵本を通して感じて欲しい事や目的・ねらいなどが込められています。

 3歳児での発達・成長段階を理解することで、3歳児ではどのような絵本を選べばいいのかが見えてきます。

おおよそ3歳児の成長・発達の特徴
  1. 生活習慣の定着
  2. 友達との関わりの増加
  3. 文字、数字、形、色への興味・習得
  4. 想像力、見通す力の発達
  5. 言葉・語彙の爆発

生活習慣の定着

これまでの経験が花開く時期です。

 1,2歳児で様々な葛藤や達成感を得ながら習得してきた生活する上で必要な力が体の発達も相まって身についていきます。

 片付け、食事、排泄、歯磨きなど、生活を送る上で必要な事の多くを大人の助けなしでも出来るようになり、自分に自信を持つ事ができたり、自分への肯定感が高まる時期です。

 一方で出来ない事があると自分の感情がうまく言葉で表現できずに癇癪を起してしまういわゆる”イヤイヤ期”でもあり、心身ともに未熟な部分があり、大人の助けが必要な事もあります。

  以上の事を踏まえ、生活習慣の定着という観点からは以下のような絵本を選ぶといいでしょう。

  • 生活において必要な習慣が明るく魅力的に描かれている絵本
  • なぜ食事、睡眠、排泄等が必要なのか、その理由が描かれている絵本
  • 生活する上で大切な事が知識として身につく絵本

友達との関わりの増加

”一緒に遊ぶ”が増える時期です。

 自分だけの世界から他者や友達を含めた世界に変わっていきます。その分、言い合いや喧嘩も多い時期ではありますが、衝突を繰り返していく中で、次第に他者・友達の気持ちが分かっていく大切な時期です。

 平行遊びと呼ばれる皆で遊んでいるように見えて実は一人一人バラバラな事をしている遊びから、皆で1つの遊びを楽しむ集団遊びも楽しめるようになっていきます。ごっこ遊びなども始まり、他者との交流が活発になります。

 相手には相手の気持ちがある事が少しずつ分かったり、相手の気持ちを想像してみようとするなど、人間関係で悩む時期です。

 友達との関わりの増加という発達過程を踏まえ、以下のポイントに着目して絵本を選んでみましょう。

  • 自分の行動によって相手がどう感じるのかが分かりやすく描かれた絵本
  • 人には人の、それぞれの良さがある事が分かる絵本
  • 共有し合う良さ、楽しさが魅力的に描かれている絵本

文字、数字、形、色への興味・習得

知的好奇心が旺盛になり、身の回りの事が知識として身につく時期です。

 物事を深く考える事が出来るようになったり、脳の発達や記憶力の増加などに伴い身の回りの事象や物事に関心を示し、それらを知識としてどんどん定着させていくことができます。

 「なぜ?どうして?」「もっと知りたい」と自分の納得がいくまで質問をするなど、知的好奇心が爆発し、文字や数字、形、色、名称など身の回りにあるものを主体的に学ぼうとする姿勢が見られるようになります。

 文字、数字、形、色への興味・習得に関する絵本を選ぶ時には、以下の事を意識しましょう。

  • ストーリーの中で自然と文字や数字について触れる事が出来る絵本
  • 仕掛けなどを通して楽しみながら子どもが自ら「知りたい」と感じられる絵本

想像力、見通す力の発達

自分の過去の経験から物事を見通せるようになる時期です。

 脳の発達やこれまでの経験を通じて考える力、想像力、また自分が行った事でその後どのような事が起こるのかを予測する力が少しずつ身に付きます。

 「ここで走ったら転びそう」「この見た目はりんご」「もうすぐ寝る時間」などといった事が頭で理解できるようになり、生活のあらゆる場面において見通しを持って生活できるようになります。

