【年末年始に読みたい、おみくじ絵本の定番】おみくじ【現役保育士がレビュー】

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【4,5歳児おすすめ絵本】おみくじ【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

Ryu

「おみくじ」は私が”おみくじに興味を持ち、引くことに期待を持って欲しい””身の回りの様々な物事に対して想像する楽しさを見出して欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。

「おみくじ」を通じて目指す子どもの姿
  • おみくじの存在を知り、興味を持つ
  • おみくじを引くことや神社に行くことに期待を抱く
  • 身の回りの物事に対して想像する楽しさを感じる
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目次

作品紹介 

きた あいり
出版社BL出版
発行日2014/12
値段¥1650
大きさ・ページ数21.7×26.7cm/32P

「おみくじ」はこんな絵本!

「おみくじ」ってどんな内容の絵本?

 そんな疑問にお答えするために「おみくじ」を簡単にまとめてみました。

  1. おみくじが擬人化されたストーリーが楽しめる
  2. おみくじがどのようなモノなのかを知り、興味を持てる
  3. 日常の中で様々な物事を想像したくなる内容が魅力的

まるわかりQ&A

「おみくじ」を一言で表すと?

おみくじを擬人化したストーリーが楽しめる絵本!

子どもの反応は?

展開に驚いたり、笑いながら楽しむ!

ずばり何歳向け?

4歳児向け!

どんな人は買い?

お正月やおみくじに関する絵本を探している人!

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あらすじ・ストーリー・内容

Story

おみくじを擬人化し、その中での出来事を描いた想像するのが楽しくなる作品です。

 男の子は神社におみくじを引きにいきました。この神社のおみくじは箱をひっくり返して出てきた棒で占うもの。でも、このおみくじの中は…お賽銭をケチったお爺さんには大凶を、べっぴんさんには大吉が出るなど、大吉がてきとうに決めていたのです。

 そして男の子声が聞こえてくると大吉は小吉に「お前がいけ!」と命令。渋々出て行った小吉でしたが、男の子は小吉を箱に戻さず持ち帰ってしまいました。

 男の子は家に帰ると、棒に隠れている小吉を外に出すために水に入れたり、くすぐります。そして我慢できなくなった小吉は正体を遂に現してしまいました。

 そして小吉はおみくじの中で起こっている事を男の子に話します。大吉の横暴ぶりを聞いた男の子はある事を閃いてもう一度神社に向かいます。

 おみくじの中では皆で小吉が帰ってくる事を神頼み。そこに男の子が神様の真似をして「小吉を返してほしいか」と尋ねるとおみくじたちは泣きながら返して欲しいと言います。そして、大吉が勝手に出てくる棒を決めない事を約束して小吉を返しました。

 小吉が帰ってきた後のおみくじたちは、自分たちでミニおみくじを作って誰が出るかを決める事にしたそうです。

 おみくじを引くのが一段の楽しくなる一冊です。

こんな方におすすめ

Recommend

以下の項目に当てはまる方に「おみくじ」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。

  1. お正月やおみくじに興味を持てる絵本を探している
  2. 身の回りのモノに対して想像を膨らませることができる絵本を探している

絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!

「おみくじ」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!

言葉の響きと共に楽しめる「おしょうがつさんどんどこどん」

 繰り返しの言葉、リズムの良い文、テンポの良い会話など言葉の響きを楽しみながらお正月に関するモノにも触れられる一冊。子どもが抱くお正月に対するワクワク感を言葉の楽しさと共に感じる事ができます。

 お正月の由来などをストーリーと共に知りたい時にはこちらをおすすめ。

雨や雷が何故降るのかを考えるのが楽しくなる「あめふり」

 雨がずっと続き腹を立てたばばばあちゃんが空に住む”かみなりたち”を胡椒と唐辛子の煙で撃退するお話し。自然現象が可視化されている内容が面白く、自然現象を想像したり考える事が楽しくなる一冊です。

 お正月と関係のない作品で、日常の中での想像が楽しめるようになる絵本を探している時にはこちらをおすすめ。

目的・ねらい

Purpose

絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。

  1. おみくじの存在や意味を知り、興味や親しみを持つ
  2. 想像する楽しさを感じ、日常の中で想像することを楽しむ

目的・ねらい1 

おみくじが引きたくなる内容です。

 「おみくじ」は、おみくじの棒のそれぞれにキャラクターがついており、箱の中での小さな物語を描いた作品。自分の見えない所で様々なやり取りがされていると思うと、おみくじを引きたくなってしまいます。

