【3,4歳児おすすめ絵本】おやおや、おやさい【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「おやおや、おやさい」は私が”言葉の響きを楽しみ、日本語に興味を持って欲しい””楽しみながら野菜の種類を知り、野菜に関心を示して欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 言葉の響きの楽しさを感じ、声に出そうとする
- 野菜の種類を知り、野菜に興味を持つ
作品紹介
「おやおや、おやさい」はこんな絵本!
「おやおや、おやさい」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「おやおや、おやさい」を簡単にまとめてみました。
- 語呂の良い言葉と野菜がたくさん登場する言葉遊び絵本
- 言葉の響きを楽しめ、言葉・日本語に興味を持つきっかけになる
- 様々な野菜を知り、野菜に対して親しみを感じる事ができる
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
おやさいたちのマラソン大会!たくさんの野菜たちが出てきます。
ただの野菜たちのマラソン大会ではありません。
それぞれの野菜に語呂の良い文がつけられていて、読み手も聞き手も心地の良い語呂を楽しめます。
例えば「はくさい はくしゅは てれくさい」など、マラソン大会になぞらえた文が書いてあり、ストーリーと言葉遊びを楽しめる一冊となっています。
”野菜×言葉遊び”の珍しい絵本です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「おやおや、おやさい」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 野菜が描かれている絵本を探している
- 言葉のリズムや響きの面白さが感じられる絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「おやおや、おやさい」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
様々なお菓子を見ながら言葉の響きが楽しめる「おかしなおかし」
「ぷるぷる プリンが トランポリン」「くさもち もちろん ちからもち」こんな語呂の良い言葉が面白い絵と共に楽しめます。子どもも実際に言いながら盛り上がる事ができます。
言葉の面白さを全面に押し出した言葉遊び絵本です。
想像する楽しさが詰まった「やさいのおなか」
野菜の断面がシルエットになっていて、それが何の野菜なのかを考えたり、想像しながら楽しむ絵本。クイズのような感覚で楽しむ事ができるので、どんな年齢の子でも盛り上がる事間違いなしです。
食育という側面も持った一冊です。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。
以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 言葉の響きの面白さに気付き、日本語を楽しむ
- 野菜の種類を知り、野菜に関心を示す
目的・ねらい1
野菜がメインの話となっていますが、やはり中核は言葉遊び。
言葉遊びの絵本は数多くありますが、野菜というジャンルに絞ってここまで上手く言葉遊びを取り入れられているのは、この本ぐらいだと思います。
ついつい言葉に出したくなる語呂の良い言葉を聞くことで、日本語を面白く感じたり、興味を持つことが予想されます。
目的・ねらい2
圧倒的な野菜の種類!野菜に興味を持たせるのに一役買ってくれます!
語呂がある文にはなっていない野菜も多く、ざっと数えたところ30種類は描いてあります。
ここまで野菜が出てくる絵本も珍しいです。
「おやおや、おやさい」を読むことで、野菜嫌いがなくなるということはないと思いますが、少なくとも野菜の名前を覚えることができたり、読む前よりも野菜に関心を持つことができるでしょう。
本作なら楽しく野菜に触れることができます!
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 幼児期、特に3歳児 |
季節 | 一年中 |
行事 | 関係なく楽しめる |
対象年齢
3歳頃がおすすめです。
野菜の名前の知識を得るタイミングや語呂を使ったリズムの面白さに気付くことができるのが3歳児以降が目安になるので、この時期がいいでしょう。
野菜の種類を伝えたいだけなら2歳児でもいいと思います。ただ、言葉遊びの面では、2歳児にとっては少し難しく感じる可能性があります。
時期・季節・行事
友だちや大人との言葉のやり取りが楽しめるようになった頃がいいでしょう。
言葉の響きやリズムを楽しむ絵本なので、言葉を十分に使えるようになってからではないとその言葉の面白さにも気付きにくくなってしまいます。
季節感は特にありませんが、読んでいる時にそれぞれのお野菜の旬を伝えてもいいかもしれません。
もし園の行事や家庭でマラソン大会に出る時があるなら、それに合わせて読むのもいいかと思います。
ただ、マラソン大会は副次的なものであるので、そこまで気にしなくてもいいでしょう。
読み聞かせのポイント
「おやおや、おやさい」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。
読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 語呂が感じやすいようにリズムを作って読みましょう
- 絵本に出てきた野菜を実際に食べるときには、語呂も一緒に言ってみましょう
ポイント1
リズムに乗って!楽しく!
ただ文を読むだけではせっかくの語呂の良さが生きないので、気持ち程度でいいので、リズムを作るように読んでみましょう。
実際に言葉に出して読んでみると気づくと思いますが、リズムを作った方が読み手としても読みやすいですし、聞いている方もリズムがある方が聞きやすく、語呂を感じやすいです。
初見だとどういう風に読んだらいいのかが分からないと思うので、読み聞かせをする前に事前に一度自分で読んでみることをお勧めします。
ポイント2
日常の生活に本作の言葉遊びを取り入れる。
「おやおや、おやさい」で出会ったお野菜を実際に食べるときには、せっかくなので、語呂も一緒に言って食べると、楽しみながら食事をすることに繋がるでしょう。
私も実際にお給食を子どもと食べているときに「きゅうりは きゅうに とまれない」など言いながら一緒に口に運んでいました。
こうした少しの面白さがあるだけでも、子どもの食べるスピードが速くなったり、前向きに食べられるようになったりするものです。
無理やり食べさせるわけではないのですが、お野菜で手が止まっている子に対して、少し気持ちを和らげたり、食べるきっかけを与える意味で、「おやおや、おやさい」の語呂を言いながら食べると楽しく食べられます。
まとめ・Ryuの感想
子どもにとっては手ごわい相手である野菜を前向きに捉えることができる絵本です。
多くの子どもにとって野菜は宿敵とも呼べる存在です。そんな野菜にネガティブなイメージをどうしても持ってしまうことは仕方のないことだと思います。
しかし、「おやおや、おやさい」を読むことで、野菜に対して面白いイメージを持ったり、関心を持つことが期待されます。
実際に私も保育の現場で読んだ時には、もちろん個人差はありましたが、その後のお給食の時に野菜をいつもより前向きに食べることができていました。
「おやおや、おやさい」を読むことでプラスなことはってもマイナスになるようなことは決してないでしょう。 また、言葉遊びもあるので、野菜のことだけでなく、日本語の面白さにも気づかせてくれます。
子どもでも簡単に覚えることができる語呂が多くあるので、何度か読んだ後は子どもフレーズを覚えて一緒に読んでいました。
意図せずとも日本語の習得にも繋がる絵本です。
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