 過去の経験を結び付けられるようになることで想像力も増し、ごっこ遊びを楽しむ事ができたり、想像力を要するファンタジー系の絵本も十分楽しむ事ができます。

 想像力、見通す力の発達という特徴を押さえた絵本を選ぶ時は、以下の点に注目しましょう。

  • 想像を促す描写(シルエット等)や言葉が複数回登場する絵本
  • 聞き手に質問をするような言葉が取り入れられている絵本
  • ゲームやクイズ感覚で想像する事を楽しめる絵本

言葉・語彙の爆発

日常会話が流ちょうに出来るようになる時期です。

 3歳児と言われる3~4歳までの平均語彙数は1000~1500語と言われています。2歳の目安300語と比較すると語彙数の増え方が非常に大きい事が分かります。

 1000語も語彙数があると大人や友だちとの会話も大分スムーズになったり、言葉のやり取りを楽しめるようになっていきます。

 会話を通じて「もっと話したい」という思いや自分の気持ちが言葉で伝わる喜びを感じ始める言葉の習得という面では非常に大切な年齢になります。

 言葉・語彙の爆発に関連する絵本を選ぶ際には、以下のポイントをチェックしましょう。

  • 繰り返し同じ言葉が使われて、子ども絵本に合わせて言葉を言いたくなるような絵本
  • 言葉の響きやリズムが楽しく感じられる言葉遊び絵本
  • 物語の中に語呂の良い言葉が自然と使われている絵本

【発達・ねらい別】絵本紹介

「どの絵本を読めばいいのか分からない…」そんなあなたに、これだけ読めば間違いない絵本を紹介します。

 現場で読み聞かせを行う中で反応が良かったもの、子どもたちに人気の絵本、強いメッセージを感じたおすすめ絵本を厳選しました。

3歳児の成長・発達段階を5つのカテゴリーに分け、それぞれの目的・ねらいに合った定番・おすすめ絵本を3冊ずつご紹介します。

生活習慣の定着

お片付けを前向きに捉える事が出来る「ぐりとぐらのおおそうじ」

掃除がテーマのぐりとぐらシリーズ。汚くなってしまった部屋をどう掃除するのか…二匹の発想がとても面白く、掃除や片付けが楽しく感じられるきっかけになり得ます。

言葉の響きも楽しむことができる一冊です。

食べたその後が楽しく分かる食育絵本「おなかのこびと」

お腹の中に小人がいて、食べた物によって小人や体にどんな影響があるのかが描かれています。子どもが笑ってしまう描写も多数あり、楽しみながら人体や食べ物の栄養について学ぶことができます。

食べる事に関して興味を持ち、一歩深い知識が身につけられる一冊です。

生活の知恵を教えてくれる「もったいないばあさん」

 あらゆることを「もったいない」と言うもったいないばあさんが現れ、生活で得た知恵を教えてくれます。電気のつけっぱなし、物の再利用、食べ残し…。お婆さんの知識は全てより良く生きる事に通じています。

少し怖いお婆さんだけど、どこか憎めない。知恵の詰まった一冊です。

友達との関わりの増加

共有する良さが感じられる絵本「そらまめくんのベッド」

そら豆くん自慢のベッドはふかふかで寝心地が最高。だけど、他の豆たちには絶対に貸しません。そんなある日ベッドが無くなったことをきっかけに共有する楽しさを理解するお話です。

玩具の貸し借りで悩んでいる時に読みたい一冊です。

優しい心を持つ大切さが感じられる絵本「そらいろのたね」

 もらったものを大切にし、友だちと分け合う主人公のゆうじは、動物たちに囲まれて幸せそう。ですが、独り占めしたり、わがままを言うキツネは結局最後には全てを失うストーリー。

