【3,4歳児おすすめ絵本】サンタクロースと50ぴきのトナカイ【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「サンタクロースと50ぴきのトナカイ」は私が”物語を楽しむ中で登場人物の気持ちを感じて欲しい””頑張れば達成できる事がある事を知って欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- キャラクターの気持ちを考えようとする
- 協力して物事に取り組む良さを感じる
- サンタやトナカイに興味を示す
作品紹介
「サンタクロースと50ぴきのトナカイ」はこんな絵本!
「サンタクロースと50ぴきのトナカイ」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「サンタクロースと50ぴきのトナカイ」を簡単にまとめてみました。
- 達成感や温かさが感じられるクリスマスの物語
- 笑える描写・展開があり、笑って楽しめる
- 頑張った先にある喜びや達成感に気付ける
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
夏太りしてしまったトナカイたちのダイエットが始まります…。
物語はサンタさんの住むサンタクロース島から始まります。
夏の間に食べ過ぎて太ってしまったトナカイが50匹!このままでは冬に空を飛ぶことができません。そこで、サンタさんとダイエットの旅に出ることにしました。
山を越え、谷を越え、川を渡り、人助けをしたり…様々な困難を乗り越え、徐々に痩せていきます。そして、最後はみんなでプレゼントを配りに行くことができました。
面白くも、心温まるストーリーです。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「サンタクロースと50ぴきのトナカイ」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 幼児向けのクリスマスの絵本を探している
- 努力が実を結ぶことを感じることができる絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「サンタクロースと50ぴきのトナカイ」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
会話が楽しくて冬に読みたい「ぐりとぐらのおきゃくさま」
冬に読みたいぐりとぐらシリーズ。ぐりとぐらが外で大きな足跡を発見し、辿っていくと二匹の家に。恐る恐る家を探しているとそこにはサンタクロースが!展開、二匹の発想が楽しめます。
会話の楽しさにも気付ける一冊です。
達成感・助け合う良さが感じられる「おおきなかぶ」
お爺さんがかぶの種を蒔いて育てると1つだけ大きなかぶが!家族、動物を呼んで協力しながらかぶを抜く世界で読まれている名作です。かぶが抜けた時は子どもと一緒に喜びを分かち合う楽しさも味わえます。
一生に一度は読みたい一冊です。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 物語を理解し、登場人物の気持ちに共感する
- 努力すれば、達成できることがあることを知る
目的・ねらい1
ストーリーや感情が理解しやすく描かれています。
まず、最初のポイントとして全体を通してコメディ要素も散りばめられているので、どんな子にも読みやすくなっています。これはとても大切で、笑いの要素があるかないかで子どもの読むときの集中って結構変わったりします。
そしてストーリーも”ダイエットをする”という目的なので、シンプルで分かりやすくなっています。
また、登場人物も多く、それぞれの思いやして欲しい事がしっかりと言葉で書かれているので、非常に気持ちも読み取りやすいです。
面白く、分かりやすいストーリを集中して見ることで、様々なキャラクターの感情にも触れることができ、共感する経験が楽しみながら得られるでしょう。
目的・ねらい2
頑張れば何かを得られる、そんなことを感じることができます。
「サンタクロースと50ぴきのトナカイ」ではダイエットという子どもにはあまり想像ができない所をゴールとしていますが、絵本の中ではトナカイたちが頑張って、その目標に向かっている姿が描かれています。
目標を達成することは容易ではないけれど、頑張れば達成することができることや仲間がいることで困難も乗り越えられることが優しい絵の中にしっかりと描かれています。
子どもにとって”努力”や”目標”という概念は難しいと思いますが、少なくとも「頑張って痩せることができた」という事実を感じることができると思いますし、それを感じることが大切だと思います。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 幼児期、特に4歳児 |
季節 | 冬 |
行事 | クリスマス |
対象年齢
3歳児以降がおすすめです。
文の量は少し多いのですが、内容にお笑いの要素も入っているので、3歳児でも最後まで飽きずに見ることができるでしょう。
また、サンタさんがクリスマスにどんなことをするのかを知っていることが前提となるので、そのようなことが理解できる幼児以降、特に4歳児にぴったりです。
時期・季節・行事
サンタさんの存在を理解することができるようになった時期がいいでしょう。
サンタさんの存在やトナカイが空を飛ぶことなどが理解できていることで、絵本の内容もすっと入ってくる内容となっています。
季節としては、クリスマス前、行事はクリスマス会などがあればその日に読むのもいいでしょう。また、「サンタクロースと50ぴきのトナカイ」をきっかけにサンタさんやトナカイに関心が持てるように繋げるのもおすすめです。
読み聞かせのポイント
「サンタクロースと50ぴきのトナカイ」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 全体を通して面白、おかしく読んでみましょう
- 登場人物の感情を理解し、セリフを言いましょう
ポイント1
笑って楽しめるような雰囲気を作りましょう。
絵本全体の雰囲気も読み手次第で大きく変わります。
「サンタクロースと50ぴきのトナカイ」は協力の大切さや冒険など真面目な側面もありますが、絵のタッチやどこか頼りげないサンタさん、トナカイたちから判断するに作者はコメディのような感覚で楽しんで読んで欲しいと思い描いたのではないかと思います。
勿論、その感じ方は人それぞれなので読み方も様々だと思いますが、私は楽しい雰囲気をこの作品では伝えたいと読みながら感じたので、読むときはどこかおかしく読むようにしています。
声を少し高めにしたり、おかしな声をわざと出したり、読むテンポを速くしたり、工夫できる点は多くあるので、子どもたちの反応を見ながら、「どのように読んだら子どもが楽しめるか」を考えて読んでみましょう。
ポイント2
読み手も想像しながら読むことが大切です。
このようなストーリー調の作品では、登場人物の感情が動く場面が必ずと言っていいほど描かれています。
例えば、みんなが川に落ちてしまう場面での「みんな およぐんだ!」は焦りを感じながら、雪男に薬を渡すことをお願いされたときの「それは たいへんだねぇ」は心配そうに、などなど。
それぞれのキャラクターのその時の感情を読み取って、その感情を読み手の言葉に乗せましょう。
子どもたちの反応はぱっと見、変わらないかもしれませんが、きっとどこかいつもと引き込まれ方が違ったり、笑ってくれたり、表情が違ったり…何かしらの反応がよく見るとあると思います。
絵本を読むうえで読み手が感情を読み取るのもとても大切なことです。
まとめ・Ryuの感想
みんなで楽しく読めるクリスマスの絵本です。
クリスマスの絵本ってどこかシリアスなものだったり、感動系なものが多いように思います。しかし、この作品はクリスマスの絵本の中でも珍しく、面白さを全面に押し出しているような印象を受けました。
トナカイのダイエットって中々ない面白い設定・視点ですよね。
私も「サンタクロースと50ぴきのトナカイ」を読み聞かせしたときには、子どもが笑いながら聞いていたことをよく覚えています。また、3歳児に読んだ時にも最後まで集中が続いており、面白可笑しく描かれているからこそ、最後まで集中が続いたのだと感じました。
絵のタッチも全体的に丸く、優しく描かれているので、温かな雰囲気で読むことができるでしょう。
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