【3,4歳児おすすめ絵本】とらさんおねがいおきないで【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

「とらさんおねがいおきないで」は私が”絵本に主体的に触れ、絵本に興味を持って欲しい””楽しみながら想像力が豊かになって欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
作品紹介
作・絵 | ブリッタ・テッケントラップ |
訳 | 木坂 涼 |
出版社 | ひさかたチャイルド |
発行日 | 2017/1 |
値段 | ¥1540 |
大きさ・ページ数 | 27×24cm/24p |
「とらさんおねがいおきないで」はこんな絵本!
「とらさんおねがいおきないで」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「とらさんおねがいおきないで」を簡単にまとめてみました。
- 話に沿って子どもが参加しながら楽しめる絵本
- 次の展開を予測・想像しながら楽しめる
- 誕生会にピッタリの絵本
まるわかりQ&A
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あらすじ・ストーリー・内容


子どもと協力して読める楽しい絵本。
眠っているとらさんを起こさないでとらさんを越えなければいけません…。かえる、きつね、かめ、ねずみが風船などを使いながらとらさんを越えていこうと試行錯誤。
何度か危ない場面もありましたが、何とか起こさず超える事ができました!そして最後のこうのとりさん…。
とらさんは起きてしまうのか、そして何故起こしたくなかったのか、最後までドキドキしながら楽しめます。
ハッピーエンドで幸せな気持ちになれる絵本です。


こんな方におすすめ


- 誕生日に関連する絵本を探している
- 聞き手と一緒に楽しめる絵本を探している
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「とらさんおねがいおきないで」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!


想像と笑いとドキドキが楽しめる「ぜったいあけちゃダメッ!」
ページを開くと青い人のようなモノ。何度もしつこく次のページをめくらないようにお願いしてきます。そしてどんどんページをめくっていくと最後には…。
次の展開を予想する楽しさを笑いながら味わえる一冊です。


子どもが絵本に触れるきっかけになる「まるまるまるのほん」
出てくる形は丸のみの一風変わった作品。丸を押したり、擦ったりすると丸が増えたり色が変わったり…。子どもが参加しながら楽しめる工夫がいっぱい詰まっています。子ども一人でも楽しめます。
楽しい学びがある持っていて損なしの一冊です。
目的・ねらい


- 主体的に絵本に触れ、絵本を楽しいものだと感じる
- 次の展開を予測し、想像力を養う
目的・ねらい1
子どもを惹きつける工夫が沢山あります。
「とらさんおねがいおきないで」には、聞き手が主体的・能動的に楽しめるような言葉が散りばめられています。
例えば、「どうしたらいい?」と聞き手に考えさせるような言葉があったり、「とらさんが おきないように はなの あたまを なでてくれる?」といったような聞き手が触れること話が展開する場面がいくつもあります。
ただ大人が読み聞かせをするよりも、聞き手が参加しながらストーリーが展開していく方がよっぽど楽しいですよね。
楽しみながら絵本に触れることで、「絵本は楽しいもの」という認識が生まれるでしょう。
目的・ねらい2
ドキドキしながら予測する楽しさが味わえます。
とらさんを起こさないようにひっそりと行われる生き物たちの行動にドキドキしながら、次の展開を自然と予測してしまいます。
「とらさんは起きてしまわないか」「次はどのように生き物がとらさんを越えるのか」などなど、様々な想像をしながら楽しめる内容となっているので、楽しみながら想像力や予測する力が自然と身に付きます。
また、想像することで脳の働きも活性化し、いい刺激を与えてくれます。
チェックポイント


現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 3,4歳児、特に3歳児 |
季節 | 一年中 |
行事 | 誕生会など |
対象年齢
3歳児がおすすめです。
想像力や少し先を見通す力がついてくる3歳児頃に読むことで、展開を楽しみながら予測する楽しさを十分に味わる事ができるでしょう。
話の長さ、文の量などを考えても3歳児以降、幼児がおすすめです。
時期・季節・行事
ごっこ遊びや見立て遊びが出来るようになった頃が良いでしょう。
ごっこ遊びや見立て遊びは想像力を大いに使う最高の遊びです。
そのような遊びが見られるようになった頃に「とらさんおねがいおきないで」を読むことで、想像力を掻き立て、より豊かにしてくれるでしょう。
季節に関する描写はありません。
「とらさんおねがいおきないで」の内容は、とらさんの誕生日をサプライズでお祝いするものなので、行事として考えると誕生日や保育園・幼稚園なら誕生会などに読むのにぴったりです。


読み聞かせのポイント


- ひっそりと、ドキドキするように読みましょう
- 聞き手が参加することを意識しながら読みましょう
ポイント1
秘密ごとを話すような雰囲気作りを!
「とらさんおねがいおきないで」は作品を通じてとらが起きないようにひっそりと生き物たちが動く様子が描かれています。
その描写に合わせるように耳打ち・こそこそ話をするように読むと、ドキドキできる雰囲気を作る事ができるでしょう。
また、「あぶなーい」「おちちゃったー!」といった危険を表す言葉は、あえて声を大きくし、高い声で読むことで声色で危険な事を伝える事ができ、より緊迫した印象を聞き手に与える事ができるので、やってみてください。
ポイント2
会話のようなやり取りを心がけましょう。
「とらさんおねがいおきないで」では、聞き手に問いかけるような言葉が多く登場します。
例えば「だいじょうぶかな?」「どうしよう…」「たたいてくれる?」など、聞き手の反応を促すような言葉が多くあるので、実際の会話で使うように聞き手に問いかけるような気持ちで読むと聞き手も反応しやすくなります。
また、「とらさんを ゆらしてくれる?」といったシーンでは、実際に絵本に触れてもらうことで聞き手も絵本の内容の一部に加わる事ができ集中力が増すので、触れる機会を作る事も忘れずにするといいでしょう。


まとめ・Ryuの感想


面白くないはずがない参加型の絵本!
子どもが参加するような工夫がされている絵本って100%面白いです。
名作「まるまるまるのほん」を彷彿させるような参加する楽しさが味わえます。
「とらさんおねがいおきないで」は、子どもが参加することでストーリーが展開していくように描かれているので、子どもも「絵本に触れたい!」「やってみたい!」と意欲的な思いを持って、絵本を楽しむ事ができます。
実際に幼児に読み聞かせをした時には、それはもう大盛り上がりで、手伝いをお願いする場面では「やりたい!」と挙手をして、笑顔でトラの頭をなでたりしていました。
子どもなら誰しもが大好きな誕生日がテーマの絵本なので、関心も示しやすい点も「とらさんおねがいおきないで」の魅力の1つになっています。
誕生日の時でも、そうじゃない日常でも楽しめる一冊です。



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