 他者の思いを理解する上で是非読みたい一冊です。

お互いの違いを認め合う良さが分かる「くれよんのくろくん」

 赤は花、青は空、緑は草木…それぞれの色にしか出せない個性があります。でも黒は…?ある事がきっかけで煙たがられていた黒にしか出来ない事を見つけます。

 みんな違ってみんな良い、そんな事が感じられる一冊です。

文字、数字、形、色への興味・習得

楽しむ中で興味が湧き、習得できる「はらぺこあおむし」

 はらぺこなあおむしが生まれ、たくさん食べ物を食べて蝶々になるストーリー。楽しみながら曜日、数字、色などを学ぶことができます。

 絵本の中に学びが詰まった世界の名作です。

絶対子どもが楽しめる「まるまるまるのほん」

出てくる形は丸のみの一風変わった作品。丸を押したり、擦ったりすると丸が増えたり色が変わったり…。子どもが参加しながら楽しめる工夫がいっぱい詰まっています。

楽しい学びがある持っていて損なしの一冊です。

リボンの仕掛けを触りながら楽しめる「にじをつくったのだあれ?」

うさぎが様々な生き物たちと出会う中で色彩豊かな色にも出会うお話。リボンの仕掛けが珍しく、ページをめくる度に虹が増えていくのが綺麗です。

仕掛けも楽しい色彩感覚が豊かになる一冊です。

想像力、見通す力の発達

様々な想像を楽しむことが出来る「チビねずくんのながーいよる」

 身の回りの音が気になって中々眠る事が出来ないチビねずくん。風や水の音を聞くたびに色々な事を想像してしまい益々眠れません。

 音から想像する面白さが楽しめる一冊です。

クイズのような感覚で想像力が養える「まいごのたまご」

 どこからか落ちてきた誰かの卵。恐竜たちが質問をする中で少しずつ誰の卵なのかが分かっていくお話しです。子どもと一緒に想像したり、考える事が楽しめます。

 真剣に考える中で集中力も養える絵本です。

次の展開を考えてしまう文が秀逸な「とらさんおねがいおきないで」

 寝ているトラにサプライズをする為に生き物たちがトラを起こさないように移動する展開が楽しい絵本。「どうしたらいい?」というような投げかける文が多く、子どもが自然と次の展開を見通すことができます。

 子どもとのやり取りも楽しめる一冊です。

言葉・語彙の爆発

言葉の変化が楽しめる「へんしんトンネル」

 へんしんシリーズの一作目。「かっぱかっぱ…」と言いながらトンネルに入ると出るときには「かっぱかっぱ…」と馬になっていたり、言葉を繰り返す事で変化する事に着目した言葉遊びの絵本です。

 子どもと笑いながら楽しめる一冊です。

言葉遊び×野菜×ストーリー「おやおや、おやさい」

 野菜たちがマラソンをするお話しと共に「はくさい はくしゅは てれくさい」といった語呂が良い言葉が盛りだくさんな絵本。野菜の種類を知るのにも一役買ってくれます。

 言葉のリズムが心地良い一冊です。

言葉の楽しさがぎゅっと詰まった「わにさんどきっはいしゃさんどきっ」

 ワニが歯医者に行って虫歯を治療するのですが、その言葉の掛け合いが面白い絵本。二人が同じ言葉のみを使い話が展開していく見事な文構成が特徴です。

 歯磨きの大切さも感じられる一石二鳥の一冊です。

まとめ・感想

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3歳児はこれまでの積み重ねが花開く、開花の年齢!

 乳児と言われる0,1,2歳児で体験した事、感じた事、学んだことが出来るようになったり、理解できるようになるのが3歳児という年齢。また、様々な事が出来るようになり、自分に自信を持つ事が出来るようになるので3歳児は就学に向けた土台にもなる非常に大切な時期。

 なので、子どもが楽しめるものは勿論、しっかりと目的を持って読み、3歳児に合った内容の絵本を選ぶことが重要です。

 3歳児にもなると反応もよく返ってくるようになり、読み手である大人も一緒に楽しむ事が出来るようになるのも1つの特徴と言えるでしょう。

 また、文字への興味・関心を示すようになることが予想されるので、今度は絵本を読む事に挑戦するようにもなるでしょう。

 読むものは1歳児向けの絵本などの読み易いものから始めると自信をつける事ができるので、おすすめです!

 Ryuが運営する「保育士Ryuのおすすめ絵本紹介ブログ」では本記事で紹介する事ができなかった絵本も多数紹介しております。

 絵本を探す際には是非ご覧ください。

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