【海の中を探検する気分が味わえる】チリとチリリ うみのおはなし【現役保育士がレビュー】

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【3,4歳児おすすめ絵本】チリとチリリ うみのおはなし【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

Ryu

「チリとチリリ うみのおはなし」は私が”ストーリーを楽しむ中で海や海の生物に関心を持って欲しい””絵本の世界に入り込み、想像力が豊かになって欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。

「チリとチリリ うみのおはなし」を通じて目指す子どもの姿
  • 海の中や海の生き物を知り、興味を持つ
  • ストーリーや絵本の世界観に浸る楽しさを感じる
  • 言葉の響きやリズムの楽しさを感じる
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目次

作品紹介 

どい かや
出版社アリス館
発行日2004/10
値段¥1320
大きさ・ページ数17×24cm/32P

「チリとチリリ うみのおはなし」はこんな絵本!

「チリとチリリ うみのおはなし」ってどんな内容の絵本?

 そんな疑問にお答えするために「チリとチリリ うみのおはなし」を簡単にまとめてみました。

  1. シリーズ累計40万部を超える「チリとチリリ」シリーズの第二弾
  2. まるで海の中を一緒に探検しているような没入感が味わえる
  3. 様々な海の生物が描かれていて、興味を持つきっかけになる

まるわかりQ&A

「チリとチリリ うみのおはなし」を一言で表すと?

海の中を探検している気分で楽しめるストーリーが魅力的な絵本!

子どもの反応は?

知っている海の生き物に喜んだり、描写に反応しながら楽しむ!

ずばり何歳向け?

4歳児向け!

どんな人は買い?

海に関連する落ち着いた雰囲気のストーリーを探している人!

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あらすじ・ストーリー・内容

気分は海の中。不思議な体験が味わえます。

 チリとチリリが自転車で走っていると洞窟を見つけました。入って進んでみると出た先は…海の中です。

 サンゴの迷路を進んだ先に海藻の入り口。中に入ると様々な貝殻のソファーがありました。二人が座って待っているとタコが波の泡パフェと海のソーダゼリーを持ってきてくれました。

 「チリチリリ チリチリリ…」流れに任せてどんどん進みます。今度は岩の入り口。中に入るとホールがあって、今日は南の海のお魚ダンスショー。色んな魚が唄ったり踊ったり…それはそれはとても綺麗でした。

「チリチリリ チリチリリ…」深く深く進んでいくと光る入口がありました。中に入ると色々な宝物があります。沢山の中から二人に合った宝物を探しました。チリとチリリにぴったりのペンダントを見つけました。

 耳元で揺らすと「チリチリリ チリチリリ…」深い海の音がします。素敵な海の出来事でした。

 海を探検しているような気分に浸れる涼しさ溢れる一冊です。

こんな方におすすめ

以下の項目に当てはまる方に「チリとチリリ うみのおはなし」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。

  1. 海に関する落ち着いた雰囲気の絵本を探している
  2. 自己投影がしやすく、言葉の響きも楽しめる絵本を探している

絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!

「チリとチリリ うみのおはなし」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!

夏のモノが大集合!夏が味わえる「なつのおつずれ」

 すいか、アイスクリーム、かき氷、扇風機など、夏に関連するモノが夏に向けて走り出すストーリー。「だるまさん」シリーズを描いたかがくいひろしさんによるコミカルな展開に笑ってしまいます。

 楽しく、盛り上がりが感じられる夏に読みたい絵本を探している時にはこちらをおすすめ。

色彩豊かに夏を感じられる「ねこのはなびや」

 しろねこ組、くろねこ組、とらねこ組…それぞれが特徴的な花火を打ち上げ、どこの組が一番かを競い合う。色彩豊かな花火だけでなく、オリジナリティ溢れる花火が多数登場し、感性が磨かれます。大きな仕掛けも魅力的な一冊です。

 夏を感じながら豊かな色彩が魅力的な絵本を探している時におすすめの作品。

目的・ねらい

絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。

  1. 海の中や海の生き物に興味・関心を示す
  2. 絵本の世界に入り込み、想像する楽しさを知る

目的・ねらい1 

優しいタッチの海の生き物に出会えます。

 「チリとチリリ うみのおはなし」の中には色とりどりの美しい魚たちやクラゲ、イソギンチャク、サンゴ、貝、アンコウ、タツノオトシゴなどなど、海の中にいる生き物の多くが丁寧に描かれています。また、そのどれもが柔らかい雰囲気で描かれているので、親しみも持ちやすいのが魅力的。

