【1,2歳児おすすめ絵本】はなび ドーン【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「はなび ドーン」は私が”打ち上げ花火の存在を知り、興味を持って欲しい””色や音・形の魅力を感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 打ち上げ花火を知り、親しみを持つ
- 色の鮮やかさに気付き、色に興味を持つ
- 破裂音の楽しさを感じ、真似して言おうとする
作品紹介
「はなび ドーン」はこんな絵本!
「はなび ドーン」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「はなび ドーン」を簡単にまとめてみました。
- シンプルな構成で様々な花火が楽しめる
- 色や形が違う花火が多く登場し、視覚的に楽しめる
- 破裂音が多く使われていて音の響きも魅力的
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
様々な色・形の花火が言葉と共に楽しめる絵本です。
暗い夜空にシューッと白い物が飛んでいきます。何かな?ページをめくると…「パンッ ドーン」と黄色い大きな花火が開きました!次のページでは「パパパーン」と黄色い花火が広がってお星様が出てきます。最後はキラキラキラと輝くような星がたくさん。
3つの白いものが「シューッ シューッ シューッ」と飛んでいきます。「パパン ポン」と緑、赤、黄色の花火が開きました。「ドドドーン パーン ピカピカ」と3つの花火は更に大きくなります。
今度は沢山の白いものが暗い夜空に飛んでいくと…「ピッカ ピッカ こんにちは」と星やハート、ニコニコマークの花火!
最後はさっきよりも多くの花火が上がります。「パパパパーン ピカチカ キラキラ」と色んな色が綺麗に入り混ざった様々な種類の花火が打ち上がりました。
本物の花火が見たくなる色鮮やかな作品です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「はなび ドーン」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- シンプルで読みやすい花火に関する絵本を探している
- 色・音・形にも興味が持てる絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「はなび ドーン」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
夏祭りと共に夏らしさが味わえる「パオちゃんのなつまつり」
パオちゃんとその友だちが夏祭りに行き、屋台や出店などを楽しむお話し。難しい描写がなくどんな年齢でも夏祭りの雰囲気を楽しむ事ができます。乳児向けの夏祭り絵本として読みたい一冊です。
夏祭りの雰囲気と共に花火に触れたい時にはこちらをおすすめ。
楽しみながら色の魅力に気付ける「いろいろばあ」
いないいないばあ遊びの様に色が絵の具から飛び出すのを楽しめる絵本。ただ色が出てくるだけでなく、途中からは2色混ぜ合わせたらどうなるのかも知る事ができ、色の魅力に溢れた作品です。
色を楽しむ事に特化した絵本を探している時にはこちらをおすすめ。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 花火の存在を知り、興味を持つ
- 様々な色・音・形に触れる楽しさに気付く
目的・ねらい1
初めて花火を知るのにぴったりな作品です。
対象年齢である1,2歳児だともしかしたらまだ打ち上げ花火を見たことがない子や見た事はあっても名前を知らない子が多いかと思います。
「はなび ドーン」は、そんな年齢の子にも花火がどのようなものなのかを分かりやすく描写と言葉で伝えてくれています。
大きく色鮮やかに描かれた花火や様々な形をした花火に思わず注目してしまうだけでなく、「は・な・び」という言葉も書かれているので絵本に描かれているモノが花火と呼ばれるものであることを認識しやすくなっています。
目的・ねらい2
花火は様々な興味が詰まった魅力的なモノ!
大人にとっても綺麗で美しく魅力のある花火ですが、子どもにとってはもしかしたら大人以上に魅力的に見えるものかもしれません。
花火の色彩豊かな色、破裂音が楽しい音、丸だけではない様々な形などなど、子どもの興味を惹きつけるような要素が沢山詰まっている事が分かります。
花火という存在を知るだけでなく、花火を通して身の回りの色・音・形に興味を持つきっかけにもなり得る作品です。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 乳児期、特に1歳児 |
季節 | 夏 |
行事 | 夏祭り等 |
対象年齢
1,2歳児頃におすすめです。
2~4ページ毎に場面が切り替わるので、集中力を持続させるのがまだ難しい乳児期の子でも最後まで集中しながら楽しみやすい構成になっています。
また、まさに王道の花火絵本といったシンプルな内容なので、花火だけに楽しみを絞る事ができます。色鮮やかで目でも楽しめますし、短い破裂音が心地良く耳でも楽しむ事ができる乳児期にぴったりな作品です。
時期・季節・行事
身の回りの色を少しずつ認識し始めた頃がおすすめです。
1歳児頃になると少しずつ身の回りの色の名前を覚えることが予測されます。赤や青といった基本的な色を覚える中で、自分の知っている色が出てくるととても嬉しそうに教えてくれる時期です。
「はなび ドーン」の中には赤、青、黄色、緑といった子どもが覚えやすい色のみが登場するので、色を覚え始めた頃の子でも自分の知っている色が出てくる喜びを感じながら楽しむ事ができます。また、まだ知らない色が登場し、覚える喜びも得られるようになっています。
一般的に打ち上げ花火をするのが夏頃なので、季節は夏、行事は夏祭りなどで花火を連想する事が多いと思うので関連する行事に合わせて読むといいでしょう。
読み聞かせのポイント
「はなび ドーン」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 花火が開くページをゆっくり見せましょう
- 声の抑揚を意識して読みましょう
ポイント1
見どころをしっかり作って花火が堪能できるように!
「はなび ドーン」の主な構成としては花火玉が夜空に上がっていくページと花火が開くページの2つ。花火玉が上がっていくページは少しスピード感を持って読み、花火が開くページは美しい花火がじっくりと楽しめるように少し長めに見せることをおすすめします。
次のページに移るタイミングとしては聞き手の様子を見て判断するといいでしょう。聞き手がまだ花火を楽しんでいるような様子が見られたら満足するまで、そのページを開いたままにしておくのも1つの手です。
ポイント2
静けさからの爆発。ギャップが楽しめるように!
本作の大きな魅力の1つとして花火の音があげられます。「パパン ポン」「ドドドーン パーン ピカピカ」「ピッカ ピッカ こんにちは」「パパパパーン ピカチカ キラキラ」などなど、様々な破裂音が楽しめます。
そして反対に花火玉が上がる時には「シューッ シューッ シューッ」と少し静かな音。このギャップが楽しく、音の魅力がとても感じられる言葉の構成になっています。
読むときにもこの音の違いが感じられるように打ちあがる時には静かに、花火が開くときには少し大きな声で読むと、その場もワッと盛り上がります。
まとめ・Ryuの感想
乳児期に花火に触れたいなら外せない一冊です。
本物の花火を見せてあげたくても中々見せられない時、花火を見に行く前に読み実際に見た時の感動を増やしたい時、花火を見に行った後に思い出としてなど、「はなび ドーン」が活躍する場面は多くあります。
また、花火がメインの作品ではあるものの色や音、形を楽しむ絵本としても大活躍の一冊なので、夏を通して読みたい作品でもあります。
実際に読み聞かせをすると1歳児でも何度か読むと流れを覚え、花火が上がった時に「ドーン!」と両手を上げながら楽しんでいたり、「こんにちは」とお辞儀などの反応をするなど、毎回盛り上がっていました。
自然と子どもとのやり取りも絵本を通して生まれるので、読んでいる方もとても楽しい作品です。様々な場面、目的に合わせて読みたい一冊となっています。
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