【想像を引き立てる普遍的な面白さ】しろくまのパンツ【現役保育士がレビュー】

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【2,3歳児おすすめ絵本】しろくまのパンツ【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

Ryu

「しろくまのパンツ」は私が”想像、連想する楽しさを感じて欲しい””絵本に親しみを感じ、絵本に自ら触れるきっかけになって欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。

「しろくまのパンツ」を通じて目指す子どもの姿
  • 想像する事を楽しむ
  • 自分の知識を結び付け答えを出そうとする
  • 絵本の楽しさを知り、興味を持つ
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目次

作品紹介 

tupera tupera
出版社ブロンズ新社
発行日2012/9
値段¥1540
大きさ・ページ数29.7×18cm/32P

「しろくまのパンツ」はこんな絵本!

「しろくまのパンツ」ってどんな内容の絵本?

 そんな疑問にお答えするために「しろくまのパンツ」を簡単にまとめてみました。

  1. 累計発行部数80万部を超えるベストセラー作品
  2. 想像や連想をクイズ感覚で楽しめる
  3. 穴の開いたシンプルな仕掛けも魅力的

まるわかりQ&A

「しろくまのパンツ」を一言で表すと?

クイズ感覚で想像が楽しめる子どもが大好きな絵本!

子どもの反応は?

想像した答えを言い、笑って喜びながら楽しむ!

ずばり何歳向け?

2歳児向け!

どんな人は買い?

想像力が豊かになり、子どもが自ら触れたくなるような仕掛けがある絵本を探している人!

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あらすじ・ストーリー・内容

クイズ感覚で楽しめる!しろくまのパンツを探す仕掛けいっぱいの絵本。

 「どこにいったんだろう」としろくまさんが困っています。ねずみさんが心配してやってくると、しろくまさんはパンツがなくなってしまった事を伝えます。どんなパンツだったかも覚えていません。そこでねずみさんは一緒に探してあげる事にしました。

 最初に見つけたのはおしゃれなしましまパンツ。「これ しろくまさんのパンツ?」と聞きますが、「ううん ちがう」としろくまさん。じゃあ誰のパンツだろう。パンツの形に穴が開いているページをめくると…しましまパンツを履いたシマウマさんが!

 次はお菓子がいっぱい描かれているパンツ。誰のパンツだろう。ページをめくると今度は食いしん坊の豚さんパンツでした。その次は小さい花柄、次はねずみが大好きって書いてあるパンツ、水玉パンツにニンジンパンツなどなど…色々なパンツとその持ち主が登場します。

 そして最後は白いパンツ…でも、よく見たらしろくまさんは初めから履いていたみたい。新しい真っ白パンツだから気付かなかったようです。でも、見つかってよかったね。

 誰のパンツかを考えるのが楽しくなる名作です。

こんな方におすすめ

以下の項目に当てはまる方に「しろくまのパンツ」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。

  1. クイズ感覚で想像するのが楽しくなる絵本を探している
  2. 仕掛けがあり子どもが自ら触れたいと感じられる絵本を探している

絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!

「しろくまのパンツ」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!

想像する楽しさが詰まった「やさいのおなか」

野菜の断面がシルエットになっていて、それが何の野菜なのかを考えたり、想像しながら楽しむ絵本。クイズのような感覚で楽しむ事ができるので、どんな年齢の子でも盛り上がる事間違いなしです。食育という側面も持った一冊です。

 食べ物に関連し、想像力を引き立てる絵本を探している場合におすすめの絵本です。

サバンナの生き物×想像力「うしろにいるのだあれ サバンナのなかまたち」

 生き物の一部から何の生き物かを想像するクイズ感覚で楽しめる絵本。最初の描写は食事中のシマウマから。シマウマの後ろには誰かのしっぽが描かれています。誰のしっぽでしょう。そのようなシーンが繰り返し描かれていて、想像が膨らみます。

 生き物の一部から想像を発展させる、より生き物に深掘りした絵本を探している時はこちらをおすすめします。

目的・ねらい

絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。

  1. 絵本を楽しむ中で想像や連想する事を楽しむ
  2. 絵本に自ら触れ、自分で絵本を読もうとする

目的・ねらい1 

想像だけでなく、連想も楽しめる絵本です。

 穴から覗いている様々な模様のパンツ。そのパンツを見て誰が履いているのかを想像するのが「しろくまのパンツ」の大きな楽しみの1つです。クイズのような感覚で想像を楽しむことができます。

 そしてもう1つの楽しみ方として連想ゲームのように楽しむこともできます。穴から見えるパンツはどれも履いている生き物の特徴を捉えた絵柄や模様が描かれています。例えば、豚はお菓子、蝶々は花、うさぎはニンジンなどなど。