 ストーリーを楽しめることは勿論、隅々まで丁寧に描かれた絵を見て、海の生き物がたくさんいることや「海の中って楽しそう」と感じ、海に興味を持つ事ができます。

目的・ねらい2  

一緒に探検しているような没入感が味わえます。

 導入の部分でチリとチリリが洞窟を見つけて海の中へ入る場面を見ることで、聞き手も一気に絵本の世界観に引き込まれるような感覚を覚えます。

 その後も海藻の入り口や岩の入り口、光る入口などがあり、何かへの入り口が出てくる度に一層絵本に引き込まれていきます。入り口を入る時のドキドキ感やどんなことが待ち受けているのかを考える中で、自然と想像が膨らんでしまいます。

 絵本の世界観に入り込み、楽しみながらも想像するワクワク感を味わいやすい構成になっています。

 

 

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チェックポイント

現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。

年齢幼児期、特に4歳児
季節
行事関係なく楽しめる

対象年齢

3歳児以降がおすすめです。

 最初から最後まで展開していくストーリーや文字量などを考えると3,4歳児が一番楽しめる作品です。特に身の回りの事だけでなく、海の中などにも興味の範囲が広がり始める4歳児に読むことでストーリーだけでなく、海に興味を持つきっかけにもなるでしょう。

 言葉の響きなども心地良く、落ち着いた雰囲気で楽しめる作品なので3歳児でも十分に楽しむ事はできます。

時期・季節・行事

特定の場所やモノに興味が広がった頃がおすすめです。

 子どもの興味は身近にあるものから徐々に外の世界に広がっていきます。外でよく見かける猫や犬、花などに興味・関心を抱いた後には海のことや生き物、空、土の中など、より広い興味を持って自分の世界を広げていきます。

 日々の生活の中で身近にあるものだけでなく、普段中々触れられない・見れないものに興味を持った時に合わせて読むことで海への関心を深めるきっかけになる作品です。

 言葉の響きや色合い、また海がテーマなので涼しさを感じながら海を楽しみたい夏にぴったりです。行事との関連性はありませんが、海の日などに合わせて読むのもおすすめです。

読み聞かせのポイント

「チリとチリリ うみのおはなし」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。

  1. 聞き手が絵をじっくりと見られるように意識しましょう
  2. 言葉の響きが雰囲気と合うようにゆったりと読みましょう

ポイント1  

見ているだけで楽しい丁寧な描写も魅力的。

 「チリとチリリ うみのおはなし」は細部まで丁寧に描かれており、絵だけでもその世界観を存分に楽しむ事ができます。

 海藻の入り口に入った後の色彩豊かな様々なソファー、様々な魚が登場する魚のショー、沢山の宝物がページいっぱいに描き込まれている宝探しの描写など、絵から得られる情報も沢山あり、そのどれもがとても綺麗です。

 文を読み終えたらすぐにページをめくるのではなく、聞き手が絵を見ている時には少し待って絵を堪能する時間を設ける事をおすすめします。

ポイント2

最後まで落ち着いた雰囲気で楽しめるように。

 ストーリーはどんどん展開していきますが、びっくりするようなどんでん返しの展開はなく終始静かで落ち着いた雰囲気で話が進んでいきます。

 文も感情を込めるようなことはせず、ゆったりと読むようにすると言葉からも作品の雰囲気を感じることができ、より作品に入り込む事ができます。

 所々に登場する「チリチリリ…」という言葉がとても涼しげで、アクセントになっているので特に落ち着いた声で読むといいでしょう。

まとめ・Ryuの感想

雰囲気と絵がピッタリ合った涼める作品です。

 「チリとチリリ うみのおはなし」を読むとその場がスッと静かになり、涼し気な雰囲気になります。決して興味を持っていない訳ではなく、魚などの種類に感動しながらも本作が持つ圧倒的な雰囲気がそうさせているように感じます。

 海の中をテーマにしている時点で気持ちもひんやりしますが、柔らかい絵や言葉が作品の雰囲気を作り出しています。また、洞窟や入り口がいくつか登場する事で聞き手を絵本の世界に引き込むような内容も相まって心から涼しく感じる事ができます。

 読み聞かせをした後には海に興味を持つ子も多く、図鑑を持って本作に登場する生き物と実際の写真を比較して楽しむような姿も見られました。絵本を楽しむだけで終わらず次の興味も引き立ててくれるのも魅力の1つ。

 暑い真夏の中、涼しい部屋の中でゆったりと読みたい作品です。

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