【自身を重ねる楽しさ×想像】わたしのワンピース【現役保育士がレビュー】

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【2,3歳児おすすめ絵本】わたしのワンピース【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

Ryu

「わたしのワンピース」は私が”登場するキャラクターと自身を重ねる体験を楽しんで欲しい””予測したり、想像する楽しさを感じてほしい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。

目次

作品紹介 

西巻 茅子
出版社こぐま社
発行日1969/12
値段¥1210
大きさ・ページ数20×21cm/44P

「わたしのワンピース」はこんな絵本!

「わたしのワンピース」ってどんな内容の絵本?

 そんな疑問にお答えするために「わたしのワンピース」を簡単にまとめてみました。

  1. 発行部数180万部を超えるミリオンセラー&ロングセラー作品。
  2. 想像や予想する楽しさが味わえる。
  3. 絵本に自分を投影しやすく、絵本の世界に入り込みやすい。
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まるわかりQ&A

「わたしのワンピース」を一言で表すと?

温かい雰囲気でなりきり、想像が楽しめる絵本!

子どもの反応は?

展開を想像したり、驚いたりしながら楽しむ!

「わたしのワンピース」を読んで得られる事は?

何かになりきる体験ができ、想像や予測する力が豊かになる!

ずばり何歳向け?

2歳児向け!

どんな人は買い?

ゆったりと温かい雰囲気で世界観に入り込みやすい絵本を探している人!

あらすじ・ストーリー・内容

子どもの気持ちも様々な模様に変化させる絵本です。

 うさぎが外にいると真っ白な布がふわふわっと空から落ちてきました。うさぎは持ち帰り、ミシンで自分のワンピースを作ることにしました。

 ワンピースが出来上がると「ラララン ロロロン」と上機嫌でお外に出かけます。まずはお花畑。お花畑を散歩していると気づいたら真っ白なワンピースがお花模様になっています。

 お花模様のワンピース似合うかしら?「ラララン ロロロン」とお散歩をしていると…雨が降ってきました。すると今度はワンピースが水玉模様になりました。

 今度は草の実の茂みを通ると草の実もようのワンピースに。草の実もようのワンピースを小鳥が食べに来ると小鳥の模様のワンピースになりました。

 鳥の模様のワンピースを着ているとお空に飛んで…虹に体が掛かると虹色もようのワンピースに。そのままお空を飛んでいき、夕焼けもようのワンピース、星のワンピースに。うさぎは空で眠ってしまいました。

 気がつくと野原に寝ていたうさぎ。素敵な星の模様のワンピースを着てとってもご機嫌です。

 温かい雰囲気でゆったりと楽しめる一冊です。 

こんな方におすすめ

  1. 温かい雰囲気で想像などを楽しめる絵本を探している
  2. 自分をキャラクターに見立てて世界観に入り込める絵本を探している

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「わたしのワンピース」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!

ハリーと自身を重ねながらたのしめる「どろんこハリー」

 白い犬のハリーはお風呂が大嫌い。ある日、体を洗うブラシを隠して、家の外へ抜け出します。工事現場や橋の上、鬼ごっこをしていると汚れて黒犬に。家に帰り、お家の人に体を洗ってもらい、最後はお気に入りの場所でぐっすりお昼寝出来て幸せなハリーでした。

 家族の温かさも感じられる一冊です。

自身を重ねる事で嘘について考えられる「あのね」

 ある日森の中で赤い車をコッソリ拾って持ち帰ったチッチ。でもそれは友だちのトービーのものでした。嘘をついて隠そうとしますが、自身の胸の痛みに気付き本当の事を打ち明けるストーリー。思わず自分が嘘をついた時の事を思い出してしまう絵本。

