【4,5歳児おすすめ絵本】おしょうがつさんどんどこどん【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

「おしょうがつさんどんどこどん」は私が”お正月に関連するモノや由来を知って欲しい””歌や言葉の響きの楽しさを感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- お正月に関するモノを知り、親しみを感じる
- お正月の由来を知り、興味を持つ
- 言葉の響きや歌の楽しさを感じる


作品紹介
「おしょうがつさんどんどこどん」はこんな絵本!
「おしょうがつさんどんどこどん」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「おしょうがつさんどんどこどん」を簡単にまとめてみました。
- お正月やお正月に関連するモノの由来が書かれている
- 会話が多く言葉のやり取りが楽しめる
- 歌やリズムの良い言葉が多く、言葉の楽しさが感じられる
まるわかりQ&A


あらすじ・ストーリー・内容


会話の中でお正月の疑問がどんどん晴れる!お正月に詳しくなれる絵本。
女の子がおばあちゃんにもうすぐお正月が来ることを伝えると、おばあちゃんはわらべ歌の”お正月はええもんだ”を歌います。そして”おしょうがつさん”がどんどこやってくることを女の子に伝えます。
そして皆で大掃除をする事にしました。女の子はお正月さんが何なのか、すす払いとは何をするのかを聞き、おばあちゃんが答えていきます。そうすると鏡餅が「どんどこどん どんどこ どんどこ どんどこどん」とやってきました。
鏡餅を床の間に飾ると「どんどこどん どんどこ どんどこ どんどこどん」と今度はおせちにおとそに取り皿、お箸のおせち料理のがやってきました。
大晦日なのでまだおせち料理は食べられません。なので皆で年越しそばを食べます。おばあちゃんがそばを食べる理由もちゃんと教えてくれました。
年が明けると家族そろっておせち料理を食べます。おせちの具材の説明をおばあちゃんが丁寧にしていると、また「どんどこどん どんどこ どんどこ どんどこどん」と今度はお年玉がやってきました。そして、またまた同じ音がすると次は年賀状。
最後は家族でこたつに入り、かるたをしながらゆったりとお正月を過ごします。
お正月に関連するものが楽しいリズムと共にどんどん分かる一冊です。


こんな方におすすめ


以下の項目に当てはまる方に「おしょうがつさんどんどこどん」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 幼児期の子が楽しめるお正月関連の絵本を探している
- 会話のやり取りや歌など、言葉の楽しさが感じられる絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「おしょうがつさんどんどこどん」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!


楽しみながらお正月に詳しくなれる「開運えほん」
ストーリーに沿いながらお正月に関連するモノを詳しく、丁寧に解説している作品。おせち料理、お雑煮、初詣、凧あげ、羽子板などなど、お正月に関連するモノを多くカバーしています。知識を詰め込むだけでなく、展開のあるストーリーとも絡めているので、最後まで楽しみながら読むことができます。
お正月をより詳しく知りたい時に読みたい一冊。


落ち着いた温かいお正月が楽しめる「14ひきのもちつき」
「14ひきの」シリーズのお正月編。ねずみの家族たちのゆったりとした餅つきが温かい雰囲気に包まれながら楽しめます。丁寧に描かれた描写が美しく、何が描かれているのかを探す楽しさも味わえます。
お正月独特の静けさやゆったりとした雰囲気を楽しみたい場合におすすめの一冊。
目的・ねらい


絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。
以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- お正月に関するモノや由来を知り、お正月の訪れを楽しみにする
- 会話や歌の楽しさを感じ、声に出して言おうとする
目的・ねらい1
楽しみながらお正月に詳しくなれる!
「おしょうがつさんどんどこどん」には、年神様、大掃除、鏡餅、おせち、年越しそば、お年玉、年賀状などなどお正月に関連するモノが多く登場し、それらがどういったものなのかの説明や由来などが丁寧に書かれています。
また、ただ紹介されているだけでなく、楽しい言葉の響きや登場人物たちが楽しそうにお正月関連のモノに触れている姿が描かれているので、見ている側も「楽しそうだな」と感じる事ができます。
楽しくお正月に関わる事ができ、お正月に前向きな印象を持つ事に繋がります。
目的・ねらい2
言葉の楽しさが詰まっています。
「おしょうがつさんどんどこどん」の文の構成のほとんどがキャラクター同士による会話になっています。何気ない会話ではありますが、言葉のやり取りの良さやリズムの良さが感じられ、言葉の魅力が感じられます。
また、「どんどこ どんどこ どんどこどん」「つるつる つるつる」といった繰り返しの言葉や音符がついている言葉などが多く登場し、歌を唄うような感覚で楽しむこともできます。
そんな楽しい言葉を聞いているとついつい声に出して言いたくなってくるでしょう。


