【1,2歳児おすすめ絵本】おたすけこびとのクリスマス【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「おたすけこびとのクリスマス」は私が”クリスマスに期待感を抱き、楽しみにして欲しい””想像する楽しさを感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- クリスマスの存在を知る
- クリスマスに期待感を持ち、楽しみにする
- 様々な想像を楽しみながら生活を送る
作品紹介
「おたすけこびとのクリスマス」はこんな絵本!
「おたすけこびとのクリスマス」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「おたすけこびとのクリスマス」を簡単にまとめてみました。
- 乗り物と共に想像が楽しめる「おたすけこびと」シリーズのクリスマス編
- プレゼントやツリーなど、クリスマスに関連するモノを知る事ができる
- 文字が少なく、絵だけで世界観が楽しめる構成が魅力的
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
小人たちのクリスマスを舞台にした静かな大活躍が描かれています。
サンタさんのような人から「今年もいつもの所でね」と電話がありました。依頼を受けると小人たちがショベルカーやレッカー車と共に出動!
空を見上げるとサンタさんが到着し、プレゼントを手渡されると「お預かりします」と言い、目的地まで出発。大人も子どもも眠る静かな町。
でこぼこ道でも大丈夫。どんな家にも配達します。坂道を上り、クレーン車を使って窓からプレゼントを家の中に運びます。クリスマスツリーの下まで慎重にプレゼントを持っていき「お届け完了!」
プレゼントに気付いた子どもとても嬉しそう。メリークリスマス。
「本当に小人がいたら…」そんな想像をワクワクしながら楽しめる一冊です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「おたすけこびとのクリスマス」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 絵だけでも十分楽しめるクリスマスの絵本を探している
- 乗り物が登場するクリスマスの絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「おたすけこびとのクリスマス」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
動物たちの言葉のやり取りが面白い「てぶくろ」
森の動物たちが落ちているてぶくろに入る為に言葉を交わしていきます。一定のやり取りが楽しく、何度も読みたくなります。
ウクライナ民謡から生まれた傑作絵本。寒い冬にぴったりな一冊です。
言葉のやり取りの楽しさを感じたい時にはこちらをおすすめ。
救急隊員の仕事を知るきっかけになる「いそげ!きゅうきゅうしゃ」
「竹下文子×鈴木まもる のりもの絵本」シリーズ。町の中で起こる様々な怪我や事故に対応していく救急隊員の姿や救急車、ドクターヘリなどがかっこよく描かれています。乗り物だけでなく、仕事にも興味を持つきっかけになる一冊。
乗り物の役割やそれに関わる仕事に焦点を当てている絵本を読みたい時はこちらをおすすめ。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- クリスマスという存在に気付き、雰囲気を楽しむ
- 絵本の世界を現実のように感じ、想像を楽しもうとする
目的・ねらい1
クリスマスの雰囲気を知るのにぴったりな内容・描写です。
「おたすけこびとのクリスマス」は終始とても静かな雰囲気のストーリー。夜に雪が降っている描写や暗い部屋にプレゼントが置かれるシーン、クリスマスツリーなど、”クリスマスらしさ”が作品全体を通して感じられます。
対象年齢である1,2歳児頃の子はまだクリスマスがどんな行事なのかを認識していない事が予想されます。本作を読むことでクリスマスという言葉や存在を認識したり、雰囲気を知るきっかけになるでしょう。
目的・ねらい2
現実世界にに小人がいるようなワクワク感を楽しめます。
本作を読んでいると大人でさえも「実際に小人がいたら面白いな」と思えてきます。まして一般的に絵本の世界と現実の区別がつくのが5-6歳頃と言われている子どもにとっては、小人がいるんだと信じてしまう程、絵本の世界に入り込む事ができます。
1,2歳児頃にはまだ明確に想像をする行為を行うのは難しいのですが、小人たちの世界もあることを感じながら現実世界の中に絵本の世界を取り入れる楽しさを味わえます。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 1,2歳児、特に2歳児 |
季節 | 冬 |
行事 | クリスマス |
対象年齢
1,2歳児が特におすすめです。
「おたすけこびとのクリスマス」は、文字がかなり少ない分、絵だけでも十分楽しめるような内容で構成されています。
文字や言葉からではなく、絵からの情報で絵本を楽しむことが多い年齢の子にぴったりな作品です。集中力もついてきた2歳児頃に読むことで絵も存分に楽しむことができるでしょう。
時期・季節・行事
短い時間でも集中ができるようになった頃がおすすめです。
丁寧に描かれている描写を見ていくのは集中力を要するもの。集中が長く続かない頃に読んでも絵の面白さを最後まで堪能できない恐れがあります。
日頃の生活の中で簡単なパズルなどを最後までできるようになった頃に読むことで、本作も最後まで絵に集中して楽しめるようになるでしょう。
クリスマスが舞台の作品なので、季節は冬、行事としては勿論クリスマスに合わせて読むことをおすすめします。
読み聞かせのポイント
「おたすけこびとのクリスマス」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 各ページに時間を掛けて読みましょう
- 聞き手の反応に応えながら読みましょう
ポイント1
細部まで描き込まれた絵を楽しめるように!
「おたすけこびとのクリスマス」の大きな魅力の1つは丁寧に描き込まれた絵。その絵を楽しめるように文はあえて少なくしている書き手の配慮や工夫が感じられます。
その絵を聞き手もできる限り楽しめるように文を読んだらすぐにページをめくるのではなく、聞き手がじっくり絵を楽しむ時間を確保した後でページをめくるように意識する事をおすすめします。
ポイント2
聞き手も多く反応する事が期待される作品です!
絵をじっくりと見る中で様々な小人の様子やひっそりと犬に餌をあげている描写などに気付き、自分の気付いた事を読み手に伝えることも本作の楽しさの1つ。
聞き手が「わんわんいた」などと気付いた事を言ったら「わんわんいたね」などと返すことで絵本を通じて読み手と聞き手とのやり取りも楽しめるようになります。
作品の流れが途切れないように気を付けて読むことを意識してみましょう。
まとめ・Ryuの感想
幅広い年齢で、多くの子が楽しみやすい万人受けする作品です。
シンプルな構成や絵を見ているだけでも内容が伝わるような描写、文字の少なさなど、読み易い要素が詰まっている絵本です。
実際にこれまで子どもに読んできた中でも「おたすけこびとのクリスマス」に興味を持たなかった子は殆どいませんでした。それほど、子どもにとって分かりやすく、楽しみ所が分かる作品なのだと感じます。
読み聞かせをしている時には、聞き手の反応が多く、車に興味を持っている子は「ショベルカーだ!」と反応したり、絵をじっくり見ている子は小人を見て「黄色!赤!」などの色に反応したりと、子どもによって見るポイントに違いがあり、気付く事も様々です。
子ども一人一人の楽しみ方も見つけられる、シンプルが故に楽しみの幅が広い名作です。
記事を書く励みになります。ポチっとお願いします!