【2歳,3歳児おすすめ絵本】うしろにいるのだあれ サバンナのなかまたち【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「うしろにいるのだあれ サバンナのなかまたち」は私が”楽しみながら想像力が豊かになって欲しい””様々な種類の生き物がいる事を知り、興味を持って欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 想像したり、考える楽しさを感じる
- 様々な動物の存在を知り、親しみを持つ
作品紹介
作 | accototo ふくだとしお+あきこ |
出版社 | 幻冬舎 |
発行日 | 2008/5 |
値段 | ¥1430 |
大きさ | 18×26cm |
「うしろにいるのだあれサバンナのなかまたち」はこんな絵本!
「うしろにいるのだあれサバンナのなかまたち」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「うしろにいるのだあれサバンナのなかまたち」を簡単にまとめてみました。
- 「うしろにいるのだあれ」シリーズのサバンナ編
- サバンナにいる生き物を知る事ができる
- 想像する楽しさを感じながら絵本を楽しめる構成
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
サバンナで暮らす動物たちがいっぱいでてきます!うしろにいるのだあれシリーズサバンナ編!
最初の描写は食事中のシマウマから。シマウマの後ろには誰かのしっぽが描かれています。ページをめくるとゾウさんのしっぽだと分かります。
今度はゾウさんの前に誰かの緑色のしっぽがあります。今度はだれでしょう。ページをめくると…ワニのしっぽでした。
その次はフラミンゴ、サイ、フンコロガシ、キリンなどなど、カメレオンやチーターにライオンなど子どもに馴染みのある生き物から珍しい生き物まで様々な生き物が登場します。
ちょっとだけ見える生き物の一部分から何かを推測する楽しさはまるでクイズをやっているような感覚になります。
子どもと一緒に考えながら楽しめる絵本です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「うしろにいるのだあれサバンナのなかまたち」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- サバンナという地域、そこに住む動物について知れる絵本を探している
- 子どもの想像力が豊かになる絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「うしろにいるのだあれサバンナのなかまたち」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
動物と楽しみながら想像力が豊かになる「にゃんにゃんわん!」
動物の一部分が見えていて、そこから何の動物かを当てるクイズのような仕掛け絵本。一部分だけ見えているので、何の動物か想像する楽しさ、当たった時の喜びが味わえます。
1,2歳児から楽しめるおすすめの一冊です。
寒冷地の生き物の楽しいストーリー「ペンギンホテル」
寒冷地を舞台にしたペンギンのホテルの一日が描かれた作品。広い海のどこか遠くにあるペンギンホテルは、世界中から様々なお客様がやってきます。ライオン、キツネ、白鳥、白熊、泳ぎ疲れたクジラまで…。バタバタ忙しいですが、みんな満足して帰っていきます。
ストーリーと共に様々な生き物に触れられる一冊です。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。
以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 次に出てくる動物を考えたり想像するのを楽しむ
- 様々な動物がいることを知る
目的・ねらい1
なぞなぞ的な楽しさを味わえる!
体の一部が少しだけ描かれているので、そこから自分の知識の中にある生き物を辿っていき、動物の名前を答えるというプロセスが生まれます。
体が全て描かれていたら、それはただの知識の引き出しから出すだけですが、少しだけ描かれていることで推察力も高められることが期待できます。
また、知らない生き物であっても自由な発想をして、どのような生き物かを頭で考える想像力を発揮することも予測されます。
目的・ねらい2
動物の知識が広がります。
知っている動物はたくさんいるけど”サバンナ”という言葉やそこに住んでいる動物については子どもにとってあまり馴染みがないかもしれません。
ただ、「うしろにいるのだあれサバンナのなかまたち」を通じて自分が良く知っている動物がサバンナというところにいるんだ、ということが頭の中で結びつくでしょう。
サバンナという言葉に興味を持ったら、その後の展開として世界地図でサバンナを探すしてみるなど、子どもと一緒に調べごとをするのも面白いかもしれませんね。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 2-3歳児頃、特に3歳児 |
季節 | 一年中 |
行事 | 動物園遠足など |
対象年齢
2,3歳頃がおすすめです。
動物の名前も覚えてくるこの年齢の子に読むと、我先にと答えを言ってくれるでしょう。
新しい知識が増えていくことが嬉しかったり、動物に関心を持てるようになる2,3歳という年齢の子にピッタリの絵本です。
時期・季節・行事
子どもの様子を見て、生き物・動物に関心を示した頃がいいでしょう。
動物・生き物がたくさん出てくる作品なので、身近な動物を認識できるようになってから読むことで、更に楽しめるようになります。
季節感は特にありません。行事とは特に関係ありませんが、遠足などで動物園に行く際には、その前後に読むと絵本と実際に見る生き物とを照らし合わせる事ができ、楽しみが広がるのでおすすめです。
読み聞かせのポイント
- クイズの答え合わせをするような気持ちで次のページをめくりましょう
- 生き物の名前を強調するとともに、方向にも意識が向くようにしましょう
ポイント1
次のページをめくるときの答え合わせをするようなドキドキ感があります。
自分の予想は間違っているのか、あっているのか…そんな子どものドキドキをもっと感じられるようにめくるときに時間を掛けたり、子どもの答えに対して「えー?そうかなー?」など、少しじらすような声掛けをすると当たった時の喜びも大きく返ってきます。
私は「わたしはだあれ?」の時と同様に「あったりー!」とついつい言ってしまう時がありますが、言ったら言ったで、子どもも「やったー!あったりー!」と返してくれます。
ポイント2
生き物がメインの話なので、生き物の名前は強調して読む。
強調することで、子ども記憶にも残りやすくなるはずです。また、「うしろにいるのだあれ サバンナのなかまたち」には【まえ・うしろ・うえ・した】の方向を示す言葉も入っています。
子どもにとって方向を示す言葉を理解するのは難しいものなので、方向を示す言葉を強調したり、実際に指をさしてみることで、方向の理解の一助にもなるでしょう。
まとめ・Ryuの感想
生き物ことをより身近に感じることができる絵本です。
生き物の数は多くもなく、少なすぎず、子どもが覚えることができる丁度いい数が出てきます。1つ1つの生き物をよく見て、自分のお気に入りの生き物を探すのもいいでしょう。
私個人的には、最後のページもとても気に入っていて、1冊かけて全ての生き物を確認してきたのに、実際は1ページに収まるほど近くにいた、という何だか温かみのある雰囲気がすごく好きです。そこに書いてある「みんなちかくにいたんだね」という一文のセンスの良さ!
なんだか本作に描かれている生き物だけでなく、我々人間のことも表現しているようで”遠くにいるように見えるけど、みんな近くにいるよ”というメッセージを私は感じました。
生き物の名前を覚えるためにもいいですし、こうしたメッセージを伝えるために読むのもおすすめです。シリーズものの絵本なので、他の作品もご覧ください。
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