チェックポイント


現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 幼児期、特に4歳児 |
季節 | 冬 |
行事 | お正月 |
対象年齢
幼児期、4歳児以降がおすすめです。
「おしょうがつさんどんどこどん」は言うなればお正月に更に興味を持つきっかけになる絵本。なので、お正月がどのような行事なのかや”お正月”という言葉を知っている事で絵本の内容が更に入ってきやすくなります。
リズムの良い言葉や歌が多く登場するので最後まで楽しみやすい構成となっていますが、お正月への理解を深める事を目的とした場合は4歳児以降に読んだ方が理解が深まるでしょう。
時期・季節・行事
興味の持った事を深く知ろうとする姿が見られた頃がおすすめです。
「おしょうがつさんどんどこどん」はお正月に関する知識が多く載っていて、お正月を既に知っている状態から更に深く知る事を楽しめる絵本になっています。
なので、知的好奇心が増してきて物事を更に一歩深い所まで知る楽しさに気付いた頃に読むことで興味を持ち、知る楽しさを感じながら楽しめる事ができます。
お正月に関する絵本なので、季節は冬、行事はお正月付近、年末年始辺りに読むといいでしょう。
読み聞かせのポイント


「おしょうがつさんどんどこどん」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。
読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 言葉の響きややり取りが楽しめるように工夫しましょう
- 聞き手の様子を見ながら時間を掛ける場所を見極めましょう
ポイント1
言葉の楽しさが大きな魅力の1つの作品です。
繰り返される言葉の響きや多数出てくる歌、キャラクター同士の会話など、お正月の魅力もさることながら言葉が楽しいと感じられる要素がたくさん詰まっている作品でもあります。なので、言葉の魅力を出来る限り伝えられるように工夫してみましょう。
言葉の繰り返しや歌の場面では声を少し高くして明るく読んだり、会話の場面ではテンポよく読み本物の会話のように読むことで聞き手に会話の楽しさを伝えるなど、読み手がまずは楽しそうに読むことで言葉の魅力は伝わりやすくなります。
歌の場面のリズムは最初は少し難しいかもしれませんが、決まった読み方はないので自分が楽しいと思う読み方で読むと自然と聞き手も楽しめるようになります。
ポイント2
細かい字もたくさんありますが、読むかどうかは聞き手次第!
「おしょうがつさんどんどこどん」には、絵の近くにそれぞれのキャラクターの呟きのような小さい文字もたくさん書かれています。ですが、そこをしっかり読むのかは聞き手の反応を見ながら決める事をおすすめします。
また、お正月に関連するモノが登場する中で聞き手の知っているモノが出てくると反応することが予想されます。お正月に関連するモノに対して何かしらの反応があった場合には、少し掘り下げてもいいでしょう。
例えば、おせち料理に対して反応した時には、「みんなは食べた?」「どんなのが入ってた?」など、聞き手のやり取りも交えながら読むことでお正月に対する興味が更に深く、また記憶にも残りやすくなります。


まとめ・Ryuの感想


お正月のワクワク感を言葉の響きでも表現している一冊。
「おしょうがつさんどんどこどん」はお正月特有の静けさや落ち着きを表現しているというよりも、お正月に関連するモノを通してワクワクできるような内容となっています。
本作を読んでいくとお正月にまだ馴染みがない子どもであっても「早くお正月がこないかな」と、待ち遠しくなるでしょう。そして、そのワクワクを支えているのが言葉。
言葉がどれもリズミカルであったり、会話のテンポの良さがあり読み進めていくとそのワクワクもどんどん増していきます。
落ち着いたお正月も良いですが、子どもにとってはどちらかと言うとお正月はワクワクする気持ちの方が大きいもの。その子どもが感じるワクワクを本作は言葉でも表現されています。
実際に読み聞かせをするときも子どもはどこかニコニコしながら聴いていて、お正月の訪れを楽しみにしている事がその様子から感じられます。
お正月の楽しさを伝えるのにぴったりな絵本です。





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