【1,2歳児おすすめ絵本】やさいさん【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「やさいさん」は私が”野菜の存在を知り関心を示して欲しい””大人とのやり取りを楽しむ中で絵本に親しみを感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 様々な野菜を知り、親しみを持つ
- 身近な大人とのやり取りの中で安心感を覚える
- 想像することや考える事の楽しさを感じる
作品紹介
作 | tupera tupera |
出版社 | 学研 |
発行日 | 2010/7 |
値段 | ¥1045 |
大きさ・ページ数 | 17.5×17.5cm・38P |
「やさいさん」はこんな絵本!
「やさいさん」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「やさいさん」を簡単にまとめてみました。
- 同作者の「くだものさん」と合わせて発行部数100万部を超える作品
- 子どもが仕掛けをめくり主体的に絵本を楽しめる
- 野菜の種類を知り、親しみを持てる
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
8種類のちょっと不気味だけど可愛いやさいさんが登場します!
「やさいさん やさいさん だあれ」のお決まりのフレーズからやさいさんが土から出てきます。
ちょこっと上だけ土から出ている葉の部分。自然と抜きたくなってしまいます。
しかけをめくると「すっぽーん!」と野菜が抜けて気持ちいです!
まれに動物もいるので、抜くときは気を付けてくださいね。
野菜に親しみを感じながら想像する楽しさを味わえる一冊です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「やさいさん」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 野菜が出てくる絵本を探している
- 乳児向けの仕掛けがある絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「やさいさん」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
子どもと共に果物を食べた気分になれる「くだものどうぞ」
子どもに馴染みのある果物を剥いたり切りながら触れる事ができる絵本。仕掛けも魅力的で子どもも思わず仕掛けを触ってしまいます。食べた時の音にも気付ける文が魅力的です。
優しいタッチの仕掛け絵本を探している方におすすめの一冊。
子どもが一人で触って楽しめる「ぐるぐるうごくしましまぐるぐる」
名作しましまぐるぐるの面白さはそのままに更に多くの仕掛けがついた絵本。指を入れる、動かす、つまむ、回す、引っ張るなどの動作が楽しめるだけでなく、子どもが親しみやすい絵、色彩も存分に楽しめます。
絵本に親しみを感じるきっかけになる一冊です。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 野菜の名前と形を知る
- 読み手と仕掛けを楽しみながら絵本を読む
目的・ねらい1
野菜の名前とその形・外見を知り、名前とイメージを一致させることができるでしょう。
人参・ごぼう・じゃがいも・かぶ・さといも・たまねぎ・さつまいも・大根の8つの野菜が出てきます。
中には子どもにとってあまり馴染みのないものもありますが、どれも身近にある食べ物です。
普段の食卓・給食の時にこの絵本に描かれているものが出てくると嬉しくなるものです。
野菜を覚えるだけでなく、野菜に対して前向きなイメージを持つことや興味を持つことにも繋がるでしょう。
目的・ねらい2
仕掛けもほぼマイページあって、聞き手を飽きさせません。
実際に野菜を抜くようにめくる形の仕掛けがあります。
子どもにとって仕掛けはとても魅力的で、それがあるだけでも集中の度合いが違います。
また、仕掛けを一緒にめくることで、一緒に野菜を抜いている感覚を味わうことができるでしょう。
読み手と聞き手で一体感を感じて絵本を楽しむことができる、素晴らしい体験ができます。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 乳児期、特に1歳児 |
季節 | 一年中 |
行事 | 関係なく楽しめる |
対象年齢
0~2歳児の乳児がおすすめです。
繰り返しの文、シンプルだけど分かりやすい仕掛け、絵本の長さなどを考えると乳児にピッタリです。
1歳にもなると何度か読んでいるうちに何の野菜か覚えてくるので、クイズのような楽しみ方もできます。
時期・季節・行事
食材に興味を持ち始めた頃がいいでしょう。
自分で進んで食べる姿が見られたり、好きなものや嫌いなものの判別がつくような様子が見られたら「やさいさん」の出番です。
子どもにとっては強敵の野菜ではありますが、「やさいさん」を読むことで、野菜に対してプラスのイメージを持つことが期待されます。
野菜も季節感で揃えられているわけではないですし、行事感もないので一年を通して読むことができます。
読み聞かせのポイント
「やさいさん」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 仕掛けを存分に生かして、ワクワクを感じさせながら読みましょう
- 野菜についても深掘りしてみましょう
ポイント1
仕掛けのめくり方にも気を配ってみましょう。
仕掛けをただめくるだけでも子どもは意識を向けますが、やり方次第でより目を向けるようになります。
例えば、ゆっくりめくってもったいぶらせるようにめくったり、素早くめくってそのスピードを面白いと感じられるようにしたり…。
工夫の仕方は様々です。自分の経験や知識を生かしてどのようにやったら子どもの反応がいいのかを試しながら読んでみてください。
ポイント2
描かれている野菜についても触れ、興味が持てるように工夫しましょう。
何度か読んだら子どもも絵本の内容を覚えてきます。
そうしたらそれぞれの野菜に触れて、味や色、形などにも触れてみましょう。
文に載っていないことを話すのは、絵本の読み方としては適切ではないかもしれませんが、私はよく1つ1つの野菜に触れ、時間を掛けながら読んでいました。
そうすることでそれぞれの野菜に対する知識も付きますし、自然と興味を持てるからです。
絵本の途中に言葉を挟むことに抵抗がない方は、是非やってみてください。
まとめ・Ryuの感想
乳児期の仕掛け絵本の定番!野菜嫌いな子でも楽しめます。
シンプルかつ面白い、そんな絵本の大切な様子が詰まっている絵本です。
子どもにとって嫌いな場合が多い野菜はあまりイメージの良いものではないことがあります。
そんな子にとってもこの絵本を読むことで、野菜に楽しいイメージ・前向きなイメージを持つことができるでしょう。
また、興味を持つということに関しては、実際にこの本を読んだ後に1歳児の子がお給食中に「にんじん!」と、発見したことを嬉しそうに教えてくれました。
結局人参が嫌いで食べませんでしたが…。
しかし、人参を見つけて喜んだという事実が大切で、少しでも嫌いなものに良いイメージを持たせることができているのだと感じました。
野菜を知るため、また、単純に仕掛けを楽しんで絵本を好きになるきっかけにもなる作品だと思います。
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