【雛人形たちの冒険が楽しめる】おひなさまのいえ【現役保育士がレビュー】

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【4,5歳児おすすめ絵本】おひなさまのいえ【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

Ryu

「おひなさまのいえ」は私が”雛祭りに関するモノを知り興味を持って欲しい””様々な事に好奇心を抱き、知識を広げる楽しさを感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。

「おひなさまのいえ」を通じて目指す子どもの姿
  • 雛祭りに関心を示し、訪れを楽しみにする
  • 雛祭りに関連するモノの名前を覚える
  • 知的好奇心が満たされる喜びを感じる

目次

作品紹介 

ねぎし れいこ
吉田 朋子
出版社世界文化社
発行日2013/2
値段¥1100
大きさ・ページ数26.5×22.8cm/24P

「おひなさまのいえ」はこんな絵本!

「おひなさまのいえ」ってどんな内容の絵本?

 そんな疑問にお答えするために「おひなさまのいえ」を簡単にまとめてみました。

  1. 読む中で自然と雛祭りに関連するモノの知識が身につく
  2. しっかりとしたストーリーが楽しめる
  3. 雛祭りに興味を持ち、訪れを楽しみにできる

まるわかりQ&A

「おひなさまのいえ」を一言で表すと?

ストーリーを楽しみながら雛祭りに詳しくなれる絵本!

子どもの反応は?

知らないモノがあったら質問をしながら楽しむ!

ずばり何歳向け?

4歳児向け!

どんな人は買い?

ストーリーの中で雛祭りに関心を持てる絵本を探している人!

あらすじ・ストーリー・内容

雛祭りに詳しくなりながら雛人形たちの冒険が楽しめます。

 街に雛人形のお店がありました。他の雛人形が買われていく中、最後まで残ってしまった雛人形たち。お雛様とお内裏様が話をして雛人形を飾ってくれる家を探しに出かける事にしました。

 みんなはお店を抜け出し荷物を持って出発します。三人官女は「優しい人がいるといいね」と言いながらワクワクしています。

 様々な家を見つけますが、棚にはこけしが飾られていたり、五月人形が既にいたりして入れません。トボトボ歩いて川の方に行くと右大臣が流し雛を見つけました。

 流し雛が船に乗る事を提案すると皆も乗り込みます。五人囃子の囃子を聞きながら楽しく川を下るとボロボロの家を見つけました。

 皆で掃除をしたり、雛あられ、菱餅、白酒、桃の花などを飾り、綺麗な着物にも着替えます。ぼんぼりに明かりをつけると雛祭りの始まり。すると、ねずみやりすなどのお客様も集まってきました。雛壇に皆で揃って並び、皆で仲良く暮らす事を決めました。

 雛祭りに関連するモノに触れながらストーリーを楽しめる一冊です。

こんな方におすすめ

以下の項目に当てはまる方に「おひなさまのいえ」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。

  1. 雛祭りに関するストーリーが楽しめる絵本を探している
  2. 雛祭りに詳しくなれる幼児向けの絵本を探している

絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!

「おひなさまのいえ」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!

地面の下の世界に目を向けられる「じめんのうえとじめんのした」

 地面の下にある植物の根や生き物を地面の断面図と共に紹介している作品。野菜や木の根の伸び方や土の中には空気や水が入っている事が描かれており、そこから栄養を得ていることなど自然の有難みにも気付くことが出来ます。

 行事以外の事で知的好奇心を満たしたい時におすすめの一冊です。

目的・ねらい

絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。

  1. 雛祭りに興味を持ち、訪れを楽しみにする
  2. 知的好奇心が満たされる喜びを感じる

目的・ねらい1 

雛祭りに興味を持つきっかけにぴったりな作品です。

 「おひなさまのいえ」は雛祭りにまだ興味がない子、既に興味を持っている子どちらでも楽しめる事は勿論、それぞれが違った目的で楽しむ事ができます。

 興味がない子にとっては誰もが楽しめる雛祭りに関するストーリーを見る事で雛祭りに興味を持つきっかけとして、既に興味を持っている子にとっては雛祭りに関する豊富な情報を見る中で新たな知識を身に着けるきっかけとなり得ます。

