【3,4歳児おすすめ絵本】まいごのたまご【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「まいごのたまご」は私が”想像力が豊かになってほしい””様々なモノに興味を持って欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 想像したり考える楽しさを知る
- 身近な大人とのやり取りを通じて安心感を覚える
- 恐竜などこれまで興味を持っていなかったモノに興味を持つ
作品紹介
作 | アレックス・ラティマー |
出版社 | 聞かせ屋。けいたろう |
発行日 | 2018/6 |
値段 | ¥1540 |
大きさ・ページ数 | 23×27cm・32P |
「まいごのたまご」はこんな絵本!
「まいごのたまご」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「まいごのたまご」を簡単にまとめてみました。
- クイズ感覚で、子どもが参加できる絵本
- 想像や発想、予想をしながら楽しめる
- 様々な恐竜を知り、興味・知識が広がる
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
クイズ感覚で楽しめる。楽しい参加型絵本!
むかしむかしのおおむかし。1つのたまごが山から落ちてきました。落ちてきた卵の親は誰なのか。その卵を見た恐竜たちは卵に質問をしていきます。
ブラキオサウルス、トリケラトプス、ティラノサウルス…。
色々な恐竜の特徴を見ながら親を探します。卵の中身は何なのか。親は見つかるのか。
ドキドキしながら楽しめる恐竜いっぱいの絵本です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「まいごのたまご」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 想像力を養える絵本を探している
- 恐竜に関する絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「まいごのたまご」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
想像する楽しさが詰まった「やさいのおなか」
野菜の断面がシルエットになっていて、それが何の野菜なのかを考えたり、想像しながら楽しむ絵本。クイズのような感覚で楽しむ事ができるので、どんな年齢の子でも盛り上がる事間違いなしです。
食育という側面も持った一冊です。
子どもが参加しながら楽しめる「とらさんおねがいおきないで」
寝ているトラにサプライズをする為に生き物たちがトラを起こさないように移動する展開が楽しい絵本。「どうしたらいい?」というような投げかける文が多く、子どもが自然と次の展開を見通すことができます。
子どもとのやり取りも楽しめる一冊です。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 想像力を働かせ、考えようとする
- 恐竜の存在を知り、興味を持つ
目的・ねらい1
誰の卵なのか、聞いている中で自然と考えることができます。
誰の卵なのか考えられるような構成になっているので、聞いている中で想像力が磨かれたり、思考力が育まれます。
いくつか恐竜が出てくるのですが、その中で「くびは みじかい」「おやま みたいな とさかはない。とんがり とさかは あるけれど」といったヒントが出てきます。
そうしたヒントをつなぎ合わせることで答えの恐竜を考えられるようになっているので、楽しみながら考えることができます。
目的・ねらい2
恐竜という子どもとは切っても切り離せない不思議な存在に触れることができます。
子どもって恐竜が大好きですよね。特に男の子が多いですが、女の子であっても恐竜の存在は知っていますし、ごっこ遊びなどもよくします。
そんな切っても切り離せない恐竜のことをより深く知るきっかけを与えてくれます。
恐竜の可愛らしく描かれているので、怖い思いをせず触れることができますし、登場する恐竜も有名な6種類のみなので、子どもが覚えるのに丁度いい量になっています。
恐竜の存在をまだあまり知らない子に読むことで、興味を持つきっかけを作ることができるでしょう。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 幼児期、特に3歳児 |
季節 | 一年中 |
行事 | 関係なく楽しめる |
対象年齢
3歳児以降がおすすめです。
恐竜を認識し、関心を持ち始める年齢ということと、絵本の文の長さなどを考えると3歳児以降がいいでしょう。
ただ、内容は難しくなく、考えながら見ることができ、飽きがこないので2歳児でも十分に楽しむことができると思います。
時期・季節・行事
論理的に物事を考えられるようになった頃がいいでしょう。
作中の「ツンツンはありません」「くちには はがない。ながいくちばしはある」といった言葉からどのようなものかを推測する楽しさがあるので、ある程度物事を論理的に考えられると、より楽しめるでしょう。
季節感は特にないので、季節関係なく読むことができます。
行事とも関連性はありませんが、恐竜も多く登場するので、興味を持ったら発表会の劇などにしても面白いかもしれません。
読み聞かせのポイント
「まいごのたまご」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- それぞれのキャラクターになりきって演じましょう
- 考える間を意識して読みましょう
ポイント1
恐竜毎に声を変えて読むといいでしょう。
恐竜が入れ替わりに出てくるので、どの恐竜が話しているのかをより分かりやすくするために声色を変えたり、感情を込めるように読むと聞き手も分かりやすくなります。
特に卵は弱々しく読むことで、独りぼっちの寂しさを演出することができるでしょう。
ポイント2
すぐにページをめくらないことで”間”を作りましょう。
例えば「とんがりとさかは、あるけれど」と読んだ後すぐに次のページをめくってしまうと、聞き手がどんな恐竜が卵に入っているのかを考える余地がなくなってしまいます。
そこで、「とんがりとさかは…あるけれどー……」といった具合に語尾に余白を作って読むことを意識してみましょう。
そのちょっとした間で、どのような恐竜が入っているのかを想像することができます。
時間としては2秒程度なので、本当に気持ちですが、その間があることで子どもの集中の仕方が変わってきますので、是非やってみましょう。
まとめ・Ryuの感想
なぞなぞやパズルを解いているような感覚を楽しめる絵本です。
「まいごのたまご」の楽しさは、恐竜の言葉をヒントに卵の中を想像することにあると考えています。
それは、なぞなぞやパズルと同じような感覚で「首が長くないなら、これかな?」「くちばしがあるなら、あれかな?」といった思考する楽しさを味わうことができます。
また、答えが分かった時の気持ちよさは、勉強する楽しさにも通ずるところがあると思います。考えた末に答えを導きだす。そのようなことがこの絵本でも楽しむことができるのです。
私は初めて読んだのは3歳児クラスでしたが、みんな自分の頭で想像してどんどん自分の考えたものを答えていました。「かえる!」「ぞうさん!」といった答えも出たりで、子どもと笑い合いながら読んでいたことを思い出します。
聞き手も読み手も楽しむことができ、想像力も養える、また、家族の大切さも考えられる一冊になっています。
記事を書く励みになります。ポチっとお願いします!