【想像や自然現象への興味を引き出す】あめふり【現役保育士がレビュー】

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【4,5歳児おすすめ絵本】あめふり【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

Ryu

「あめふり」は私が”想像する楽しさを感じて欲しい””自然現象を疑問に感じたり、興味を持って欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。

「あめふり」を通じて目指す子どもの姿
  • 想像する楽しさを感じる
  • 身の回りの様々な現象に興味を持つ
  • 展開のある絵本の面白さを知る
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目次

作品紹介 

作・絵さとう わきこ
出版社福音館書店
発行日1987/9
値段¥1100
大きさ・ページ数20×27cm/32P

「あめふり」はこんな絵本!

「あめふり」ってどんな内容の絵本?

 そんな疑問にお答えするために「あめふり」を簡単にまとめてみました。

  1. 雨の季節や夏に読みたい「ばばばあちゃんのおはなしシリーズ
  2. ストーリーを楽しむ中で想像する楽しさも味わえる展開が魅力的
  3. 自然現象に興味や疑問を持てる内容

まるわかりQ&A

「あめふり」を一言で表すと?

展開やキャラクターのやり取り楽しく、自然現象に興味が持てる作品!

子どもの反応は?

展開に驚いたり、笑ったりしながら楽しむ!

ずばり何歳向け?

4歳児向け!

どんな人は買い?

ストーリーが楽しく、知的好奇心も深められる絵本を探している人!

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あらすじ・ストーリー・内容

Story

雨や雷への想像が膨らむ展開が面白い作品です。

 ずっと雨が続いています。家の中にいる子犬と子猫、ばばばあちゃんも外で遊びたいと嘆きます。そして、ばばばあちゃんは「雨降らしさん、時々休んじゃくれないかね」と天を指さして言うと「やあーだよ。やなこった」と返事が返ってきました。

 すると雨はもっと強くなり、雷も鳴り出しました。それに腹を立てたばばばあちゃん。「考えがあるよ」と言うとたくさんの薪をストーブに入れて煙を立たせ始めました。

 そんな事をしている間も雨は強くなるばかり。とうとう家の周りが海のようになってしまいました。ばばばあちゃんはお構いなく薪を入れていき、最後に胡椒と唐辛子の束を放り込みます。

 すると胡椒と唐辛子入りの煙が空まで上っていき、空にいる大勢の鬼のような雷たちがくしゃみをし出しました。あんまりくしゃみをするので雨雲もバラバラ。そしてついに雷たちは雲の切れ間から、地上に落ちてきました。

 落ちてきた大勢の雷たちにばばばあちゃんは「雨はもう飽き飽き。雲の修繕に精をお出し」と言います。そして雷たちは雲を拾い上げて洗濯紐に掛けて雲を乾かし始めました。おかげで晴れの日が続きました。

 発想と展開が面白い雨が続く日に読みたい一冊です。

こんな方におすすめ

Recommend

以下の項目に当てはまる方に「あめふり」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。

  1. 梅雨期や夏に楽しめるストーリーや展開が面白い絵本を探している
  2. 自然現象に興味を持ち、知的好奇心が満たせる作品を探している

絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!

「あめふり」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!

リボンの仕掛けを触りながら虹を楽しめる「にじをつくったのだあれ?」

うさぎが様々な生き物たちと出会う中で色彩豊かな色にも出会うお話。リボンの仕掛けが珍しく、ページをめくる度に虹が増えていくのが綺麗です。仕掛けも楽しい色彩感覚が豊かになる一冊です。

 仕掛けに触れながら虹という自然現象に興味が持てる作品。

夏の雰囲気を感じながら植物に興味を持つきっかけになる「じっちょりんのなつのいちにち」

 小さな虫のようなじっちょりん。様々な植物の種を集めに夏の暑い中出掛けるお話し。虫の視点から描かれた世界観が楽しめるだけでなく、夏に関連する植物の名前や種類を知る事ができる作品。

 夏や自然物、特に植物に対しての興味を育みたいときにはこちらをおすすめ。

目的・ねらい

Purpose

絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。

  1. 想像する楽しさを知り、身の回りの様々な物事への想像を楽しむ
  2. 自然現象等に興味を持ち、知的好奇心を深める

目的・ねらい1 

思わず想像したくなる楽しい描写がいっぱいです。

 「あめふり」はストーリーの中で「こうしたらどうなるんだろう」と、考えるのが楽しくなる展開が多くあります。特に空の上に多くの雷たちがいる描写は想像を掻き立てられます。