 どちらの場合でも雛祭りの訪れを楽しみにする事に繋がるので、雛祭り前に読んでおきたい一冊です。

目的・ねらい2  

新たな事を知る喜びを感じられます。

 雛壇を飾らない家庭が増えてきたこともあり、お雛様やお内裏様は知っているけど、その他の雛人形の事や周りの飾り物などの事については知らない子が増えてきています。

 「おひなさまのいえ」の中では三人官女、五人囃子、右大臣、左大臣の雛人形の名称の他、雛あられ、ぼんぼり、桃の花、菱餅、白酒などの雛祭りに関連するモノも詳しく紹介されています。

 雛祭りに詳しくなれると同時に、これまで知らなかった知識を知る事の楽しさや喜びを絵本を通して感じる事ができるでしょう。

チェックポイント

現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。

年齢幼児期、特に4歳児
季節
行事雛祭り

対象年齢

幼児期以降、4歳児頃がおすすめです。

 最初から最後まで一連の流れのあるストーリーやそれに伴う文の量などを考えると幼児期でないと最後まで集中して聴くことが難しい作品です。

 また、行事という概念や内容を理解する事で更に楽しみが深まる作品ですし、雛人形の名称や関連するモノの名前も多く登場するので、雛祭りに関連する知識も理解する事ができる幼児期後半、4歳児頃に読むことで「おひなさまのいえ」の面白さを100%伝える事ができるでしょう。

時期・季節・行事

身の回りの様々な知識を得る楽しさを感じられるようになる頃がおすすめです。

 「おひなさまのいえ」は、単に雛祭りについて知るというよりもそこから1歩先の知識を身につける楽しさを味わう事ができる作品です。

 知的好奇心が増し、身の回りの様々な事象に興味を持ち始め、それらを知る喜びを感じられる頃に読むことで新しい物事を知る事を楽しみながら、雛祭りに親しみを持つことができます。

 雛祭りに関する作品なので季節は春、行事は雛祭りに合わせて読みましょう。

 

読み聞かせのポイント

「おひなさまのいえ」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。

  1. 聞き手の反応に応えながら読むことを意識しましょう
  2. 感情豊かに読みましょう

ポイント1  

聞き手の疑問に答えながら読み進める。

 雛祭りの存在自体を知っている場合であっても三人官女、五人囃子、右大臣、左大臣、ぼんぼりなど聞きなれない言葉が多く登場します。

 「三人官女ってなに?」などと聞き手が質問をした場合は「この3人の女の人だよ」などと答えながら読み進めていくことで、聞き手の集中を途切れさせず読む事ができます。

 質問がない場合は左大臣という単語が出た時には左大臣を指差して読むと、聞き手が左大臣が誰なのかを理解できるため、指差しをするのもおすすめです。

ポイント2

それぞれのキャラクターを立ててストーリー性を感じられるように!

 ストーリーの中で雛人形同士の会話ややり取り、感情のこもった言葉などが多く登場します。大きな展開はありませんが、場面によって悲しみや喜びなどが表現されているので、感情の表現を丁寧に読む事でストーリーの良さを最大限に活かす事ができます。

 登場キャラクターは主にひな壇にいる雛人形たち。元々それぞれのキャラクターや見た目が立っているので大袈裟に演じ分ける必要はありませんが、少しだけ声色を変えると聞き手がイメージしやすく、絵本の世界観にも浸りやすくなるでしょう。

 

まとめ・Ryuの感想

展開を楽しみながらガッツリ雛祭りに触れる事ができる作品です。

 雛人形たちが主人公ということもあり、一貫して雛祭りの雰囲気を感じながら楽しむ事ができます。それぞれの雛人形の名前や関連するものの名称にしっかりと触れつつもストーリーの流れを邪魔する事なく、自然と雛祭りに触れられる点が魅力的です。

 雛祭りについてある程度の認識がある幼児期に読むことが前提となるので、実際に読み聞かせをする時には「お雛様だ!」「人形たち見たよ!」などの反応があり、自分の記憶と照らし合わせながら雛祭りや雛人形に触れる事ができます。

 丁寧に名前や名称が説明されている作品なので、実際に雛人形や雛祭りに関連するものを見たときに「知っている」という感覚を抱くことができ、親しみを感じることに繋がる作品です。

Ryu

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