 嘘について考えるきっかけになる一冊です。

目的・ねらい

  1. 登場するキャラクターと自分を重ねる体験を楽しむ
  2. 予測や想像をする楽しさを感じる

目的・ねらい1 

自己投影、感情移入しやすい構成が特徴的です。

 「わたしのワンピース」は登場するキャラクターはうさぎ一匹のみ。そして、全ページにうさぎが登場し、うさぎを中心に話が進んでいきます。

 多くのキャラクターが登場する構成よりも自分を重ねる対象を1つに絞る事ができるので、そのキャラクターになりきりやすかったり、気持ちを想像しやすくなります。

 自分と絵本のキャラクターを重ねる事は実生活で相手の気持ちを理解する第一歩となります。楽しい展開と共にそんな貴重な体験をすることができる一冊です。

目的・ねらい2  

次はどんな模様になるのか…ドキドキしながら楽しめます。

 うさぎが行く場所や触れた動物、環境などによって様々な模様を見せるワンピース。そんなワンピースを見ていると「次はどんな模様になるのかな」とワクワクするような気持ちになります。

 上の目的・ねらい1でも書いたように本作は自分をうさぎに重ねやすいのが特徴の1つ。なので、予測する楽しさがまるで自分事のように感じられる点も面白さを引き立ててくれます。

 何度も読んで答えを知っていてもついつい次の模様を考えたくなるような魅力があります。

 

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チェックポイント

現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。

年齢乳幼児期、特に2歳児
季節一年中
行事関係なく楽しめる

対象年齢

2歳児以降がおすすめです。

 文の量も少なく、温かい雰囲気で話が展開していくので2歳児から十分に楽しむ事ができます。

予測や想像をする楽しさも「わたしのワンピース」の大きな魅力の1つなので、想像力などが身についてくる2歳児からにぴったりの一冊になっています。

時期・季節・行事

おままごとなどが見られるようになった時期がおすすめです。

 「わたしのワンピース」では絵本の世界観に入り、うさぎに自分を重ねる楽しさが味わえます。

 子どもの身近な遊びであるおままごとも同じように日頃見ている身近な人に自分を重ねてなりきる遊びです。なので、身近な人と自身を重ね合う楽しさやなりきる楽しさに気付き始めた頃に読むと面白さが更に増して感じられるでしょう。

 季節や行事との関連はなく、一年中いつでも楽しめる絵本です。

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読み聞かせのポイント

  1. うさぎの気持ちになりきって読みましょう
  2. ページをめくる前の間を大切にしましょう

ポイント1  

喜びや驚きを声で表現する事を意識する。

 ストーリーの中でうさぎの感情が大きく動くような場面はないものの、ワンピースの模様が変わったことへの喜びや驚きなどが所々に描かれています。

 些細な変化ではありますが、意識して読むことで聞き手がうさぎの気持ちに気付きやすくなり、より自分自身を作品の中へ投影しやすくなるので、気を付けて読んでみる事をおすすめします。

ポイント2

想像を楽しむ時間を作った後にめくりましょう。

 「わたしのワンピース」の最大の楽しさの1つでもあるのが次の展開を予測したり、想像すること。

 雨に降られたり、虹と重なるうさぎを見て「ワンピースはどんな模様になるんだろう」と想像するのが非常に楽しいのです。

 次々と展開していく話なのである程度のテンポを保ってページをめくることも大切ではありますが、ワンピースの模様が変わる前のページをめくる時には少し時間をおいてからめくる事で想像する余白が生まれます。

 時間で言うと3秒程、ただ、子どもの反応を見ながらめくるタイミングを決めるのがベストです。

まとめ・Ryuの感想

シンプルが故に入り込める、様々な楽しみを持っている絵本。

 本作は大きな展開があったり、仕掛けなどがあるわけではありませんが、多くの子の心を掴み、現在でも名作として読まれ続けています。その理由は個人的には「絵本の世界への入り込み易さ」だと考えています。

 分かりやすい展開、登場キャラクターの少なさ、最低限の文でストーリーに集中できる…様々な要素が相まって聞き手の心をぐっと掴み、絵本の世界に入り込めます。

 実際に読んでみると分かるのですが、子どもの反応が「うわ!星になった!」と驚いたり、「ルルルン ロロロン」とうさぎの口ずさんでいる言葉を一緒に言ったりと、まるで自分事のように楽しんでいます。

 多くの子が長く楽しめる買って後悔のない一冊です。

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