【2,3歳児おすすめ絵本徹】パオちゃんのなつまつり【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「パオちゃんのなつまつり」は私が”夏祭りの雰囲気を知って欲しい””動物に親しみを感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 夏祭りの存在や雰囲気を知る
- 夏祭りにやる事を知り、楽しみにする
- 動物や生き物に親しみを持つ
作品紹介
「パオちゃんのなつまつり」はこんな絵本!
「パオちゃんのなつまつり」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「パオちゃんのなつまつり」を簡単にまとめてみました。
- 行事や日々の生活に焦点を当てたパオちゃんシリーズの夏祭り
- 夏祭りの雰囲気を知る事ができる
- 登場人物は全て動物で、動物に親しみが持てる
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
夏祭りの雰囲気が味わえる!温かい雰囲気の絵本。
パオちゃんシリーズの夏祭り編。
パオちゃんはお友達と一緒に夏祭りに行きました。そこには焼きそば屋さん、クレープ屋さん、お面、風船、ボールすくいなど屋台がいっぱい!
パオちゃんとお友達もお店を回って楽しみます。風船やお面の真似をしたり、綿あめでおひげを作ったり…。
金魚すくいでは、金魚が落ちてしまうトラブルがありましたが、お店の人に優しくしてもらい無事に金魚をゲット!盆踊りもみんなで楽しみます。
花火も見ることができ、お友達と素敵な夏祭りを楽しむことができました。
優しさ、楽しさで溢れている夏祭りの絵本です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「パオちゃんのなつまつり」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 乳児向けの夏祭りに関する絵本を探している
- 温かい雰囲気の絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「パオちゃんのなつまつり」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
落ち着いた雰囲気で水遊びが楽しめる「こぐまちゃんのみずあそび」
こぐまちゃんシリーズの水遊び。こぐまちゃんがお花に水をあげたり、金魚にじょうろの噴水、ありさんに暑いからと水を掛けたり…様々な水の楽しみ方が描かれている作品です。
水の魅力が満載の夏に読みたい一冊です。
夏の前に読みたい季節感あふれる「なつのおとずれ」
梅雨明けのニュースと共に太陽の呼びかけで夏に関連するモノが一斉に集まるコミカルな作品。スイカ、カブトムシ、扇風機、スイカなど夏に関連するモノを楽しく絵本を通じて知る事ができます。
夏が楽しみになる一冊です。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 夏祭りについて知り、関心を持つ
- 温かい雰囲気を感じ、絵本そのものを楽しむ
目的・ねらい1
夏が待ち遠しくなるでしょう。
本作「パオちゃんのなつまつり」は夏祭りで見られる・行う事を話の中で網羅的に紹介しています。
単なる説明ではなく、ストーリーの中に自然に屋台やゲームなどが組み込まれているので、動物たちが夏祭りを楽しむ姿を見て実際にどのように楽しむのかがよく理解できるようになっています。
焼きそばやトウモロコシ、ボールすくいなど誰しもが夏祭りで見たことがある屋台が多く描かれているので、夏祭りの前に読むことで実際に行った時に「絵本で見たやつだ!」と、楽しみが広がるでしょう。
夏祭りの第一歩としてピッタリな絵本です。
目的・ねらい2
絵本の温かさが感じられます。
テーマとしては、人の温かさや友情といったものを取り入れたものではないのですが、作品全体を通して人の温かさやそうした雰囲気を感じる事ができる一冊になっています。
夏祭りの事に特化している絵本ではあるものの絵本そのものの楽しさにも気づくことができるので、まだ絵本に親しみを持っていない子にもおすすめできます。
パオくん(ぞう)以外にもうさぎやわに、ぺんぎん、きりん、ぶた、トラなど、登場するキャラクターは全て動物なので、動物に親しみを感じるという目的で読んでも十分楽しむことができるでしょう。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 乳幼児期、特に2歳児 |
季節 | 夏 |
行事 | 夏祭り |
対象年齢
2歳児以降がおすすめです。
絵本の背表紙には”3,4歳児から”と書かれていますが、それぞれの年齢に読んだ反応を見ると2歳児が一番反応が良かったように思います。
文の量なども考えると1歳児でも最後まで集中して聞くことができていたので、乳児クラスでも十分に楽しむことができます。
勿論一概には言えませんが、個人的には2歳児、若しくは1歳児でも楽しめる絵本だと思います。
時期・季節・行事
動物に興味を示し、名前を覚えてきた頃がいいでしょう。
動物が多く登場するので、動物の名前や姿を覚えてきた頃に読むと動物をきっかけに作品に興味を持つことができます。
季節としてはもちろん夏。
行事は、夏祭り会があればその日や前に読むと夏祭りへの期待が高まるでしょう。実際に夏祭りに行く前に読んでも良いと思います。
読み聞かせポイント
「パオちゃんのなつまつり」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 明るい雰囲気・表情で読みましょう
- ページをめくる前に間を作りましょう
ポイント1
夏祭りの雰囲気を伝えましょう。
夏祭りと聞いて暗くて、寂しいイメージを持つ人はいませんよね。明るくて楽しい、熱気のあるイメージを多くの人が持っていると思います。そのイメージを言葉ではなく雰囲気や表情で伝えられるように工夫しましょう。
例えば、声色を少し高くしてみたり、いつもより少し大きな声で読んでみたり、表情は笑顔で読んでみたり…、部屋の明るさだっていいと思います。
聞き手に「夏祭りって楽しい」ということを理解させるのではなく、心で感じられるようにしましょう。
ポイント2
隅々まで目が行き届くようにしましょう。
パオちゃんシリーズ全てに言える事ですが、絵本の隅までしっかり描かれているので、描かれているものを発見する喜びも感じることができます。
本作「パオちゃんのなつまつり」も細かい所まで描かれていて、例えば様々な色のストローがある事や金魚も色々な種類がいる事、たくさんの動物を見つける事など、様々な”見つける喜び”が散りばめられています。
そんな細かい描写も速く読んでしまうと聞き手の目が行き届かず、見つける喜びが半減してしまいます。
隅まで描かれているページを読むときには、文を読み終えた後3~5秒ほどでも時間を空けると聞き手から「かき氷がある!」「きりんさんもいる」などの反応があると思うので、反応があったらしっかりその反応にも対応して、絵本の内容を深めるようにしましょう。
まとめ・Ryuの感想
夏祭りへの期待感が膨らみます!
コロナウィルスの影響で夏祭りなどの中止が相次いでいる今、実際に夏祭りに参加した子は少なくなっています。
そのような子にも夏祭りの楽しさが十分に感じられる内容になっていて、「行ってみたい」と感じるでしょう。
私も実際に読んだ時に夏祭りに行ったことがあるかを聞くと、コロナが始まってからは行ったことがない子が多くいました。
しかし、絵本を読むことで「綿あめ知ってる!」「金魚すくいやったことある!」「焼きそばも売ってるの?」などなど、様々な反応があり、夏祭りに興味を示していることが感じられました。
夏祭りの明るい雰囲気が終始感じられる絵本なので、中々夏祭りに行けない今だからこそ雰囲気だけでも楽しめるように是非読みたい一冊になっています。
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