【2,3歳児おすすめ絵本】マスクをとったら【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「マスクをとったら」は私が”自分のやりたい事に気付いて欲しい””他者にも気持ちがある事に気付いて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 自分のやりたい事について考える
- 人によって様々な思いがある事に気付く
- 生き物に親しみを感じる
作品紹介
「マスクをとったら」はこんな絵本!
「マスクをとったら」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「マスクをとったら」を簡単にまとめてみました。
- 感染症が流行っている時にこそ読みたいマスクに関連する絵本
- 生き物の思いを聞き、やりたい事や自分の気持ちに気付くことができる
- 様々な思いがある事を知り他者にも思いがある事に気付ける
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
マスクが必要のない世界、そんな日常が待ち遠しくなります。
「マスクを とったら なに したい?」という質問を様々な生き物・子どもに聞いていきます。
カエルは「すいすい およぎたーい!」、ライオンは「がおーって さけびたーい!」などなど、それぞれの生き物がそれぞれの願いや楽しみを持っています。
最後の子どもたちの願いは「げんき いっぱい あそびたーい!」。そんな当たり前のことができない今、コロナの終わりを想像しながら希望を持つことができます。
今の時代に是非読みたい一冊です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「マスクをとったら」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 将来に希望が持てるような絵本を探している
- 生き物が登場する絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「マスクをとったら」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
相手がどう感じるのかに気付ける「おもいおいも」
大きいお芋を皆で運ぶ時に「重い」と言った事が原因でお芋の気持ちを傷つけてしまいます。お芋が気持ちをしっかりと伝えており、嫌な事を言われた相手がどう感じるのかがよく分かります。
言葉の響きも楽しめる一冊です。
動物と楽しみながら想像力が豊かになる「にゃんにゃんわん!」
動物の一部分が見えていて、そこから何の動物かを当てるクイズのような仕掛け絵本。一部分だけ見えているので、何の動物か想像する楽しさ、当たった時の喜びが味わえます。
動物に親しみも感じられる一冊です。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 自分のやりたいことを知り、希望を持って生活を送る
- 他者(人・動物)にも気持ちがあることを感じる
目的・ねらい1
目標があることで頑張ることができます。
やりたいことやゴールなどの希望があるからこそ、人はそれに向かって頑張ることができます。それは子どもたちも同じです。
マスクを着用することが当たり前になってしまった今、マスクをしないことを想像したことすらない子が多いかもしれません。
ですが、「マスクがなかったら様々なことができるようになり、もっと楽しい生活が送れる」そんなことを想像し、希望を持つことができるようになり、今をもっと楽しく生きることができるようになるでしょう。
目的・ねらい2
生き物たちにも気持ちがあることを感じることができます。
登場する生き物は蛙、ライオン、パンダ、カバ、兎の5種類。そのどれもがそれぞれの願いや思いを持っています。
特に乳児は相手の気持ちを想像するのはとても難しいことですが、「マスクをとったら」を読むことで相手にも何らかの気持ちがあることを感じることができるでしょう。
また、動物の名前は文には書かれていないもののどれも子どもたちにとって身近な動物です。
絵本を楽しみながら、聞き手と話しながら、自然と生き物の見た目と名前を一致させることができるようにもなるでしょう。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 乳幼児期、特に2歳児 |
季節 | 一年中 |
行事 | 関係なく楽しめる |
対象年齢
2歳以降がおすすめです。
文字やページの量などから考えると1歳児でも十分楽しむことができると思います。
ただ、相手に気持ちがあることを考えることを目的とした場合やマスクを外した時のことを想像するとなると2,3歳児が適齢だと思います。
特に2歳児まではマスク着用は推奨されていないので、マスクのことを考えるのは難しいでしょう。
時期・季節・行事
生き物に関心を示したとき、若しくは近い将来のことが想像できるようになった頃がいいでしょう。
生き物に焦点を当てるならば、身の回りの生き物に指差しをする頃がいいでしょう。
また、マスクを外した時を想像することに焦点を当てるならば、近い未来のことに見通しを立てることができるようになってからがいいと思います。
季節感は特にありません。行事としても取り入れるのは難しいでしょう。
読み聞かせのポイント
「マスクをとったら」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 聞き手が考えられる間を作りましょう
- 気持ちを発散するように読みましょう
ポイント1
間を置くことで想像が膨らみます。
間を置くタイミングとしては、それぞれの生き物の絵と共に「マスクを とったら なに したい?」と書かれているページから、その生き物の気持ちが書かれているページに移る場所です。
そこで3秒ほどでも時間を空けることで、その生き物がどんなことをしたいのかを想像する時間ができます。
間を置かずに読んでしまうと考える楽しさを奪ってしまうので、意識して読んでみましょう。また、4,5歳児などに読むときにはあえて「何がしたいと思う?」と聞いてしまっても面白いと思います。
この年齢になると様々なことを想像できるようになるので、たくさんの面白い反応が返ってくるでしょう。
ポイント2
抱えている思いを爆発させる思いを込めて読みましょう。
それぞれの生き物の思いが書かれているページでは、これまで胸の内に秘めていた思いを叫ぶように読んでみましょう。
ぱんだのページでは「にっこり わらいたーい!」と嬉しそうに、表情も作って読んでみたり、カバのページでは「ふぁー! おもいっきり あくびしたーい!」と、本当に眠そうに、あくびの真似をしながら読むと気持ちが籠っているように聞こえるでしょう。
思いを発散するように読むことで、マスクを取った時の気持ちよさなどが想像できたり、感じることができます。
表情や動きなどでも表現するとより気持ちが伝わります。
まとめ・Ryuの感想
読み手にも聞き手にも希望を与えてくれる絵本です。
「マスクを取ったら…」そんなことは大人ですらもう思わなくなってきてしまっているかもしれません。ですが、マスクがない世の中の方がきっと楽しさや喜びが増えると思います。
そんな忘れかけている当たり前だった日常を思い出させてくれる絵本となっています。また、その日常を思い出すことで、聞き手も読み手も希望を持つことができます。
絵本の内容やページ数は乳児向けですが、内容としてはどの年齢にも読み聞かせをしたいものとなっています。恐らく年齢によって感じ方や考え方などに大きな差が出る絵本でしょう。
マスクと共に過ごさなければいけない世の中だからこそ、読みたい一冊です。
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