 また、興味や親しみを持てるだけでなく、おみくじがどのようなものなのか、人にとってどういった存在なのかもストーリーの中で説明されているので、存在を知るきっかけとしてもぴったりな一冊です。

目的・ねらい2  

日常の中で「もし…」を沢山発見するきっかけになります。

 おみくじの箱の中でそれぞれのおみくじが様々なやり取りをしている描写を見ると、実際におみくじを引くときも本作の事を思い出して「もし、おみくじの中で話し合っていたら…」と想像したくなります。

 本作ではおみくじですが、身の回りには似たような事を想像できるもので溢れています。「おみくじ」を通して、日常の様々な場面で「もし~だったら」という想像を一段と楽しめるようになるでしょう。

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チェックポイント

Check-point

現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。

年齢4,5歳児、特に4歳児
季節冬、若しくは一年中
行事お正月など

対象年齢

4,5歳児頃がおすすめです。

 文章の長さだけでなく、おみくじを引く意味の理解や話の展開などを考えると4,5歳児頃にぴったりな内容です。1,2歳児の子もおみくじそのものの存在を認知するきっかけにはなりますが、「おみくじ」の内容全てを楽しむのは難しいでしょう。

 想像力も豊かになり、身の回りの多くのモノの認知もできている4歳児に特が特におすすめです。

時期・季節・行事

想像を楽しむ姿が見られるようになった頃がおすすめです。

 日常の生活や会話の中で「もし~」という言葉や想像上の事を話すようになってから「おみくじ」を読むことで、想像する楽しさを十分に感じながら本作を楽しむことができます。

 季節としては、初詣で引く機会が多いので冬に読むことが多いですが、一年の様々な場面で引くこともあるのでその時々に合わせて読むのも良いでしょう。行事としても同じくお正月だけでなく、神社に行く時に合わせて読むのもおすすめです。

読み聞かせのポイント

Point-reading

「おみくじ」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。

  1. 会話部分は感情を込める事を意識しましょう
  2. 聞き手の質問も返しながら読みましょう

ポイント1  

おみくじ棒たちの気持ちがよく表れている作品です。

 「おみくじ」に登場する個性豊かなおみくじ棒たちは驚きや悲しみ、喜びなどの様々な感情を表現しているシーンが描かれています。

 そうしたそれぞれのキャラクターの感情を読み取って少し感情を込めて読むだけでも会話がより引き立ち、言葉のやり取りの楽しさなどを更に感じる事ができます。

  あまり大げさに感情を込めると作品全体の雰囲気を壊す事になりかねないので、少し意識するだけでも十分です。

ポイント2

聞き手が疑問に感じた所はサラッと伝えながら読む!

 本作では普段の生活の中ではあまり聞きなれない言葉も登場し、その際に聞き手はその言葉の意味を質問する事が予測されます。

 特に多いのが「凶って何?」「小吉はどのぐらい良いの?」といったおみくじに関する質問。おみくじに関することは本作のメインでもあり、何度も登場する言葉なので意味を知っていた方が楽しめます。

 もし、おみくじに関する質問が出てきたらページをめくるタイミングで簡単な説明を挟んだり、若しくは読む前におみくじについて予め説明しておくことでスムーズに本作の内容を楽しめるようになるので、おすすめです。

まとめ・Ryuの感想

おみくじ絵本の定番作品と言っても過言ではない絵本。

 お正月の定番だけど、あまり注目されていなかったおみくじ。そんなおみくじの絵本と言ったら真っ先に浮かぶのが本作「おみくじ」です。

 おみくじの棒それぞれにキャラクターをつけていて個性が感じられたり、おみくじから展開するまさかのストーリーや結末が非常に面白い一冊。

 年明けに読むことで、「おみくじ引いた!」「大吉が出た!」という反応も多く出るので、実生活と絵本の世界を繋げやすい点も魅力的です。年末にも読んでおく事で、おみくじに対する期待感が膨らむので、年末年始両方で楽しみたい作品。

 おみくじに対する見方だけでなく、身の回りのあらゆる物事に想像する楽しさを感じさせてくれる一冊でもあります。

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