【2,3歳児おすすめ絵本】ピヨピヨスーパーマーケット【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「ピヨピヨスーパーマーケット」は私が”描写を楽しむ中で集中力が身について欲しい””家族の温かさを感じて安心してほしい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
作品紹介
「ピヨピヨスーパーマーケット」はこんな絵本!
「ピヨピヨスーパーマーケット」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「ピヨピヨスーパーマーケット」を簡単にまとめてみました。
まるわかりQ&A
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あらすじ・ストーリー・内容
ニワトリとヒヨコたちの平凡ながらも温かい日常が描かれています。
お母さんと5匹のヒヨコでスーパーマーケットに行きました。スーパーに着くとブタさんの親子に遭遇し、そのままお母さん同士で立ち話。
子豚とヒヨコたちはその間にスーパーでかくれんぼ…全員見つけてお買い物を再開しますが、今度はタイムセールが開始!お母さんが気を取られている隙にヒヨコたちは勝手にどこかへ行ってしまいます。
ヒヨコたちは店内を探し回り好きなお菓子をどんどんカゴに入れていきます。チョコレート、飴、ビスケット、ドーナッツ、プリン、アイス…会計に行こうとしている所をお母さんに見つかって全部戻されてしまいました。
トボトボとお家に帰るとお父さんも丁度家に帰ってきました。お母さんが料理を作っている間にお父さんはヒヨコたちをお風呂に入れます。元気がないヒヨコを心配するお父さんと愚痴をこぼすひよこたち。
お風呂から上がると何だかいい匂い…。今日はみんなが大好きなスパゲッティ!「ピヨピヨ だいすき おかあさん!」と大喜び。
最後はお母さんの絵本の読み聞かせと共にベッドに入っておやすみなさい。
家族の温かさが感じられる一冊です。
こんな方におすすめ
- 描かれているモノを見つける楽しみを感じながら集中力が高められる絵本を探している
- 家族の温かさが感じられる絵本を探している
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「ピヨピヨスーパーマーケット」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
愛される喜び、安心感が得られる「どろんこハリー」
白い犬のハリーはお風呂が大嫌い。ある日、体を洗うブラシを隠して、家の外へ抜け出します。工事現場や橋の上、鬼ごっこをしていると汚れて黒犬に。家に帰り、お家の人に体を洗ってもらい、最後はお気に入りの場所でぐっすりお昼寝出来て幸せなハリーでした。
家族の温かさが感じられる一冊です。
細かい描写が楽しめる「チビねずくんのながーいよる」
身の回りの音が気になって中々眠る事が出来ないチビねずくん。風や水の音を聞くたびに色々な事を想像してしまい益々眠れません。頼りになるオオねずくんとの何気ない会話も楽しめます。
音から想像する面白さも楽しめる一冊です。
目的・ねらい
- 描かれているものを集中して見る
- 家族や身近な人の温かさを感じる
目的・ねらい1
描写が丁寧でモノ探しも楽しめます。
「ピヨピヨスーパーマーケット」はストーリーの大きな展開はなく、ほのぼのとしていて落ち着きながら楽しめるものとなっています。
そして驚くべきはスーパー内の描写の丁寧さ。まるで本当に買い物に来ているような感覚で楽しむ事ができます。
そんな丁寧な描写を落ち着いた雰囲気の中でゆっくりと見る事ができるので、ついつい何が描写されているのかを探してみたくなってしまいます。
モノ探しをする中で自然と集中力も身に着ける事ができますし、集中する中で絵本の世界に入り込み、本作の温かさや内容がより心に響きやすくなるでしょう。
目的・ねらい2
家族や身近な人の温かさを感じ、安心感に包まれます。
スーパーマーケットの中ではかくれんぼをしたり、好きなお菓子を買おうとしてお母さんに全て没収されてしまい不満をこぼしているヒヨコたち。
ですが、家に帰りご飯を食べるときにはお母さんが自分たちが大好きなスパゲッティを作ってくれ「だいすき!」と伝えています。そんなやり取りが人間の家族にもよくありますよね。
何だかんだ言ってもお母さんやお父さん、身近な人は子どもたちの事を考えているという安心感や温かさをストーリーを通して感じる事ができます。
子どもにとって愛されている感覚や安心感は自己肯定感などに繋がる大切な感覚。そんな大切な感覚が絵本を読む中で自然と感じられるでしょう。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 乳幼児期、特に3歳児 |
季節 | 一年中 |
行事 | 発表会、劇など |
対象年齢
3歳児前後がおすすめです。
幅広い年齢で楽しむ事ができる内容、雰囲気ではありますが、文字数などを考えると2,3歳児頃がおすすめです。
3歳児にもなると集中力も身に付き、「ピヨピヨスーパーマーケット」の魅力の1つでもあるモノ探しも更に楽しめるようになるので、3歳児を特におすすめします。
時期・季節・行事
お買い物などを楽しめるようになってきた頃がいいでしょう。
「ピヨピヨスーパーマーケット」は、まるで本当のスーパーのように様々な食べ物やお菓子が細かく描かれています。
なのでお母さんやお父さんと一緒にお買い物に行った経験があると、自分の経験や見たものと絵本の内容を照らし合わせる事ができ、本作の世界観に更に入り込むことができるでしょう。
日々の家族の温かい様子が描かれているので、季節や行事とは関係なく楽しむ事ができますが、保育園・幼稚園では本作が気に入れば発表会や劇などに発展させるのも面白いと思います。
読み聞かせのポイント
- ページを速くめくりすぎないよう注意しましょう
- 温かい声、雰囲気を意識して読みましょう
ポイント1
丁寧な描写を堪能できるように意識しましょう。
「ピヨピヨスーパーマーケット」の魅力の1つでもある細かい丁寧な描写。そんな素晴らしい描き込みも速く読んでしまうと子どもが十分に楽しめなかったり、モノを探す楽しさを味わう事ができません。
本作の展開も終始ゆったりとしたものとなっているので、焦らずに読み、聞き手との時間をしっかり確保しましょう。
文を読み終えた後に少し間を作り聞き手が描かれている物の中から好きなものを探したり、「〇〇ちゃんの好きなチョコがあるね」などと話を膨らませるのも面白いです。
ポイント2
声色を大きく使い分けたり、感情を込めなくても大丈夫です。
ストーリーの中でキャラクターは何匹か登場しますが、物語調の作品ではないですし、怒涛の展開が待ち受けている作品でもないので、淡々とまではいきませんが、落ち着いた雰囲気で読むのが適しています。
声色を変えるというよりも声を気持ち柔らかくしたり、表情も微笑む程度を意識すると作品の雰囲気と合わさって聞き手も心から落ち着いて本作を楽しむ事ができるでしょう。
まとめ・Ryuの感想
少人数の時によく読む絵本です。
細かい描写や温かい雰囲気が特徴の「ピヨピヨスーパーマーケット」。私は子どもたちが少ない時や一対一の場面で読む機会が多くあります。
人数が多くなってしまうとどうしても絵本から離れて見る事になってしまう子がいたり、落ち着いて読みたい作品ではあるものの人数が多すぎるとその雰囲気を作るのも難しくなってしまいます。
少人数、若しくは一対一の時の読むことで子どもも描かれているモノに気付いて「パンがある!」「ケーキもある!」と反応するようになります。
キャラクターも可愛く、誰からも愛される内容、作品なので落ち着いた時間を子どもと過ごしたい時に読みたい一冊です。
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