【0,1歳児おすすめ絵本】おばけのばあ【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「おばけのばあ」は私が”大人とのやり取りを楽しみながら想像する楽しさを感じて欲しい””身近な生き物やおばけに親しみを感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 想像する楽しさを感じる
- 身近な生き物・おばけに親しみを感じる
- 大人とのやり取りを通して愛情を感じる
作品紹介
作・絵 | せな けいこ |
出版社 | KADOKAWA |
発行日 | 2019 | /6
値段 | ¥968 |
大きさ・ページ数 | 16.5×16.5cm | /22P
「おばけのばあ」はこんな絵本!
「おばけのばあ」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「おばけのばあ」を簡単にまとめてみました。
- ベストセラー作家せなけいこさんが描く、新しい形のおばけ絵本
- おばけだけでなく、身近な生き物たちとのいないいないばあが楽しめる
- 絵本を通して大人とのやり取りも楽しめるのが魅力的
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
生き物、赤ちゃん、おばけといないいないばあが楽しめる作品。
目を隠しているうさぎがいます。「だあれ だあれ いない いない」…ページをめくると「ばぁ」ニッコリ笑ったうさぎさん。ぴょんぴょんぴょんのうさこちゃんでした!
次は黒猫が目を隠しています。「だあれ だあれ いない いない」…ページをめくると驚いたような表情のねこちゃん!次は赤ちゃん、最後はおばけ!
うさこちゃん、ねこちゃん、あかちゃん、おばけで一緒にいないいないばあをして楽しみます。
いっぱい遊んで楽しかったね。おやすみなさい。
おばけに親しみを感じることができる赤ちゃん向けの一冊です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「おばけのばあ」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- いないいないばあを通して大人とのやり取りなどを楽しめる絵本を探している
- 想像力が豊かになったり、身近な生き物に親しみが持てる絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「おばけのばあ」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
”怖さ”の感情に気付ける「ねないこだれだ」
せなけいこさんの代表作で300万部を超える超名作。終始怖い雰囲気で進む展開が初めての恐怖という感情に気付くきっかけになっていたり、おばけという未知の存在を知り、想像力の礎になる内容が魅力的。
ストーリーを通しておばけに興味が持てる作品を探している時におすすめの一冊。
子どもと言葉のやり取りが楽しめる「おべんんとうバス」
お弁当の具材が次々にバスに乗り込み、最後は「いただきます」を皆で楽しめる絵本。食べ物の名前を読むとついつい子どもが「はーい」と返事をしてしまい子どもとのやり取りが楽しめます。
子どもとのやり取りをもっと楽しみたい時にはこちらをおすすめ。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 想像する楽しさや読み手とやり取りする楽しさを感じる
- 身近な生き物やおばけに親しみを感じ、実際に見る事を楽しみにする
目的・ねらい1
いないいないばあを通して楽しい関わりが生まれます。
「おばけのばあ」は文字通りいないいないばあを絵本と共に楽しめる作品です。いないいないばあという遊びには、手で隠された顔を想像する体験や身近な人との関わりを通して安心感を覚えるなど、様々な効果があると言われています。
それと同じ効果を本作を通じて得る事ができます。うさぎやねこなど、登場するのが人間だけでないので想像する楽しさも膨らみますし、絵本を通しての身近な人との関わりも普段とは違った愛情や楽しさを感じる事ができるでしょう。
目的・ねらい2
おばけが身近な生き物と同列に描かれているのが魅力的です。
うさぎやねこ、そして身近な友だちを連想させるような赤ちゃんという一般的に子どもも親しみを持ちやすいようなモノと同じ立場・状況でおばけが登場します。
まだおばけに対して怖いなどの先入観がなかったり、薄い年齢の子にとってはおばけも身近な生き物と同様に親しみのある存在として感じる事ができるでしょう。
おばけは恐怖という感情に気付くきっかけになったり、想像力を豊かにする大切な存在。そんなおばけに親しみを感じるきっかけになる内容となっています。また、読み終えた後にはうさぎやねこなどを実際に見る楽しみも残してくれる作品です。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 乳児期、特に0歳児 |
季節 | 一年中 |
行事 | 関係なく楽しめる |
対象年齢
0,1歳児頃がおすすめです。
いないいないばあを楽しむというとってもシンプルな内容ですし、ページ数も少なく集中できる時間がまだ短い乳児期の子でも最後まで楽しむ事ができます。
特にいないいないばあが実生活の中でも楽しめる0歳児に読むことで絵本の内容と生活を結び付ける事ができ、楽しみもより深まります。
時期・季節・行事
いばいいばいばあが楽しめるようになった時期がおすすめです。
「おばけのばあ」でもいないいないばあを楽しむ事はできますが、やはりまずは親や身近な大人と楽しめるようになってから読むことで、普段のいないいないばあとは違う楽しさ感じながら見ることができます。
日頃のいないいないばあで安心感を、本作のいないいないばあで楽しさや想像力を得られるでしょう。
いないいないばあがメインの作品となるので、季節や行事と関係なく一年中楽しむ事ができます。
読み聞かせのポイント
「おばけのばあ」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- ページをめくる前に間を作って読みましょう
- 表情を作って聞き手とのやり取りも楽しみましょう
ポイント1
緊張と緩和がが生まれるようにメリハリをつける!
「おばけのばあ」は全体が2ページ毎で構成されています。1ページ目は「だあれ だあれ いない いない」と言って顔を隠しているページ、そして2ページ目は「ばあ」と顔を出すページ。
「いないいない」と読んだ後に聞き手はたとえその後の展開が分かっていても「どんな顔かな」「誰かな」といった予想をしたり、ドキドキしながら見てしまうものです。そのドキドキを楽しめるように2ページ目をめくる前に一呼吸おいてめくってみましょう。
一呼吸置く間が生まれる事でその間に想像力も働き、緊張と緩和による楽しさも更に増します。
ポイント2
実際にいないいないばあを楽しむように読む!
絵本を通じてのいないいないばあを楽しむ本作ではありますが、聞き手と読み手との実際の関わりがあることで聞き手も安心しながら楽しむ事ができます。
0,1歳児は絵本の内容にも注目していますが、それと同じぐらい読み手の表情もよく見ています。読み手が無表情で読んでいては折角の楽しい内容も伝わりにくくなってしまうので、「ばあ」の場面では絵本の内容に合わせて驚くような表情や笑顔を作って読むことをおすすめします。
聞き手の表情を見て「びっくりしたね!」「うさぎさんだったね!」などの声を掛ける事で聞き手に”共感してくれた”という思いも生まれてきます。
まとめ・Ryuの感想
おばけが特別な存在ではなく身近な存在として描かれている作品です。
おばけというとどこか特別な存在として扱われたり、怖いものの象徴として描かれることが多いのですが、本作の中では”普通の生き物”として描かれており、そこが斬新で魅力的です。
まだ真っ新な状態の赤ちゃんに対して見た目や思い込みで判断しない大切さを伝えているようにすら感じられる内容は小さい頃だからこそ読んでおきたいと思わされます。
実際に読み聞かせをする時も、例えおばけが登場するシーンであっても怖がったりすることなく、うさぎやねこ、赤ちゃんの場面と同じように笑いながら楽しんでいます。
とってもシンプルで面白い”いないいないばあ”という遊びだけでなく、おばけという魅力や学びが詰まった存在にも親しみが感じられる一冊です。
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