【1,2歳児おすすめ絵本】おつきさまのかぞえうた【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「おつきさまのかぞえうた」は私が”数の存在を知り、数を数える楽しさを感じて欲しい””言葉のリズムや言葉の面白さを感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 数の存在を知り親しみを持つ
- 数える楽しさを感じ生活の中で数えようとする
- 言葉の楽しさを知り積極的に声に出そうとする
作品紹介
「おつきさまのかぞえうた」はこんな絵本!
「おつきさまのかぞえうた」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「おつきさまのかぞえうた」を簡単にまとめてみました。
- 1~10までを楽しく数えられ、数に親しみが持てる
- 語呂の良い言葉で構成されていて言葉のリズムを感じらる
- 月や生き物等の身近なモノも多く登場し、興味を持てる点も魅力的
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
リズムに乗って数える楽しさが味わえます。
夜の空でお月様が唄っています。「ひとつ人差し指が見つけたよ キラリと輝く一番星♪」。隣のページには星を指さしてる絵が描かれています。
次は豚とアヒルがあくびをしながら「ふたつ豚とアヒルが仲良くあくび。牧場に夜が訪れる♪」、ページをめくるとミミズクが3羽並んで「みっつミミズク ホーホーホー♪」
お次は黒猫の目がよっつ、いつつはおばけ、むっつは羊…などなど数にちなんだものが描かれ、最後は十。「とお。とうとう寝る時間。眠れ眠れ 可愛い子、眠れ眠れ 可愛い子」
静かな静かな数え歌。おやすみなさい♪
一緒に唄って、数えて楽しめる言葉の楽しさが感じられる一冊です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「おつきさまのかぞえうた」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 乳児期向けの数に関する絵本を探している
- 言葉のリズムや言葉の面白さに気付ける絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「おつきさまのかぞえうた」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
思わず一緒に声に出したくなる「おしくら・まんじゅう」
同作者かがくい ひろしさんの作品。「おしくら○○おされて ぎゅー」という言葉が繰り返し使われ、言葉の響きが楽しい絵本です。覚えやすい言葉、一定の流れがあるので内容を覚えやすく、何回か読めば子どもも一緒に読むことができます。表情豊かなキャラクターたちも魅力的です。
笑いながら言葉のリズムや面白さを楽しみたい時にはこちらをおすすめ。
ドキドキしながら数える楽しさを味わえる「つみき」
積み木を1つ、2つ、3つ…と積み重ねていく絵本。ドキドキしながら10個積み重ねる事ができますが、てんとう虫が飛んできてグラグラ…最後はがっしゃーん!数える楽しさ、声を合わせる楽しさが味わえます。
ドキドキする展開と共に数える楽しさを感じたい時にはこちらをおすすめ。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 数の存在に気付き、数えることを楽しむ
- 言葉のリズムを楽しみ、言葉の面白さに気付く
目的・ねらい1
思わず数えたくなる内容が魅力的です。
「おつきさまのかぞえうた」では”1つ、2つ、3つ、4つ…”と、描かれているモノに対しての数え方が書かれています。
単に文だけで書かれているのではなく、実際に1つの星、3羽のミミズク、5匹のおばけなどの絵も一緒に描かれているので、耳からの情報と目からの情報を照らし合わせながら数に触れる工夫がされています。
描かれているモノを実際に数えることが出来るので、数の存在を知るきっかけになったり、既に数の存在を知っている子には一層親しみが持てる内容になっています。
目的・ねらい2
語呂の良い、言い易い言葉で構成されています。
本作は文の殆どに音符がついていて、タイトルの通り歌のように読み進める事ができる作品です。
例えば「むっつ ムクムク 浮かんで消える 眠れぬ街の羊たち♪」や「ここのつ 木の葉のふかふかベッド 森の動物もぐりこむ♪」などなど。どれもがどこかリズムが感じられる文になっています。
単に言葉に触れるのも良いですが、リズムを感じたりしながら言葉の面白さに気付くことで、自然と言葉への興味も増します。また、自分から言葉を発したくなり、言葉の発達にも繋がります。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 乳児期、特に1歳児 |
季節 | 一年中、若しくは秋頃 |
行事 | 関係なく楽しめる |
対象年齢
1,2歳児頃におすすめです。
文も長くなくリズムと一緒にさらっと読めることや数をメインにした分かりやすい展開ということを考えると数の存在に気付き始める1,2歳児にぴったりの作品になっています。
歌のようにリズムに乗って楽しく読めるので、1歳児であっても最後まで集中して聞くことができます。
時期・季節・行事
数えることを楽しむ姿が見られるようになった頃がおすすめです。
1歳児頃になるとそれまでの生活の体験の中で数というものが存在することを少しずつ理解し始めます。そして、大人と一緒に数えることを楽しむ様子が見られた頃に合わせて読むことで一層、数への興味が広がりますし、数の理解も深まります。
季節に関する描写はなく、数に親しみを持つ事が主な楽しみ方にはなるので季節や行事関係なく読むことができます。ただ、月がメインのキャラクターとして描かれているのでお月見の時期に合わせて読むのもおすすめです。
読み聞かせのポイント
「おつきさまのかぞえうた」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 言葉のリズムが感じられるように読みましょう
- 数に合わせて指も出しながら読みましょう
ポイント1
言葉の楽しさを伝えるように明るく!
「おつきさまのかぞえうた」は、「いつつ いつもの きのしたで おばけも うたうよ よるのうた」といったようなリズムが感じられる言葉で多くの文が構成されています。
タイトルの通り「かぞえうた」とあるので歌うように読み、明るい雰囲気や表情を作ることで言葉の楽しさやがより聞き手に伝わりやすくなります。
ポイント2
数を意識しやすいように工夫する!
ページが進むごとに「ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ…」と数が進んでいく内容の本作。
言葉と絵だけで数を認識していくのもいいのですが、読んでいる時に片方の手で「ひとつ」の時は指を1本立て、「ふたつ」の時には2本立てるといったように読む事で数についてより意識しやすいようになります。
「いつつ」以降は読み手はできませんが、五つまでやれば読み手もその後は自然と数に合わせて他の指で数えることができるようになります。
まとめ・Ryuの感想
数えるのが好きになる工夫がいっぱい詰まった作品です。
ページが進むごとに数が増えていく楽しさ、数に応じてモノが増えていく面白さ、リズムが感じられる文構成など、「おつきさまのかぞえうた」には、数を数えるのが楽しくなる要素が沢山あります。
数は大人が無理やり教えるものではなく、生きていく中で自然に数の存在を知り、親しみを持っていくもの。楽しさが感じられる絵本を通じて自然に数を好きになれるのが本作の大きな魅力の1つです。
実際に読み聞かせをすると登場する生き物などを数えてみたり、読み手と一緒に声を合わせて読んでみたりと聞き手も参加しながら楽しむ姿が見られます。
何度も読むことで内容を覚え、数えることの楽しさもより深まっていくので読む毎に楽しさが広がる絵本です。
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