【友だちの存在について考えさせられる】ともだちや【現役保育士がレビュー】

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【4,5歳児おすすめ絵本】ともだちや【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

Ryu

「ともだちや」は私が”友だちの大切さを感じるきっかけになって欲しい””友だちは無理に作らなくても良い事を感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。

「ともだちや」を通じて目指す子どもの姿
  • 友だちの良さを感じ大切にしようとする
  • 友だちは自然と出来ることを知る
  • お金では買えないものもある事を感じる
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目次

作品紹介 

内田 麟太郎
降矢 なな
出版社偕成社
発行日1998/1
値段¥1100
大きさ・ページ数25×21cm/32P

「ともだちや」はこんな絵本!

「ともだちや」ってどんな内容の絵本?

 そんな疑問にお答えするために「ともだちや」を簡単にまとめてみました。

  1. 累計発行部数200万部を超える「おれたち、ともだち」シリーズ第一弾
  2. 友だちの良さや友だちの存在について考えるきっかけになるが、押しつけがましくない点が魅力的
  3. 友だちはお金では買えないことをストーリーを通して伝えている

まるわかりQ&A

「ともだちや」を一言で表すと?

展開の中で友だちについて考えさせられる絵本!

子どもの反応は?

ストーリーの展開を楽しみ、じっと聞いている!

ずばり何歳向け?

5歳児向け!

どんな人は買い?

友だちの存在や良さを考えるきっかけになる絵本を探している人!

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あらすじ・ストーリー・内容

友だちの存在について考えされられるストーリー。

 もうすぐ夜が明ける静かな森に突然のぼりを持ったキツネが「友だち屋です。友だちはいりませんか。寂しい人はいませんか。友だち一時間百円、友だち二時間二百円」という声と共に現れます。

 歩いていると早速「ともだちやさん」という声が草やぶの中からするので覗き込むとウズラが赤ちゃんが寝たばかりなので静かにして欲しいと頼まれてしまいます。

 小声で「友だち屋です…」と歩いていると岩陰から「声が小さくて聞こえんぞ。もっとでっかい声で言え!」と聞こえます。岩陰を覗き込むとイチゴを食べているクマがいました。一緒に食べる友だちを探していたクマは友だち屋に頼みます。

 一緒に食べる事が出来たクマは大満足でしたが、キツネはなんて本当は食べないのでお腹がしくしくします。お代を貰った後にトボトボと歩いていると木の陰から「おい、キツネ」と声が聞こえます。

 恐々と覗き込むと狼がいました。狼はトランプの相手を探していたのです。そこで狼とキツネはトランプを何度も楽しみました。トランプが終わるとキツネはお代を貰おうとします。

 しかし狼は「友だちから金を取るのか。それが本当の友だちか」と驚きます。狼は友だち屋ではなく、キツネを友だちとして呼んだのでした。キツネは「明日も来ていいの?」と聞くと狼は「明後日もな、キツネ」と伝えます。

 それからキツネは狼の宝物のミニカーを貰いました。帰り道は「友だちはいりませんか。寂しい人はいませんか。何時間でもただ。毎日でもただです」とスキップしながら歩いていました。

 友だちの良さが楽しいストーリーと共に感じられる作品です。

こんな方におすすめ

以下の項目に当てはまる方に「ともだちや」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。

  1. 友だちについて考えさせられる絵本を探している
  2. お金で買えない大切なものもあることが分かる絵本を探している

絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!

「ともだちや」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!

身近な人の大切さが感じられる「いつもいっしょに」

 ずっと一人だったクマがうさぎとの出会いや触れ合いを通じて身近な存在の大切さを知るストーリー。ついつい見返りを求めてしまう人間という生き物の性質がストーリーの中に表現されていて、子どもだけでなく大人にも読んで欲しい作品です。

 友だちや身近な人の大切さをよりストレートに伝えている作品を探している時にはこちらをおすすめ。

様々な立場・視点で物事を考えられる「どんなきもち?」

 犬、鳥、椅子などのモノになった時の気持ちだけでなく、喧嘩をした時、褒められた時、叱られた時の気持ちを想像する楽しさが味わえる絵本。違う視点に立つ事で自分だけでなく相手の気持ちを理解する事にも繋がる作品です。

 友だちに限らず、気持ちや思いにより焦点を当てた作品を探している時にはこちらがおすすめです。

目的・ねらい

絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。

  1. 友だちについて考え、大切にしようとする
  2. 友だちを無理に作る必要がないことを感じる

目的・ねらい1 

友だちの存在という深いテーマについて考えされられます。

 多くの子にとって言ってしまえばいて当たり前の存在であるのが”友だち”。その友だちについて、何故友だちという存在がいるのか、友だちとは何なのか、友だちが何故大切なのか、といったことをストーリーを通じて感じる事ができます。

