【1,2歳児おすすめ絵本】さんかくサンタ【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「さんかくサンタ」は私が”形に触れ、名前を知り、親しみを感じて欲しい””クリスマスの存在を知り、関連するモノに興味を持って欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 身の回りの形に気付く
- クリスマスに関連するモノを知る
- 言葉のリズムの楽しさを感じる
作品紹介
作 | tupera tupera |
出版社 | 絵本館 |
発行日 | 2011 | /10
値段 | ¥1320 |
大きさ・ページ数 | 20×18.2cm | /32P
「さんかくサンタ」はこんな絵本!
「さんかくサンタ」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「さんかくサンタ」を簡単にまとめてみました。
- 丸、四角、三角の形と名前が繰り返し登場し、親しみを持てる
- クリスマスに関連する必要最低限のモノを知る事ができる
- 一定の言葉のリズムが楽しめる文構成が魅力的
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
クリスマスに関連した丸、四角、三角が順番に登場する形が楽しめる作品です。
「まんまる ふくろを せなかにしょって」の文字と右には丸い白い袋の絵。ページをめくると「しかくい おうちに はいっていった」と青い四角のお家。「さんかく ツリーのかがやくへやに」と大きな三角のツリーの絵。
その後も男の子の丸い顔、四角いプレゼント、そして三角のサンタ。またまた丸い太陽に四角いプレゼント、プレゼントの中身を開けると三角帽子にまん丸お顔、四角い体のお人形。
丸、四角、三角のプレゼントを貰った子の顔と丸、三角、四角の様々なプレゼントが描かれています。さんかくサンタ、ありがとう。
言葉の響きも心地良い、クリスマスに読みたい絵本です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「さんかくサンタ」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 1,2歳児向けのクリスマスに関連する絵本を探している
- 形や言葉のリズムが楽しめる絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「さんかくサンタ」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
明るい雰囲気で言葉が楽しめる「まるまるぽぽぽん」
様々な丸や色が多く登場する赤ちゃんの興味を引きやすい要素が詰まった絵本。多くの色が沢山使われている事や半濁音が多く取り入れられているので、言葉の響きが明るく、言葉の魅力に気付くこともできます。
丸や色などに焦点を当てた絵本を読みたい時はこちらをおすすめ。
数と言葉のリズムが楽しい「おつきさまのかぞえうた」
1ページ毎に数があり、1から10まで数える楽しさが味わえる絵本。数える楽しさだけでなく、特定のリズムを持った文で構成されているので思わず声に出して読みたくなるような作品です。
言葉のリズムや数に更に触れたい時にはこちらをおすすめ。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 形の存在や名前を知り、身の回りの形に親しみを感じる
- クリスマスに関連するモノを知り、興味を示す
目的・ねらい1
形の魅力に触れるきっかけにぴったりな作品です。
「さんかくサンタ」では、丸、四角、三角の3つの形が順番に登場します。また、ただ単に形が出てくるだけでなく形が出てくるだけでなく、同じ丸でも顔であったり、プレゼントの袋や太陽など、様々なモノの形として描かれています。
形の存在とそれぞれの名前を結びつける事ができるだけでなく、同じ形でも様々なモノになり得ることを感じる事で形の楽しさや魅力も感じる事が出来るでしょう。
本作を読んだ後に身の回りの形を見る事で、丸、四角、三角が日常に溢れている事に気付き、日常にちょっとした楽しさが加わります。
目的・ねらい2
クリスマスに関する必要最低限のモノが描かれています。
本作はクリスマスに関する絵本ですが、クリスマスに関するモノを詰め込んでいるような作品ではなく、まだクリスマスを知らない子がクリスマスがどのようなモノなのかを知る為の最低限の要素が取り入れられています。
サンタの袋、ツリー、サンタ、プレゼントなどがシンプルな展開と共に出てくるので、展開を楽しみながら自然とクリスマスに関連するモノに触れる事ができます。
クリスマスの事を完全に理解はせずとも興味を持つきっかけになる事が期待されます。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 1,2歳児、特に1歳児 |
季節 | 冬 |
行事 | クリスマス |
対象年齢
1歳児頃がおすすめです。
ページの左に文字、右側に絵というシンプルな構成や短い文、必要最低限の情報など、とても読み易い作品になっています。
1,2歳児にとってはまだ行事というモノがどういったものなのかを理解するのは難しいのですが、「さんかくサンタ」を読むことで少しずつクリスマスについて興味を持つきっかけになるでしょう。
時期・季節・行事
形の認識と名称が少しずつ理解できるようになった頃がおすすめです。
身の回りのモノを見たり、大人の声掛けなどを通じて次第に「この形は丸」といった認識が出来るようになってきます。
丸いモノを見た時に「丸」などと言えるようになった時に読むことで、丸だけでなく他の形の存在に気付いたり、名称を覚えるきっかけになり得ます。
クリスマスに関する絵本なので、季節は冬、行事はクリスマスに合わせて読むとより一層楽しむ事ができます。
読み聞かせのポイント
「さんかくサンタ」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 言葉のリズムが感じられるように読みましょう
- 少しだけ長めに1ページ毎に時間を掛けましょう
ポイント1
本作の魅力はクリスマスや形だけじゃない!
クリスマスや形の魅力に目が行ってしまいがちですが、「まんまるたいよう おはようさん」「さんかくサンタの さんかくカード」といった言葉のリズムも楽しめるのが本作の大きな楽しさの1つ。
読む際には言葉の響きや語呂の良さなどが感じられるように、若干のリズムをつけながら読むことを意識すると聞き手に言葉の面白さも伝わるでしょう。
ポイント2
絵も楽しめるように配慮する!
「さんかくサンタ」は絵のページと文字のページに分かれているのが基本的な構成となっています。文字も短く読み易いので、意識しないとどんどん先に進んでしまい1ページに掛ける時間が短くなってしまいがち。
シンプルながら絵もじっくり見る事で楽しさが感じられる要素が詰まっています。聞き手が絵も楽しめるように文を読み終えた後に少しの間ページを開いたまま間を置くことを意識する事をおすすめします。
まとめ・Ryuの感想
シンプルで読み易い。その上、形や言葉の魅力も詰まっている作品!
まだクリスマスの事を理解する事が難しい0-2歳頃の子であってもクリスマスを楽しんで欲しいと思うのは、子どもと関わる大人ならついつい思ってしまう事ではないでしょうか。
「さんかくサンタ」は構成がとてもシンプルで読み易く、クリスマスに関する情報を詰め込み過ぎていないので、クリスマスの事を知らなくても楽しみやすい作品となっています。
また、クリスマスだけでなく、形や言葉の面白さが感じられる内容となっているので、一人一人が自分なりの面白さを見つけながら楽しむことができます。
読み聞かせの際には、自分の知っている形が出た時には「まる!まる!」と指を差したり、既にサンタやプレゼントなどを知っている子は「サンタさん!」など、自分の知っているモノに反応しながら楽しむ姿が良く見られます。
シンプルが故に多くの楽しみ方が見つけられる一冊です。
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