【3,4歳児おすすめ絵本】すいかのめいさんち【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「すいかのめいさんち」は私が”好きな物事を想像する楽しさを感じて欲しい””すいかを食べたいと感じたり、すいかから夏を連想し夏らしさを感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 好きな物事を考え、確認する
- 想像や空想する楽しさを知る
- 夏らしさを感じ、夏やすいかに期待を感じる
作品紹介
「すいかのめいさんち」はこんな絵本!
「すいかのめいさんち」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「すいかのめいさんち」を簡単にまとめてみました。
- 沢山のすいかと家族のやり取りが楽しめる温かい作品
- 好きなものを想像する楽しさが満載
- 夏らしさが溢れ、夏を感じる事ができる
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
すいかだらけの温かな町に住む男の子の日常が楽しめます。
男の子が住んでいる町はすいかがたくさん取れる。今日も農家にやってきて大好きなすいかを1玉買います。早く食べたい大きなすいか。皮ごとガブリと丸かじりしたらどうなるかな…と想像してみます。
家に向かう途中でも皮をくるくる全部剥いたら食べられることを想像したり、ストローさして中身をちゅーちゅー吸う想像をしていたら、お母ちゃんに「一人で食べようと思ってない?」なんて言われてしまいました。
一人がダメならスイカを二つに割ってスプーンで食べる想像をしていたら「皆で食べるんだよ」と言われます。そんなことをしているとやっとお家に着きました。
すいかを冷やして家族そろって「いただきまーす」で、すいかにかぶりつく。皆で庭に種飛ばしも楽しみます。飛ばした種が芽を出してぐんぐん育って家の周りが全部すいかだらけになったらいいな…と、縁側で横たわりながら想像を楽しみます。
すいかを食べるのが待ち遠しくなる、想像するのが楽しい一冊です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「すいかのめいさんち」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 夏に笑いながら楽しめる幼児向けの絵本を探している
- 好きな物事を考えるきっかけになったり、想像する楽しさが感じらる絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「すいかのめいさんち」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
涼しく落ち着いた海の世界が楽しめる「チリとチリリ うみのおはなし」
チリとチリリが海の世界を探検するお話し。温かい描写や言葉の響きなどで本当に海にいるようなひんやりとした雰囲気が楽しめます。引き込まれるような展開も魅力的で、海の生き物にも興味を持てます。
海のイメージや海の生き物から夏らしさを感じたい時におすすめの一冊。
温かい雰囲気で将来の事を考えられる「くまのがっこう ジャッキーのゆめ」
ジャッキーと兄弟との温かな日常が描かれているくまのがっこうシリーズ。ジャッキーが将来の夢についてあれこれ考えますが、どこかへんてこな夢ばかり。そんなジャッキーのお兄ちゃんの夢はずっと皆で一緒にいること。
好きな事や楽しい事について想像するだけでなく、友だちや家族の大切さも感じたい時はこちらをおすすめ。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 好きな物事を考えたり、想像することを楽しむ
- すいかなどを通して夏らしさを感じ、夏を楽しみにしたり希望を抱く
目的・ねらい1
自分の”好き”に気付け、そのことを考える楽しさが味わえます。
「すいかのめいさんち」は、主人公である男の子が大好きなすいかの事をあれこれ想像するのが楽しい作品。想像や空想する楽しさを感じられる事は勿論、”自分が何を好きなのか”を考えるきっかけにもなります。
大人でも自分の好きな事が見つかると日常がどこか楽しく感じられますよね。それは子どもも一緒です。自分の好きな事を見つけ、それについて想像する楽しさが詰まっている一冊です。
目的・ねらい2
夏ならではの楽しさが感じられます。