 とても深いテーマであるため子どもが本作のメッセージを全て理解することは難しいと思いますが、キツネと狼のやり取りや言葉を見聞きする中で「友だちって大切なんだな」と思い、目の前にいる友だちのことを少しでも大切に感じる事ができるでしょう。

目的・ねらい2  

楽しいことなどを共有できるのが友だちであると自然と感じられます。

 「ともだちや」の中で、友だち屋の初めての依頼をしたクマと友だちとしてキツネを呼んだ狼が対比するように描かれています。

 クマはキツネの事を考えず自分の楽しみだけを優先したため友だちにはなり得ませんでした。しかし、狼は自分が楽しい事は勿論、キツネも楽しめるようなことを一緒に行ったり、狼の大切なものをプレゼントすることで二匹は友だちになれたのです。

 そんなやり取りを見る中で無理に友だちを作ったところで楽しくない事、様々な思いを共有することで本当の友だちになれることなどを感じる事ができます。

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チェックポイント

現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。

年齢幼児期、特に5歳児
季節一年中
行事関係なく楽しめる

対象年齢

4,5歳児がおすすめです。

 友だちの大切さだけでなく、友だちとはどういった存在なのかを考えさせられるような内容であるため、物事を論理的に考えられるようになる4,5歳児、特に友だちと協力して物事を達成する経験ができてくる5歳児に読むことをおすすめします。

 友だちの大切さやストーリーを楽しむだけなら文もそこまで長くないので3,4歳児でも楽しむことができます。

時期・季節・行事

特定の友だちと深い関係性が見られるようになった時期がおすすめです。

 4,5歳児になってくると多くの友だちの中でも特に仲が良いと認識する友だちも数名出来てくることがあります。

 そのような時期に合わせて読むことで改めて友だちの大切さや友だちとはどういった存在なのかを深く考えるきっかけになり、友だちとの関係を築いていく上でのヒントにもなり得るでしょう。

 ”友だち”ということがテーマなので季節や行事との関連性はなく、子どもの様子に合わせて一年を通して楽しむことができます。

読み聞かせのポイント

「ともだちや」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。

  1. 感情を表現して読みましょう
  2. 読み手の思いは伝えないようにしましょう

ポイント1  

キャラクターの感情を読み取るのがポイント!

 「ともだちや」の中には喜びや悲しみ、驚きの感情が分かりやすく描かれています。キャラクターの感情を読み取り表現することでどんなことをしたら相手は嬉しいのか、また、悲しいのかなどが分かりやすく感じられます。

 例えば、クマと一緒に過ごしている時にはちょっとした悲しみ、狼と過ごしている時には喜びや驚き、最後は楽しさなど状況によってキツネの気持ちや感情が動いていきます。

 事前に内容に目を通してどこでどの感情になるのかを理解した上で読むことをおすすめします。

ポイント2

教訓・押しつけがましくならないように!

 ついつい”友だちを大切にする”や”友だちはお金では買えない”などのメッセージを大人は伝えたいと感じてしまいますが、「ともだちや」を通じて何を感じるのかは一人一人違っていますし、正解はありません。

 大前提として作品を楽しんだ上で何かを感じてくれたらラッキーだと思うようなスタンスで読まないと教育的な要素が強くなってしまい魅力を100%伝えられない可能性も出てきます。

 聞き手の感想を聞くのは良いと思いますが、読み手の思いなどを伝えるのは控える事をおすすめします。

まとめ・Ryuの感想

友だちの存在について考えたい時に是非とも読みたい一冊です。

テンポの良いストーリーや魅力的なキャラクターが登場する本作なので、メッセージ性などを抜きにしても純粋にストーリーが楽しい作品です。

 私も本作を読むときには様々な思いやねらいを持って読みますが、子どもたちの反応としては「キツネさん良かったね」「狼優しい!」などで「友だちって大切なんだね」「お金で買えないものもあるんだね」なんていう言葉は聞いたことがありません。

 内容をしっかりと楽しんでいる事が言葉から感じられので、それだけで十分と言えば十分です。しかし、私は心のどこかで友だちの存在や大切さについて何かを感じてくれていると信じて読んでいます。

 もしかしたら5歳児の頃には分からなかったことが小学校に入った後に理解できるようになることもあると思います。「ともだちや」は、読み聞かせをしている今を楽しめるだけでなく、大きくなった時に心の奥底で感じた思いが生きてくる作品だと私は感じています。

 読み易くも深いメッセージが込められている一度は読みたい作品です。

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