【1,2歳児おすすめ絵本】おせちのみんなあつまって!【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「おせちのみんなあつまって!」は私が”おせち料理の存在を知り、興味や親しみを持ってほしい””繰り返す展開や先を想像する面白さを感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- おせち料理の存在を知る
- お正月やおせち料理を身近に感じ、興味を持つ
- 展開を想像する楽しさを知り、想像しようとする
作品紹介
「おせちのみんなあつまって!」はこんな絵本!
「おせちのみんなあつまって!」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「おせちのみんなあつまって!」を簡単にまとめてみました。
- おせち料理に焦点を絞ったおせち料理に興味が持てる絵本
- おせち料理の具材1つ1つの名前や由来を知れる
- 楽しみ易い繰り返しの展開が魅力的
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
おせちの具材を楽しく知る事ができます。
野原にはピンクと白のかまぼこさんと重箱。かまぼこさんが呼んでみんな集合!まずは「くろまめさーん」と呼ぶと「はいはい ころころ」と何粒もの黒豆がやってきました。
お次は「くりきんとんちゃーん」と呼ぶと栗きんとんが2つ「はーい ころん」とやってきて重箱に。次は田作りさん。名前を呼ぶと「すいすいすーい」と集まってきました。
その後も昆布巻きくんや伊達巻さんが集まって、お次はえびちゃん。海老も集まりますが仕掛けをめくると重箱を飛び越えている海老も!
最後はかまぼこさん。皆で隙間を詰めてスペースを作ってかまぼこが入り、おせち料理の完成!みんなでいただきます。開けましておめでとう!
おせち料理に親しみや興味が持てる一冊です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「おせちのみんなあつまって!」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 幅広い年齢で楽しめるおせち料理に関する絵本を探している
- 繰り返しの展開や想像する楽しさが感じられる絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「おせちのみんなあつまって!」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
落ち着いた温かいお正月が楽しめる「14ひきのもちつき」
「14ひきの」シリーズのお正月編。ねずみの家族たちのゆったりとした餅つきが温かい雰囲気に包まれながら楽しめます。丁寧に描かれた描写が美しく、何が描かれているのかを探す楽しさも味わえます。
落ち着いた雰囲気のお正月を感じたい時にはこちらをおすすめ。
食事・給食前に読みたい歌絵本「おべんとうばこのうた」
これくらいのおべんとうばこに…♪日本人なら誰しもが聞いたことのある歌が楽しめる絵本です。1つ1つの食材が丁寧に描かれ、どのような見た目をしているのかを理解しながら歌を楽しむ事ができます。手遊びも一緒に楽しみたい一冊です。
歌に合わせて様々な食材に触れたい時にはこちらをおすすめ。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- おせち料理の存在を知り、おせちに興味や親しみを持つ
- 展開を想像しながら繰り返しの展開を楽しむ
目的・ねらい1
おせちを知るきっかけにピッタリな易しい内容です。
「おせちのみんなあつまって!」は、おせち料理の具材が1ページに1つずつ紹介されている構成となっています。また、絵もシンプルで文も短いので、おせち料理に集中できる工夫がされています。
対象年齢を考えると、まだ、おせち料理を知らない子が殆どだと思いますが、知らない子でも楽しめるような易しい内容なので、おせち料理の存在を知り興味を持つきっかけや初めてのおせち料理の絵本としてピッタリな一冊です。
目的・ねらい2
繰り返しの展開で先が想像しやすいのも魅力的です。
本作は”かまぼこが具材を呼んでいき、その具材が重箱に入っていく”という一定の展開が繰り返されていきます。1,2歳児の子であっても繰り返し読むことで何が起こるかを想像できたり、覚えながら次の展開を考える楽しさを感じる事ができます。
次にどんなことが起こるのかを考えながら読むのはまた一段と絵本が楽しくなりますし、繰り返すことへの面白さに気付くきっかけにもなります。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 1,2歳児、特に2歳児 |
季節 | 冬 |
行事 | お正月 |
対象年齢
1,2歳児頃がおすすめです。
繰り返される一定の展開、1ページに1つの具材というシンプルな絵、必要最低限な文など、読み易く、幅広い年齢で楽しめる要素が詰まっています。
1歳児でも十分に楽しむ事ができますが、おせち料理の存在を認識し、より一層楽しみにできる事が予想される2歳児が特におすすめです。
時期・季節・行事
繰り返しの展開がある絵本が楽しめるようになった頃がおすすめです。
例えば同作者の「おべんとうバス」や繰り返しの展開が楽しい「おおきなかぶ」といった作品が楽しめるようになってから読むことで、本作の楽しさも一層深まるでしょう。
終始おせち料理に関する内容なので、季節は冬、行事はお正月に合わせて読みましょう。お正月の前に読んでおせち料理の存在を認識した状態でおせち料理を食べることをおすすめします。
読み聞かせのポイント
「おせちのみんなあつまって!」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 聞き手に呼びかけるように読みましょう
- 聞き手との言葉のやり取りも楽しみましょう
ポイント1
聞き手も巻き込むように読む!
「おせちのみんなあつまって!」は、1つ1つの食材の名前を呼びかけるような文で構成されています。1つ1つの食材の名前を呼ぶ時に聞き手に顔を向けて「くろまめさーん」などと呼ぶように読むと聞き手が反応する事が予想されます。
聞き手も展開が分かってくると呼びかけに反応して「はーい!」と返事をするようになってくるので、参加型絵本のような盛り上がりを楽しみながら読むことができます。
ポイント2
文が短いからこそ言葉のやり取りもしやすくなってます。
本作は文も短いので、読もうと思えばあっという間に読み終わってしまいます。そのまま読むのも良いのですが、聞き手が反応した時には積極的に応えるように意識する事をおすすめします。
反応の中でも特に「田作りって何?」といった質問が多いので、その際には「小さい魚に甘いタレがかかった食べ物だよ」などと応える事で、聞き手と読み手とのやり取りも楽しめるようになります。
そうした質問に応えている間で絵もじっくりと見る事ができます。
まとめ・Ryuの感想
1,2歳児でおせち料理の絵本と言ったらまず本作!
おせち料理という普段の生活の中では殆ど触れる事がないものなので、1,2歳児頃の子にとっては中々馴染みのないモノがテーマになっている絵本。
しかし、「おせちのみんなあつまって!」は、そんな馴染みのないものがテーマであっても最後まで楽しめるような工夫が散りばめられています。なので、初めてのおせち料理の絵本として是非おすすめしたい作品です。
子どもの反応も良く、食材が返事をする代わりに返事をしていたり、次にどんな食材が出てくるのかを想像してみたり、分からない食材は質問をしてみたりと様々な反応が返ってきます。
そんな反応に応えている中で自然と聞き手と読み手とのやり取りも生まれてくるので、双方が楽しみながらもおせち料理に触れる事が出来る点が非常に魅力的な一冊となっています。
最近はおせち料理を食べない家庭も増えていますが、そんな場合でも絵本を通して存在を認知し、親しみを持つ事に繋げていける絵本です。
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