【虫だけじゃない!様々なメッセージが感じられる】だんごむし そらをとぶ【現役保育士がレビュー】

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【4,5歳児おすすめ絵本】だんごむし そらをとぶ【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

Ryu

「だんごむし そらをとぶ」は私が”想像や発想、夢を抱くことの楽しさを感じて欲しい””虫の生態に興味を持つきっかけになって欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。

「だんごむし そらをとぶ」を通じて目指す子どもの姿
  • 身の回りの様々な事で想像することを楽しむ
  • 夢を持つ楽しさや達成する苦労を感じる
  • 虫の種類や生態などに興味を持つ
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目次

作品紹介 

松岡 達英
出版社小学館
発行日2000/6
値段¥1650
大きさ・ページ数22.8×27.8cm/32P

「だんごむし そらをとぶ」はこんな絵本!

「だんごむし そらをとぶ」ってどんな内容の絵本?

 そんな疑問にお答えするために「だんごむし そらをとぶ」を簡単にまとめてみました。

  1. ダンゴムシを中心に様々な虫が登場する
  2. 虫だけでなく、夢や苦悩などを描いたストーリーが楽しめる
  3. 自分の居場所や心地良い所がある事に気付ける深い内容が魅力的

まるわかりQ&A

「だんごむし そらをとぶ」を一言で表すと?

様々な虫に触れながら想像する楽しさや夢を追う面白さが感じられる絵本!

子どもの反応は?

ダンゴムシが空を飛ぶシーンで驚いたり、展開に声を出して盛り上がりながら楽しむ!

ずばり何歳向け?

5歳児向け!

どんな人は買い?

面白くも内容が深いストーリーが楽しめる虫が多く登場する絵本を探している人!

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あらすじ・ストーリー・内容

Story

空を飛ぶことを夢見たダンゴムシの発想が楽しめる作品です。

 ダンゴムシは毎日地面の枯葉ばかり食べている。空を飛んでいる様々な虫たちを見て「僕も空を飛びたい」と思っている。そこでたんぽぽの綿毛を背中に着けてキノコの上からジャンプ!でも、すぐに真っ逆さま。

 「やっぱりダメなのか」とトボトボ歩いていると上からトンボの羽が落ちてきました。トンボがクモに食べられて羽だけ残したようです。トンボの羽を持ち帰り、設計図を書くと”そらとぶマシン”が完成!

 何度か練習をすると少しずつ飛べるようになり、ついに空高く飛ぶことが出来ました。蝶々と一緒に花の蜜を吸い、その美味さに感激。もう枯葉なんて食べられない!

 しかし突然夕立がやってきて必死に逃げ回ります。やっとの思いで夕立から逃げ出すともう夜。木の洞にてんとう虫やホタルがいたのでそこで一緒に寝る事にしました。

 朝になりまた空に飛び立つと鳥のシジュウカラに追いかけられ、しまいにはクモの巣に引っ掛かり食べられそうになりました。何とかクモの巣から転げ落ちまた地面に戻ってきました。

 空は楽しいけど、地面にもミミズやトビムシなどの仲間もいますし、美味しい枯葉もある。やっぱり地面の上が一番です。

 好奇心、夢、自分の居場所など、虫の世界から様々な事を感じられる一冊です。

こんな方におすすめ

Recommend

以下の項目に当てはまる方に「だんごむし そらをとぶ」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。

  1. 想像する楽しさ、夢を追う大切さなどのメッセージ性がある絵本を探している
  2. 虫が多く登場し、名前だけでなく生態なども知る事が出来る絵本を探している

絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!

「だんごむし そらをとぶ」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!

大きくなる事への楽しみが広がる「くまのがっこう ジャッキーのゆめ」

 ジャッキーと兄弟との温かな日常が描かれているくまのがっこうシリーズ。ジャッキーが将来の夢についてあれこれ考えますが、どこかへんてこな夢ばかり。そんなジャッキーのお兄ちゃんの夢はずっと皆で一緒にいること。

 夢の魅力や身近な人の温かさを感じたい時にはこちらをおすすめ。

想像とパンの魅力が詰まった「パンしろくま」

 パンが大好きな白熊が「パンの中に入ってみたらどうなるんだろう」と想像し、様々なパンを思い浮かべる作品。まったりとした雰囲気と共に幸せそうな白熊が描かれており思わず笑ってしまうユーモア溢れる一冊です。

 笑いと共に想像する楽しさを味わいたい時にはこちらをおすすめ。

目的・ねらい

Purpose

絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。

  1. 想像する楽しさや夢を追い求める楽しさを感じる
  2. 虫の名前や種類を知る中で興味を持ち、更に深く知ろうとする

目的・ねらい1 

「こうなりたいな」を追い求める良さが描かれています。

 自分の夢である空を飛ぶために試行錯誤をして、遂に空飛ぶマシンを作ったダンゴムシ。そして何度かチャレンジした後にやっと念願の空を飛ぶことが出来るシーンが描かれています。