暑い中で食べるすいかはまさに夏のイメージにぴったり。また、縁側に家族で座ってすいかを食べたり、種を飛ばすシーンは今はあまり見られなくなってしまったかもしれませんが、夏らしさが感じられます。
すいかの魅力をメインにした作品ではありますが、夏らしさのイメージを作ったり、夏を感じる場面も多く描かれています。読んでいる中で自然と聞き手は夏を楽しみにしたり、夏の楽しみが更に深まるきっかけになるでしょう。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 幼児期、特に4歳児 |
季節 | 夏 |
行事 | 関係なく楽しめる |
対象年齢
幼児期に読むのがおすすめです。
すいかが沢山出ている作品なので、すいかの魅力を感じるだけなら幅広い年齢ですいかを楽しむことが出来ますが、文字量などを考えると幼児期に読んだ方が最後まで楽しみやすい作品です。
主人公の男の子の想像も楽しい作品なので、想像する力が十分に発達していることが予想される4歳児頃に読むと想像する楽しさもより深まります。
時期・季節・行事
身近な物事を想像したり、仮定することを楽しめるようになった頃がおすすめです。
本作の中ではすいかに関してあれこれ想像することを楽しんでいる男の子が描かれています。そんな姿を見ていると思わず見ている側も想像を楽しみたくなるもの。
生活の中で自分の身近なモノに対して「もし~」「~だったらどうする?」といった仮定を楽しむような言葉が聞こえ始めたら、想像を楽しめる様になっている1つのサインです。
仮定を楽しむ言葉を言い始めた時期に合わせて読むことで、「すいかのめいさんち」を通して想像する楽しさを一段と味わう事ができます。
すいかは夏を代表する食べ物の1つなので季節は夏。行事との関連する描写は特にないので夏を通して楽しむ事ができます。
読み聞かせのポイント
「すいかのめいさんち」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 言葉のリズムを意識して読みましょう
- 読み手が絵を楽しむ時間を確保しましょう
ポイント1
語呂の良い言葉で文が構成されています。
「すいかのめいさんち」は文の殆どがリズムよく読めるような構成になっており、言葉のリズムの楽しさを感じながら作品を楽しめる様になっています。
例えば「きょうも おいしい すいかを かいに きんじょの のうかに やってきた」といったどこかテンポがあるような言葉なので、読んでいる方も、聞いている方もついつい心が躍るような言葉の楽しさを味わえます。
作品全体の雰囲気とリズムの良い言葉がマッチすることで、明るい雰囲気が更に増すので意識して読むことをおすすめします。
ポイント2
すいか以外にも細かい描写が楽しめます。
すいかがメインの作品なので、すいかに目が行きがちですがよくよく全体を見てみると面白い・拘った描写などがあり、絵を楽しみながらじっくり読むのにも適している作品です。
農家にすいかを買いに行くシーンではすいかだけでなく他の野菜も丁寧に描かれていたり、すいかジュースの妄想をしている時には背景として飲食店やそこで売っているビールやかき氷などが描かれています。
言葉のテンポに合わせてリズムよく次のページにいってしまいがちですが、その前に少し間を空けて絵を楽しむ時間を作る事を意識するといいでしょう。
まとめ・Ryuの感想
すいかだけじゃない!夏がもっと楽しくなる作品です。
「すいかのめいさんち」というタイトルの絵本なだけあって、すいかの魅力がたっぷり詰まっています。特にすいかのことを考えながら、あれこれ想像する場面はすいかが食べたくなるような気持ちにさせてくれます。
すいかだけでなく、言葉のリズムや細かい描写、作品全体を通しての夏らしさなども楽しむ事ができ、様々な要素で絵本を楽しむ事ができるのも本作の大きな魅力の1つであるように思います。
実際に読み聞かせをすると、すいかの想像をする場面で「えー!」と驚いたり、笑ったり、また読み終えた後には「すいかに穴を開けたらジュースが出てくるんじゃない?」などの想像を楽しんだりする姿が見られました。
夏の風物詩の1つのすいかが沢山楽しめる作品なので、是非夏に合わせて読みたい一冊です。また、童謡の「すいかのめいさんち」も併せて紹介するとよりすいかが楽しめる様になるのでおすすめです。
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