【0歳児おすすめ絵本】まるまるぽぽぽん【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

「まるまるぽぽぽん」は私が”絵本そのものの楽しさを感じて欲しい””様々な色や形、言葉を楽しんで欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
作品紹介
作・絵 | 柏原 晃夫(かっしー) |
出版社 | 学研 |
発行日 | 2018/9 |
値段 | ¥968 |
大きさ・ページ数 | 17.5×17.5cm/24p |
「まるまるぽぽぽん」はこんな絵本!
「まるまるぽぽぽん」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「まるまるぽぽぽん」を簡単にまとめてみました。
- 赤ちゃんが好きな丸が沢山出てきて集中できる
- 色彩豊かで色の楽しさが感じられる
- 言葉の響きが楽しく、言葉の楽しさに気付ける
まるわかりQ&A
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あらすじ・ストーリー・内容


丸がいっぱい!色と言葉、少し生き物も楽しめます。
「いない いない…ぽん!」の言葉と共にニコニコ赤丸が飛び出します。
ページをめくると水色や黒の丸、お花の模様の丸があったり、ありさんもちょこんといます。次は海に丸がぷかぷか。たこさんもぷかぷか。
転がる丸、伸びる丸、卵の丸、お家の中の丸、ページをめくる毎にたくさんの模様の丸と出会えます。丸だけじゃなく、クマやてんとう虫、カタツムリたちとも出会えます。
仕掛けもあって、最後は「まるまる ぽん ぽん ぽん!」でおしまい!
0,1歳の子にとっての魅力がぎゅっと詰まった一冊です。


こんな方におすすめ


- 子ども自身が興味を示し、読みたいと思える絵本を探している
- 色や生き物、言葉に興味を持てる絵本を探している
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「まるまるぽぽぽん」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!


赤ちゃんが楽しめる仕掛けがいっぱい「ぐるぐるうごくしましまぐるぐる」
名作しましまぐるぐるの面白さはそのままに更に多くの仕掛けがついた絵本。指を入れる、動かす、つまむ、回す、引っ張るなどの動作が楽しめるだけでなく、赤ちゃんが親しみやすい絵、色彩も存分に楽しめます。
絶対に0歳児が夢中になる一冊です。


感触を楽しめる布絵本「あーそーぼ」
リボン、紐、プラスチックなど様々な感触が楽しめる布で出来た絵本。感触だけでなく、馬やライオン、カエル、てんとう虫などの身近な生き物も登場したり、様々な色や表情を楽しむ事ができます。
初めての絵本として読みたい一冊です。
目的・ねらい


- 絵本に触れて、自分でページをめくる事を楽しむ
- 色を楽しみ、色彩感覚を身に着ける
目的・ねらい1
自ら読むことで、興味も倍増!
乳幼児期、特に0歳、1歳の頃は絵本は”読んでもらうもの”であることが殆どです。
しかし、「まるまるぽぽぽん」は、言葉の響きも面白いものの、絵だけでも十分楽しむことができる内容になっているので、子どもが自分自身で読み進めるのにぴったりな絵本になっています。
積極性や主体性といったことを考えた際に、やはり読んでもらうよりも自分で読んでいる方が、絵本に対する興味は非常に大きくなります。
自分で読むことで、絵本の楽しさ、自分で触れる心地良さなどを存分に感じる事ができ、絵本の事が好きになるでしょう。
目的・ねらい2
赤ちゃんに優しい配色がなされています。
「まるまるぽぽぽん」は丸や生き物、言葉の響きなども特徴の1つに挙げられますが、特筆すべきは豊かな色でしょう。
赤、青、黄色、緑などの他にも水色やピンク、オレンジ、黄緑など様々な色が白と黒の背景をベースにたくさん使われています。
0歳には認識しにくい淡い色などは使われておらず、どれも分かりやすく、濃い色が使われている点もしっかりと子どもの事を考えて描かれている事が感じられます。
後半になると1つの丸の中にいくつかの色が塗られているような配色まで考えられたものも登場します。
配色などを理解するのはとても難しい事ですが、「この色とこの色が一緒にあったら綺麗」といった感覚を絵本を通じて身に着けることができるでしょう。


チェックポイント


現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 0,1歳児、特に0歳児 |
季節 | 一年中 |
行事 | 関係なく楽しめる |
対象年齢
0歳児以降がおすすめです。
赤ちゃんが自然に意識が向くとされている丸や顔が多く描かれていることを考えると、0歳でも十分に楽しむことができます。
1歳なったら色の事や生き物の事も少しずつ楽しめるようになるので、発達段階に応じて楽しみも変わってくる絵本となっています。
時期・季節・行事
初めての絵本として読んでもいいでしょう。
0歳から十分に楽しむことができる絵本なので、時期という時期はなく、いつ読んでも楽しむことができます。
初めての絵本として「まるまるぽぽぽん」を読むのも、絵本に興味を持つきっかけとなり得るので、いいと思います。
季節や行事とは一切関係がないので、一年中いつでも楽しむことができます。


読み聞かせのポイント


- 言葉のイメージを声で表現しましょう
- 聞き手とやり取りをしながら読みましょう
ポイント1
言葉の響きの面白さを伝えましょう。
「まるまるぽぽぽん」には「ぽん!」という言葉がたくさん出てきたり、「ころころ」「ぷかぷか」「ふわふわ」「ぐにーん」といった擬音語・効果音のような言葉が前ページに書かれています。
そういった言葉を例えば「ぷかぷか」は少し高い声でゆったりと、「ふわふわ」は柔らかく優しい声で、「ぽん!」は短く弾けるように読むことで、我々大人が持っているそれぞれの言葉が持つイメージを声で伝える事ができます。
決まった読み方はありません。読み手それぞれが持つ言葉のイメージを声に乗せることで、聞き手は言葉の楽しさを感じる事ができるでしょう。
ポイント2
読むことに固執する必要はありません。
絵本だからと言って書いてある文字を一言一句しっかりと読む必要はなく、その場の聞き手の雰囲気や反応に合わせて読むべきところを判断しながら読んだ方が聞き手にとって実りある読み聞かせになるでしょう。
「まるまるぽぽぽん」の対象年齢が0歳や1歳ということもあり、予想される反応としては気になるものを指さしたり、「くまさん!」など、描かれている生き物に反応することが挙げられます。
そうした反応に読み手がしっかりと対応して、「綺麗なまるがあるね」「くまさんだね」などと声を掛けてみてください。
話の流れが切れてしまう心配もあると思いますが、聞き手にとっては読み手とやり取りができた事の方が嬉しく、やり取りの後もまた絵本を集中して聞くことができます。


まとめ・Ryuの感想


子どものことをよく考えて作り込まれた絵本です。
0,1歳が自然と意識が向く丸が多い、顔がたくさん出てくる、身近な生き物が多数登場する、見やすい配色…などなど「まるまるぽぽぽん」を一番読むであろう年齢の子のことを考えて作られている事が感じられます。
よく考えられているだけあり、実際に読み聞かせをしたときも0,1歳の子は抜群の反応を示し、ポイント2で書いたような反応が多くの子に見られました。
作者である柏原晃夫さんの絵は非常に見やすく、子どもの事を考えて描かれているものが多く、乳児期に一度は読みたい絵本をたくさん描かれています。
「しましまぐるぐる」は特に有名な絵本なので、「まるまるぽぽぽん」と合わせて読んでみてください。





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