【1,2歳児おすすめ絵本】おべんとうバス【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「おべんとうバス」は私が”食材に興味を持って欲しい””言葉のやり取りの楽しさを知って欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
作品紹介
「おべんとうバス」はこんな絵本!
「おべんとうバス」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「おべんとうバス」を簡単にまとめてみました。
- 幅広い年齢の子に大人気のロングセラー絵本
- 多くの食べ物の名前を知る事ができる
- 読み手と聞き手のやり取りが楽しめる絵本
まるわかりQ&A
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あらすじ・ストーリー・内容
次は誰が乗るのかな…?食べ物いっぱいのバスが出発!
「バスにのってください」「ハンバーグくーん」と声が掛かると「はーい」と元気よく返事をしてハンバーグが乗り込みます。
次は「えびフライちゃん」。すると「はーい」とえびフライが来てバスに乗車。
お次はたまごやきさん、その次はブロッコリーくん、トマトちゃん、おにぎりさんたちは三人そろって!
みんな揃ったかな?いえいえ、まだ誰が来ていないようです。
最後はみかんちゃん!みんなが乗ったらしゅっぱーつ!
そしてみんなでいただきます!
子どもが思わず返事をしてしまう楽しい一冊です。
こんな方におすすめ
- 子どもとのやり取りや言葉のやり取りを楽しめる絵本を探している
- 食べ物に関する絵本を探している
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「おべんとうバス」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
間違い探しのような感覚でやり取りが楽しめる「きんぎょがにげた」
逃げた金魚を絵本の中から探すゲームのような絵本。子どもが集中して探そうとするだけでなく、「どこかな?」「見つけた?」など、大人と子どもとのやり取りも楽しめます。
楽しみながら集中力も身に着けられる名作絵本です。
子どもと共に果物を食べた気分になれる「くだものどうぞ」
子どもに馴染みのある果物を剥いたり切りながら触れる事ができる絵本。仕掛けも魅力的で子どもも思わず仕掛けを触ってしまいます。
子どもと「美味しいね」と言いながら楽しめる一冊です。
目的・ねらい
- 言葉のやり取りの面白さを感じる
- 食材の名前を知り、食べ物に関心を示す
目的・ねらい1
思わず返事をしてしまい、やり取りが生まれます。
「おべんとうバス」では毎ページ、食材の名前を呼んだ後にその食材が「はーい」と返事をする決まった流れがあり、その流れを理解すると子どもが自然と「はーい」と食材の代わりに返事をするようになります。
こうした何気ないやり取りの中で言葉のやり取りや人と人とのやり取りの楽しさを感じる事ができるでしょう。
「名前を呼ばれたら返事をしなければいけない」という強制的な思いではなく、「自分から返事をしたい」と思わせてくれる内容になっています。
目的・ねらい2
喜びと共に食べ物に触れる機会を作れます。
ハンバーグ、おにぎり、トマト、みかんなどなど「おべんとうバス」に登場する食材は子どもも一度は見たこと、食べた事があるものばかり。
食べた事がある子は「知っている!」と気付いて喜びと共に記憶に残りますし、その食材を知らない子も実際に食卓に出た時に「おべんとうバスに出てきたやつだ!」と思い、嬉しさと共に食べる事ができます。
食材の名前を覚えるだけでなく、食材自体に興味を持ち、食育に繋がる一冊です。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 1,2歳児、特に1歳児 |
季節 | 一年中 |
行事 | 発表会など |
対象年齢
1,2歳児がおすすめです。
文字の量やページ数、内容を考えると乳児期にピッタリの絵本です。
言葉のやり取りが少しずつ楽しめるようになってきたり、食べ物に対して関心を示す1歳児頃に読むのが一番響くでしょう。
0歳児後期頃に読んでも子どもとのやり取りを楽しむ事ができます。
時期・季節・行事
名前を呼ばれた時に返事が出来るようになった時期がおすすめです。
”呼ばれたら返事をする”という一連の流れが理解できている事で、読み手と聞き手のやり取りが成立します。
なので、名前を呼ばれた時に返事や手をあげるなどのしっかりとした反応が見られた時期に合わせて読むのがいいでしょう。
食材の旬などに合わせて読むのも良いと思いますが、基本的に一年中食べる事が出来る食材が殆どなので、季節などは問いません。
行事としては、やり取りが楽しく、また反応が可愛い作品なので発表会などで取り入れても面白いです。
読み聞かせのポイント
- 聞き手と目を合わせて読みましょう
- 食材ごとに声色を変えたり、アドリブを入れてみましょう
ポイント1
言葉だけのやり取りでは勿体ない!
食材の名前を読んで、子どもが「はーい」と返事をするだけでも楽しいのですが、どうせなら人と人、心と心のやり取りも楽しみましょう。
食材を読むときに合わせて聞き手の目を見る事で、聞き手は「自分が呼ばれている」と感じる事ができます。
そうすることで単なる言葉のやり取りではなく、人と人とのやり取りになり、「おべんとうバス」の読み聞かせの時間が子どもとの深い関わりの時間にもなります。
ポイント2
聞き手・子どもを惹きつける事を忘れずに。
「おべんとうバス」はシンプルな内容で面白さも伝わりやすい作品ではあるものの、対象年齢が集中の持続が難しい1,2歳児なので絵本に集中できるように工夫する必要があります。
大げさにする必要はありませんが、食べ物ごとに「はーい」という声を変えてみたり、時には「〇〇ちゃん」と、食べ物を子どもの名前に変えるアドリブ、「はーい」の声に合わせて読み手が手をあげるなど、様々な工夫ができます。
シンプルが故に工夫の余地も沢山あるので、聞き手の状況に合わせて惹きつけ方を考えてみましょう。
まとめ・Ryuの感想
気持ちを繋げたい時に読みたい一冊!
乳児に人気な食べ物系の絵本なので、食べ物だけでも子どもは十分楽しむ事ができますが、そこに更に身近な大人とのやり取りや関わりがプラスされるので、「おべんとうバス」が子どもに大人気なのも納得です。
私はまだ子どもとの関係が深くない時によく読むようにしています。「おべんとうバス」を読むと何か一気に距離が近づくような感じがしますし、関わりが持てていなかった子も絵本の力を借りて繋がる事ができるからです。
読み聞かせの時の反応は勿論上々で、みんなで「はーい!」の大合唱!最初の読み聞かせよりも繰り返し読むことで、盛り上がりが更に増します!
個人的には保育者必須の1冊だと思っています。
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