【2歳,3歳おすすめ絵本】てぶくろ【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「てぶくろ」は私が”言葉のやり取りの楽しさを知って欲しい””絵本の世界観を楽しむ中で想像する楽しさや数の存在に気付くきっかけになって欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 想像や予測をしながら絵本を楽しめる
- 言葉のやり取りを面白いと感じ、言葉に関心を示す
作品紹介
「てぶくろ」はこんな絵本!
「てぶくろ」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「てぶくろ」を簡単にまとめてみました。
- 発行部数300万部を超える世界で愛されるミリオンセラー
- 動物たちの言葉のやり取りが楽しめる
- 絵本の楽しむ中で言葉や数に関心が持てる
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
おじいさんが雪道で落としてしまったてぶくろ。そこに森の動物も集まっていきます…。
寒い場所にある温かそうな手袋。動物も暖を求めてどんどん手袋に入っていきます。
そこで生まれる動物たちの声掛けややり取り、素朴ながら温かい会話が描かれています。
聞き手・読み手の心も温かくなるストーリーです。
昔から読み継がれている超が付くほど有名な名作です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「てぶくろ」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 冬に楽しめる絵本を探している
- 言葉・会話のやり取りが楽しい絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「てぶくろ」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
会話が楽しくて冬に読みたい「ぐりとぐらのおきゃくさま」
冬に読みたいぐりとぐらシリーズ。ぐりとぐらが外で大きな足跡を発見し、辿っていくと二匹の家に。恐る恐る家を探しているとそこにはサンタクロースが!展開、二匹の発想が楽しめます。
会話の楽しさにも気付ける一冊です。
楽しみの中に学びがある「はらぺこあおむし」
はらぺこなあおむしが生まれ、たくさん食べ物を食べて蝶々になるストーリー。楽しみながら曜日、数字、色が学ぶことができます。誰しもが好きになる世界の名作。
乳幼児期に一度は必ず読みたい一冊です。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。
以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 動物たちのやり取りと友達とのやり取りを照らし合わせて、共感を覚える。
- 動物の名前、数字などに興味を持つ。
目的・ねらい1
動物たちのやり取りが多く描かれています。それらはまるで、日ごろ遊んでいる友達とのやり取りにそっくり!
「いれて」「いいよ」
子どもなら誰しも交わしたであろう場面が度々登場することで、子どもも共感し、感情移入しやすくなるでしょう。
感情移入することで、気持ちはすっかりこの絵本の中に入り込んでいます。
そんな体験は子どもにとって貴重な時間なのです。
集中力をつけたり、感情移入から相手の気持ちを考えることに繋がったりと、多くのことをこの絵本から感じることができるでしょう。
目的・ねらい2
こちらは副産物ではありますが、動物の名前や数字、形容詞の理解の助けにもなります。
登場する動物は、最初のこいぬも含めると8匹!自然と8種類の動物の名前を覚えることができますね。
また、手袋に入っている動物の数も紹介されています。そこの場面で数も覚えることができるでしょう。
少し難しい言葉ではありますが、それぞれの動物の名前の前には”くいしんぼ””ぴょんぴょん”などがつけられていて、どのような動物かイメージしやすくなっています。
ただのねずみではなく、くいしんぼねずみとすることで、何だか親近感が湧きます。そうした形容、修飾する言葉の理解にも繋がるでしょう。
このような意図した学びは、はらぺこあおむしに似ていますね。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 乳幼児期、特に2歳児 |
季節 | 冬 |
行事 | 発表会、劇など |
対象年齢
2歳頃がおすすめです。
動物の名前、数字、少し難しい言葉、ちょっとした物語。こうしたものを理解できるようになる年齢が2歳頃でしょう。
1歳児でも話は理解することはできますし、3歳児以上の子にも飽きない展開となっています。
時期・季節・行事
会話や言葉のやり取りが楽しめるようになってからがいいでしょう。
「てぶくろ」は生き物たちのやり取りが楽しい絵本です。
そのやり取りを日頃の自分の姿と合わせながら楽しめるようになってから読むことで、感情移入もしやすくなるでしょう。
「てぶくろ」の題名通り、手袋をつける冬がおすすめです。
普段自分がしている手袋に動物が暮らしていることを想像すると、それだけで子どもはワクワクします。
行事としては、登場人物も多くいますし、オペレッタもあるので、発表会などにももってこいの作品です。
読み聞かせのポイント
「てぶくろ」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。
読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 登場する動物たちに合わせて声色を変えてみましょう。
- ゆったりと、落ち着いた雰囲気で読みましょう。
ポイント1
7匹の動物の会話が次々に展開されます。
動物によって語尾などが違うため、どの動物が話しているかは判断できますが、より認識しやすいように声色を変えて会話のやり取りを読むことをお勧めします。
しかし、あまり大げさにやりすぎてもストーリーの妨げになってしまうので、気持ち変えるぐらいで十分だと思います。
ポイント2
寒く暗い雪道でのやり取りが感じられるように。
「てぶくろ」が持つ、少し暗く静かながらも、生き物たちがイキイキしながら会話をしている雰囲気を大切にして、落ち着いてゆったりと読むことで、子どももよりこの絵本の世界に入り込むことができるでしょう。
あまり明るく読みすぎてしまうとひっそりと楽しんでいる雰囲気が壊れてしまう可能性もあります。また、ページのめくり方1つ取っても雰囲気が伝わるので、ページもゆっくりめくることで落ち着いた雰囲気を出すことができます。
まとめ・Ryuの感想
いつの時代も色あせない、子どもが聞き入ってしまう絵本です。
一面の雪景色、薄暗い背景の中にぽつんと置かれた手袋が存在感を放っていて、聞き手の集中も自然と手袋に集まります。集中をしてみる中で絵本の世界へみるみる引き込まれます。
私は二歳児クラスの子にこの本初めて読んで、「てぶくろ」の魅力に気付きました。とても賑やかな子たちだったのですが、「てぶくろ」を読むときは不思議と落ち着いていたのを今でもよく覚えています。
そして、「てぶくろ」が好きだったこともあり、そのまま発表会でも「てぶくろ」のオペレッタをやりました。絵本もとっても素敵ですが、オペレッタの曲もポップで聞きやすく魅力がいっぱい詰まっています。興味のある方は是非、オペレッタも調べてみてくださいね。
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