【3,4歳児おすすめ絵本】ぐりとぐら【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「ぐりとぐら」は私が”想像力が豊かになって欲しい””言葉のリズムを楽しみ、言葉が好きになって欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 想像や発想する事を楽しむ
- 言葉の面白さに気付く
- 意見を伝える良さを感じる
作品紹介
「ぐりとぐら」はこんな絵本!
「ぐりとぐら」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「ぐりとぐら」を簡単にまとめてみました。
- 発行部数500万部を超える日本で2番目に売れている絵本
- 言葉の響きが面白く、二匹が織りなす会話も楽しめる
- 想像や予測する楽しさが味わえる
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
のねずみのぐりとぐらが森の奥で見つけたものは…。
たまごを見つけた二人は、何を作るか考えます。カステラを作ることにしましたが、今度はどうやって持ち運ぶのかを考える。
最後は森の動物たちとカステラパーティー!
そんな二人の面白い発想がいっぱい詰まった作品になっています。
昔から読み継がれるぐりとぐらシリーズの第一作目です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「ぐりとぐら」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 想像力・発想力を豊かにできる絵本を探している
- 言葉のリズムや響きを感じることができる絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「ぐりとぐら」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
様々な想像を楽しむことが出来る「チビねずくんのながーいよる」
身の回りの音が気になって中々眠る事が出来ないチビねずくん。風や水の音を聞くたびに色々な事を想像してしまい益々眠れません。
音から想像する面白さが楽しめる一冊です。
言葉のリズムを楽しみながら教訓が感じられる「おむすびころりん」
山でおむすびを穴に落とした所から始まる楽しいストーリー。私利私欲のないお爺さんは穴にいたねずみたちから出迎えられ大判小判を貰いますが、意地悪爺さんはねずみたちから全てを奪い取ろうとします。そんな爺さんは最後にはもぐらになる物語。
言葉の響きが楽しい日本昔話です。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 次の展開を想像・予想することを楽しむ
- 言葉の響きを楽しみ、言葉に興味を持つ
目的・ねらい1
ぐりとぐらの発想が面白く描かれています。
大きな卵を見つけて何を作るのか。どうやって卵を割るのか。どのように食器を運ぶか。卵の殻はどうやって使うのか。
色々なことを考えて、想像しながら楽しむことができます。
ぐりとぐらがどのように考えるのかを予想しながら、次の展開を楽しむことができるでしょう。次の展開を考えることで、自然と想像力や発想力が身に付きます。
目的・ねらい2
言葉が気持ちよく構成されています。
今作は文に一定のリズム感があることが特徴で、例えば、
「ぼくらの なまえは ぐりとぐら このよでいちばん すきなのは おりょうりすること たべること ぐり ぐら ぐり ぐら」といったようなリズム感のある文が書かれています。
決して言葉遊びの絵本ではないのですが、読んでいても聞いていても気持ちの良いリズムを聞く中で、言葉の面白さなどにも気づくことができるでしょう。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 幼児期、特に3歳児 |
季節 | 一年中、春先など |
行事 | 関係なく楽しめる |
対象年齢
3歳児以降がおすすめです。
内容はとっても分かりやすいのですが、文の量やある程度の想像力が必要とされるので、集中力や物事を考える力が身につく3歳児以降だとより楽しむことができるでしょう。
時期・季節・行事
会話を楽しめるようになってきた頃がいいでしょう。
ぐりとぐらの会話がこの絵本の面白さの1つでもあります。
テンポよく会話が進んでいきますので、会話を楽しめるようになってきた頃に読むと二人の会話の面白さに気付くことができるでしょう。
季節や行事感はありませんが、動物たちがたくさん集まってきたり、何だか温かそうな雰囲気なので、春先に読むのもいいと思います。
読み聞かせのポイント
「ぐりとぐら」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 会話の部分は実際の会話のようにテンポよく読みましょう
- 二匹が考える場面では、あえて間を作って読みましょう
ポイント1
実際に会話をしているように読むと情景がイメージしやすくなるでしょう。
会話が多く構成されているこの絵本では、実際の会話のやり取りと同じようなスピード感や雰囲気で読むと、聞き手にも会話をしている楽しさが伝わりやすくなります。
何か話した後には「…とぐりがいうと」「…とぐらがいいました」と、丁寧にどちらの言葉なのか書かれているので、声色は特に変えなくても聞き手はどちらが話しているのか分かるようになっています。
実際に会話をしていることを意識しながら読んでみてください。
ポイント2
聞き手が考える余白を意識して作りましょう。
卵で何を作るのか、どうやって割るか、食器をどう持ってくるかなど、この本の中には考えるポイントが多く登場します。
そうした時に答えがすぐに書かれていたとしても、あえてすぐに読まずに時間を空けることで、聞き手に考える時間を与えましょう。
例えば、「ところで どうやって もってかえったら いいでしょう」という一文の後に3秒ほど余白を作ることで、聞き手はその間に持って帰る方法を考えることができます。
子どもだったら自分の考えた案を発表することも大いに考えられますので、発表したときには子どもの案に耳を傾けて一緒に考えてみるのもいいと思います。
まとめ・Ryuの感想
幼児期に一度は読みたい作品です。
保育の業界では知らない人はいないこのシリーズ。子どもがいるご家庭の方にも多く知られていると思います。
そんなぐりとぐらの第一作目は、教養として一度は読み聞かせたい本だと感じています。勿論、内容も素晴らしく会話の楽しさ、友達とのやり取り、考える楽しさなど、特に幼児期に感じてほしい楽しさがぎゅっと詰まっています。
私が読むときには自由に発表してもいいようにしているので、何を作るのか考える場面などでは「目玉焼き!」「カップケーキ!」や殻で何を作るのか考える所では「ベッド!」「トイレ!」など子どもたちの面白いアイデアが毎回ポンポン出てきて楽しいです。
色調や言葉の構成などもどこか温かみのある絵本で、聞き手と読み手の心を落ち着かせてくれます。
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