 自分のやりたい事に向かって頑張る姿勢や実際に夢を実現させる良さがダンゴムシから感じられますし、ダンゴムシが空を飛ぶという現実では中々考えられない事を想像する楽しさも合わせて感じる事ができます。

目的・ねらい2  

一歩深く虫を知るきっかけになります。

 「だんごむし そらをとぶ」では、主人公であるダンゴムシの他にもカミキリムシやトンボ、バッタやカメムシなど様々な虫が描かれています。

 子どもにも馴染みのある虫から図鑑で調べないと分からないような虫まで描かれており、ストーリーを楽しみながらも虫に興味を持つきっかけが散りばめられています。

 また、ダンゴムシが外敵から身を守るために丸くなることや地面や木の上では住んでいる虫もガラッと変わることなど、ただ虫の名前や種類を知る事ができるだけでなく、生態などにも関心が向けられるようなシーンも多く取り入れられています。

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チェックポイント

Check-point

現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。

年齢幼児期、特に5歳児
季節夏頃
行事関係なく楽しめる

対象年齢

4,5歳児頃がおすすめです。

 文字数も少なくないですし、夢や希望を達成する内容や身近ではない様々な虫を知り知識を広げる楽しさも感じられる作品であるため乳児期や3歳児頃だと難しく感じてしまうでしょう。

 また、柔らかい絵ではなく虫などもリアルに描かれているので幼児期の後半になってからでないと少し怖さも感じてしまう可能性があります。

時期・季節・行事

やりたい事や夢などができた頃がおすすめです。

 虫に興味を持つきっかけになることは勿論ですが、「だんごむし そらをとぶ」は夢の実現に向かうまでの苦労や達成した後の達成感なども同時に感じられます。

 成長していく中で自分のやりたいことや目標、夢などができた頃に読むことでそれらを叶える良さを本作を通じて感じる事ができるでしょう。

 ダンゴムシがメインの話ではありますが、内容としては季節関係なく楽しむ事ができます。ただ、実際にダンゴムシが見られる夏前から夏頃に読むことで虫への興味はより深まる事が期待されます。行事に関連する描写はないので夏を通して楽しめる作品です。

読み聞かせのポイント

Point-reading

「だんごむし そらをとぶ」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。

  1. ダンゴムシの感情を想像しながら読みましょう
  2. 絵も楽しめる様にしっかりと見せましょう

ポイント1  

ダンゴムシの豊かな感情が表現されています。

 通常の感覚では虫に気持ちや感情はありませんが、本作で出てくる生き物たちは感情がよく描かれています。特に主人公のダンゴムシは場面によって感情の変化が分かりやすく表現されています。

 空に飛べるシーンでは喜び、空から落ちてしまうシーンは哀しみ、クモに食べられそうな場面は不安など、絵だけでなく文字からもダンゴムシの気持ちが想像しやすい構成になっています。

 大きな声を出したりするなど、大げさに表現する必要はありませんがダンゴムシの気持ちを想像しながら気持ちを込めて読むことで臨場感がより楽しめる様になるでしょう。

ポイント2

丁寧に描かれた背景や虫たちが魅力的!

 子どもも楽しみやすい絵本ではありますが、虫たちは結構リアルに描かれています。特にクモなんかは本物のように怖さを感じるほど。

 他にも背景の描写であったり、数々の虫たち、トンボの羽1つをとっても羽の線が丁寧に描かれているなど、ストーリーの面白さは勿論、絵も同時に楽しめるのが「だんごむし そらをとぶ」の大きな魅力の1つです。

 文を読み終えた後に少し間を空けるなどして、聞き手が絵を十分に楽しめる様に工夫するのもおすすめです。

まとめ・Ryuの感想

虫に夢や希望がうまく掛け合わさっているストーリーが面白い一冊です。

 「だんごむし そらをとぶ」という意外性だらけのタイトルから心を惹かれてしまいますが、内容もタイトルに負けない程、魅力的で面白い作品です。

 一見、虫をメインにした虫に親しみを持つことを目的としているような絵本にも感じられますが、ストーリーも起承転結の構成で読み応えがありますし、ダンゴムシの夢を叶えようとする姿もどこか共感してしまう部分がある魅力がたっぷりの内容になっています。

 実際に読み聞かせをする時もタイトルを聞くと「えー!空飛ぶの?」と驚いたり、ダンゴムシが空を飛べた時にはダンゴムシと共に達成感を覚えたような表情になったりと、ダンゴムシに共感している事が良く感じられます。

 虫好きでなくても夢の大切さ、自分の今の居場所の心地良さなどがやんわりと感じられるストーリーとなっているので、4,5歳児になったら一度は読んでみたい作品です。

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