 その生き物についての知識がある程度あることで、パンツの柄を見て「お花のパンツだからお花が好きな生き物かも…」と、知識と知識を結びつけながら答えを考える事も楽しむことができます。

目的・ねらい2  

シンプルながらも魅力的な仕掛け。ついつい触りたくなります。

 「しろくまのパンツ」は仕掛けがある絵本ですが、仕掛けはとってもシンプルでパンツの形に穴が空いていてそこから見える模様から誰のパンツかを当てるもの。仕掛けが盛りだくさんという訳ではなく、仕掛けに意識を取られすぎることなく内容にも集中する事ができます。

子どもはシンプルなものであっても仕掛けが大好きです。そんな魅力的な仕掛けと共に想像や連想が例え文字が読めなくても子ども自身で楽しめるので、1人で楽しむ絵本としてもぴったりな内容になっています。

「絵本を読みたい」「絵本を触ってみたい」。そんな思いを持つきっかけになるでしょう。

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チェックポイント

現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。

年齢乳幼児期、特に2歳児
季節一年中
行事関係なく楽しめる

対象年齢

2歳児頃がおすすめです。

 知っているものを関連付けて想像する事が少しずつできるようになる2歳児頃を1番のおすすめとしますが、「しろくまのパンツはシンプルな展開や内容で誰でも楽しみやすい作品なので、幅広い年齢で楽しむ事ができます。

 読む年齢をあまり選ばない絵本ではありますが、難易度として丁度良い2歳児に読むことで絵本の内容を楽しみつつ、考える力や想像力を発揮できるでしょう。 

時期・季節・行事

見立て遊びやおままごとを楽しむようになった頃がおすすめです。

 単なる布でもそれをお化けや家などに見立てて遊ぶ見立て遊びや身近な大人の様子を見てその真似事を楽しむおままごとなど、想像をしながら楽しむ遊びが見られた頃に読むことで、「しろくまのパンツ」も想像しながら楽しめるようになります。

 季節や行事に関する描写はないので、季節や行事を選ばずいつでも楽しめる作品となっています。

読み聞かせのポイント

「しろくまのパンツ」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。

  1. 会話をするように読みましょう
  2. 子どもの様子をよく見てページをめくりましょう

ポイント1  

質問するように読むと聞き手の集中力アップ!

 同じ展開が繰り返される事を楽しむ作品で隔ページに書かれている「じゃあだれのパンツ?」という言葉がとても印象的です。

 そしてその言葉を単に読むのではなく、聞き手の目を見ながら質問するように読むだけで集中力や自分の思いついた答えを言う参加率などが大きく変わってきます。

 聞き手との会話ややり取りを楽しむような意識で読むと、「しろくまのパンツ」の楽しみがまた一段と深まります。

ポイント2

ページをめくる間だけで盛り上がりが変わります。

 「しろくまのパンツ」の中で一番盛り上がる箇所は間違いなく、誰のパンツかが判明するページをめくる時です。「自分の予想が合っているか」「誰のパンツなのか」など、聞き手は様々な思いを抱きながら答えを見る事を楽しみにしています。

 そんな楽しいページも読み手の都合・ペースでさらっとめくってしまうと面白さも半減してしまいます。なので、聞き手の様子や反応を見て答えを待ちわびるような目や想像しつくされた雰囲気があったタイミングでめくる事をお勧めします。

 聞き手が少ない場合は聞き手にページをめくってもらう参加型にするのも面白いです。

まとめ・Ryuの感想

シンプルだから広く長く愛される名作!

 「しろくまのパンツ」を読み聞かせしていて思うのは読む子を選ばないということ。様々な絵本がある中で子どもによって好みが分かれる事はよくある事ですが、本作はまさに万人受けする作品です。

 対象年齢もおすすめは2歳児としましたが、1歳児でも十分に楽しむ事ができますし5歳児でも問題なく楽しめますし、男の子も女の子も、活発な子も物静かな子もみんなが大好きな絵本です。

ここまで幅広く、また長く愛されるのはやはり本作のシンプルさが関係しているのかなと思っています。ちらりと見えるパンツの柄を見て、誰のものかを想像する楽しさは子どもや大人関係なく人間ならどこかワクワクする普遍的な楽しさがあります。

 そして馴染みのある生き物や分かりやすい展開を織り交ぜる事でどのような子にも刺さる絵本になっているように感じます。

 想像力を豊かにする、絵本の楽しさに気付くなどのねらいはあるものの、どんな絵本を買うか迷った時にとりあえず買っておいて間違いない作品です。

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