 「雷たちは本当にいるのかな?」「もし、空の上に雷たちがいたら面白そう」といった考えが思い浮かび、絵本の世界と現実の世界を照らし合わせて想像を膨らませる楽しさが味わえます。

 他にも胡椒・唐辛子入りの煙が空に上がるシーンや雲を洗濯するシーンなど、発想の楽しさを感じられるシーンが描かれています。

目的・ねらい2  

雨や雷はなぜ降るのだろう、そんな疑問が思い浮かびます。

 雨はなぜ降るのか、雷はどうして空で鳴ってるのか、そんな疑問は幼児期の子はもしかしたら抱かない事が多いかもしれません。しかし、身近なことに疑問を抱く姿勢は今後の生活の中での様々な場面で必ず活きてきます。

 自然現象という身近な事に対して「どうして」と疑問を持つきっかけを与えてくれるのが「あめふり」の魅力の1つです。本作では空の上に“かみなりたち”がいる設定となっていますが、疑問を抱くきっかけとしては十分です。

 本作を通じて抱いた疑問が次第に身の回りの物事への興味・関心へと広がっていきます。

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チェックポイント

Check-point

現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。

年齢幼児期、特に4歳児
季節梅雨、夏
行事関係なく楽しめる

対象年齢

幼児期以降がおすすめです。

 文字数や内容を考えると乳児期の子には最後まで集中して読む事が難しい作品です。

 自然現象に疑問を抱いたり、想像を膨らませる楽しさを十分に感じられる幼児期、特に4,5歳児に読むことで本作の魅力が十分に伝わるでしょう。

時期・季節・行事

身の回りの様々な事象や物事に疑問を抱く姿が見られた頃がおすすめです。

 「あめふり」はストーリーの展開が面白いので、ストーリーの流れを見るだけでも十分に楽しめる作品です。

 しかし、 せっかくなら本作の魅力も感じて欲しいもの。これまで書いてきたように本作は自然現象や想像する楽しさが感じられる作品となっているので、日頃の子どもの様子を見て様々な事に疑問を持ったり、知的好奇心が旺盛になってきた頃に合わせて読むことをおすすめします。

 子どもの様子に合わせて読む事で同じ内容でも伝わるものが大きく変わってきます。

 作中には季節に関する描写はないものの雨や雨雲が多く登場するので、梅雨の時期や夏に合わせて読むと季節を感じる事ができるでしょう。行事とは特に関連はなく、梅雨や夏を通して楽しめる作品です。

読み聞かせのポイント

Point-reading

「あめふり」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。

  1. キャラクターの気持ちを汲み取りながら読みましょう
  2. 場面によって緩急をつけて読みましょう

ポイント1  

気持ちの変化が感じられる文で書かれています。

 「あめふり」はストーリーの展開によって登場するキャラクターの気持ちが分かりやすく描かれています。雨が降って外に行けない苛立ちや悲しみ、雷たちへの怒り、晴れた時の喜びなど場面ごとに感情の変化が見られます。

 ストーリーの展開が面白い作品なので、そこにさらに読み手の声で感情を表現してあげると聞き手が一層ストーリーに入り込みやすく、楽しめるようになります。

ポイント2

場面によって読むスピードを変えると面白さアップ!

 本作は起承転結がしっかりと構成されています。特に“承”と“転”に当たる部分のばばばあちゃんが薪をストーブに入れるところや雷たちが落ちてくるところなどはどこか焦るようなテンポの良さが感じられます。

 最初の導入部分は少しゆっくり、薪を入れるところや雷たちが落ちるところは少し早く、最後はまた少しゆっくりめに読むことを意識すると、ストーリーのワクワク感をより引き出す事ができるので、意識して読むことをおすすめします。

まとめ・Ryuの感想

ストーリーを楽しみながらも学びや興味を引き出すきっかけになる作品です。

 「あめふり」はなんと言っても純粋にストーリーが楽しい!特に雲の上にたくさんの“かみなり”という人間のような、雷様のような存在がたくさんいるという発想は聞き手をワクワクさせます。

 そんな描写を見ているとついつい「雲の上にかみなりたちがいたら面白そうだな」と大人でも思ってしまいます。子どもなら尚更。雨の降っている日には本作の内容を思い出して想像してしまうでしょう。

 実際に読み聞かせをしている時も子どもの反応はよく、胡椒と唐辛子入りの煙が空までいく場面やたくさんの雷たちが落ちてくるシーンは驚きや笑いが巻き起こります。

 雨の日もどこか楽しくなれるような楽しい一冊です。

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