【3,4歳児おすすめ絵本】ぐりとぐらのおおそうじ【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「ぐりとぐらのおおそうじ」は私が”掃除や片付けを前向きに捉えて欲しい””発想する楽しさを感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 掃除に関心を持つ
- 掃除や片付けを前向きに捉え、やってみようとする
- 考えたり、発想する楽しさを知る
作品紹介
「ぐりとぐらのおおそうじ」はこんな絵本!
「ぐりとぐらのおおそうじ」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「ぐりとぐらのおおそうじ」を簡単にまとめてみました。
- 累計発行部数2000万部を超えるぐりとぐらシリーズの7作目
- ぐりとぐらの豊かな発想が楽しめる
- 掃除や片付けを前向きに考えられる雰囲気が楽しめる
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
アイデアが詰まった大掃除!掃除するのが楽しみになる絵本です。
冬が終わり春が訪れ、二人は窓を開けました。すると、お部屋の何と汚いこと!
ぐりとぐらは今日のお仕事はお掃除に決めました。
ぐりとぐららしく面白いアイデアを考えて、二人がほうきや雑巾になることに。あっという間に綺麗になり、最後はうさぎたちも招いてお茶会です。
二人に掛かればお掃除も楽しくなってしまいます!
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「ぐりとぐらのおおそうじ」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 掃除に関する絵本を探している
- 発想力を養える絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「ぐりとぐらのおおそうじ」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
自由な発想が楽しめる「チビねずくんのながーいよる」
身の回りの音が気になって中々眠る事が出来ないチビねずくん。風や水の音を聞くたびに色々な事を想像してしまい益々眠れません。頼りになるオオねずくんとの何気ない会話も楽しめます。
音から想像する面白さが楽しめる一冊です。
綺麗にする気持ち良さが感じられる「はみがきれっしゃ しゅっぱつしんこう!」
歯磨き嫌いな子の所に突如現れた歯磨き列車。歯磨き列車が歯に挟まった食べかすをどんどんお掃除してくれて、歯磨きの爽快感が味わえます。
盛り上がりながら楽しめる歯磨きの絵本です。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 掃除や片付けが楽しいものであると気づく
- 発想することの楽しさを感じる
目的・ねらい1
掃除や片付けも考え方次第で楽しくなります。
子どもにとっても掃除や片付けって、どちらかというと嫌々やること、若しくはやらさせることの方が多いですよね。
そんなマイナスイメージがついている片付け・掃除もぐりとぐらの手に掛かれば、楽しみながら行うことができています。
楽しそうに片付けや掃除をしている二人を見ると何だかプラスのイメージが持てますね。
やらさせる感覚を持っているといつまでも習慣は身につきません。「ぐりとぐらのおおそうじ」を通して掃除・片付けの楽しさ、気持ちよさに気付くことができるでしょう。
目的・ねらい2
このシリーズの面白さは発想の豊かさにあります。
今作に限ったことではありませんが、ぐりとぐらのシリーズの面白味の1つとして二人の発想の面白さが挙げられます。
「ぐりとぐらのおおそうじ」では、掃除道具が使えない中でどうするかを考えたときに、普通は中々思いつかない”自分が掃除道具になる”という発想を思いつきます。
そんな面白い発想をしながら問題を解決していく二人を見ていると、発想することの楽しさを感じざるを得ません。
今作を読んだ後は、日頃の問題に直面した時も面白い発想で解決できてしまう気がします。それは子どもにも同じことが言えるでしょう。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 幼児期、特に3歳児 |
季節 | 一年中 |
行事 | 関係なく楽しめる |
対象年齢
3歳児以降がおすすめです。
ページ数や文字数を考えると幼児向けと言えるでしょう。また、乳児は意外とお片付けも積極的にしてくれることが多いです。
幼児になると自我がはっきりとしてくるため、「やりたくない」という気持ちも芽生えてくるのです。なので、片付けをやりたくないと感じているであろう幼児期に読むといいと思います。
時期・季節・行事
片付けや掃除をやりたくない素振りが見られるようになった頃がいいでしょう。
恐らく初めから何の動機もなしに進んでお片付けや掃除をする子はいません。
なので、綺麗にする気持ちよさなどを伝えるきっかけとしてこの絵本を読むことで、掃除や片付けをするメリットを伝えてあげましょう。
季節としては、冒頭に「はるの におい」とあるので春先を意識していますが、メインは掃除なので、いつ読んでもいいでしょう。行事との関係もありません。
読み聞かせのポイント
「ぐりとぐらのおおそうじ」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 会話部分は感情を込めて読みましょう
- 文のリズムを意識して読みましょう
ポイント1
キャラクターの思いを想像して読みましょう。
例えば「なんだい このぼうは」の時には少し驚いたように、「ぼくが ぞうきんになろう!」と思いついた時には、嬉しそうにといったようにそのセリフがどういった感情から出てきたものなのかを考えることで、感情を込めて読みやすくなります。
大げさにやらなくてもいいので、少し読み方を変えることで、会話文に感情が宿り、ストーリー性がはっきりと生まれてきます。
聞き手も飽きにくくなるので、是非やってみましょう。
ポイント2
リズムを意識することで、言葉の心地よさを感じることができるでしょう。
ぐりとぐらシリーズに散りばめているリズムの良い言葉があります。
今作では「おひさま ぽかぽか うれしくて ほこりも ふわふわ おどってる ぼくらは これから おおそうじ」という一文が特にリズムがいい言葉となっています。
私はいつもテンポよく読んで楽しい雰囲気を出せるように意識して読んでいます。そうすると子どもも自然と読み手を見て「何だか楽しそうだな」と感じることができるのです。
上記の文以外にもリズムよく読める文があるので、そうした文は楽しく読むように心がけましょう。
まとめ・Ryuの感想
大人の永遠の悩み、掃除・片付けを前向きにさせてくれます。
お母さん・お父さん・保育者なら誰しもが直面する片付け・掃除しない問題。その大変さよーーーく分かります!
でも、いくら大人が言ったところで自分から片付け・掃除をすることなんてあまりないと思います。そこで、「ぐりとぐらのおおそうじ」の出番です。
掃除を全く苦に感じさせず、楽しそうに行っている二人を見ると大人であっても少し前向きに捉えることができるような気がしてきます。
子どもも大人と一緒で行動を変えるのは自分の意思でのみ、変えることができるのです。
「ぐりとぐらのおおそうじ」を読んで、掃除・片付けをすることでのプラスの面をそれとなく伝えてみましょう。
私も保育園で本作を読んだ当日だけは、みんなお片付けに積極的でした!また、お手伝いをしてくれる子も読み聞かせをした後に増えたこともありますよ。
「ぐりとぐらのおおそうじ」を読んで劇的に変わるわけではないと思いますが、少しずつ内面のどこかで意識が変わっているのだと思います。
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