【落ち着いた雰囲気と会話がクセになる】かばくん【現役保育士がレビュー】

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【2,3歳児おすすめ絵本】かばくん【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

Ryu

「かばくん」は私が”ゆったりとした気持ちで絵本を楽しんで欲しい””会話の楽しさを感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。

「かばくん」を通じて目指す子どもの姿
  • 心や気持ちが落ち着く心地良さを感じる
  • 会話の楽しさを知る
  • 動物への興味が広がる
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目次

作品紹介 

岸田 衿子
中谷 千代子
出版社福音館書店
発行日1966/12
値段¥990
大きさ・ページ数20×27cm/28p

「かばくん」はこんな絵本!

「かばくん」ってどんな内容の絵本?

 そんな疑問にお答えするために「かばくん」を簡単にまとめてみました。

  1. 発行部数100万部を超えるミリオンセラー&ロングセラー作品
  2. 落ち着いた雰囲気で楽しめリラックスしながら絵本を楽しめる
  3. 何気ない日常的な会話の楽しさを感じる事ができる

まるわかりQ&A

かばくんを一言で表すと?

生き物のやり取りが心地良い、ゆったりできる絵本!

子どもの反応は?

落ち着きながら絵本をじっと見て聴いている!

ずばり何歳向け?

2歳児向け!

どんな人は買い?

落ち着いた・リラックスできる雰囲気の絵本を探している人!

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あらすじ・ストーリー・内容

とある動物園のかばの様子を描いたゆったりできる絵本。

 男の子がかめをお散歩して動物園に来ました。そこには11時なのにまだ眠っているかばくんが。

 かめの呼びかけに気付いてかばの親子が目を覚まします。かばとかめが水に入り一緒に泳ぐのを楽しみます。日曜日なので動物園は子どもでいっぱい。かばが水から出ると子どもたちは大賑わい。

 男の子がかばにキャベツをあげると、かばはそれを丸のみ!お腹いっぱいになったかばはまた眠ってしまいます。

 そしてお別れの時間。かめとさよならを言い合います。

 動物の会話が楽しい。ゆったりとした心地良い時間が味わえる絵本です。

こんな方におすすめ

以下の項目に当てはまる方に「かばくん」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。

  1. 落ち着いてじっくり読める絵本を探している
  2. 会話の楽しさを感じる事ができる絵本を探している

絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!

「かばくん」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!

程よい展開と動物が楽しめる「ぞうくんのさんぽ」

 ぞうくんが雨の日に散歩しながらカバやワニで出会いどんどん上に乗っていくストーリー。どんどん乗っていく動物たちにドキドキしながら最後は予想通り倒れてしまいます。

 会話の繰り返しも楽しめる一冊です。

分け合う良さ、思いやる心が感じられる「どうぞのいす」

 「どうぞのいす」といううさぎが作った椅子から始まる優しさ溢れるストーリー。どうぞのいすに置いてあるものを動物たちは食べてしまいますが、後の動物の事を考えて代わりのものを置いていくのが繰り返されます。

 落ち着きのある雰囲気の中で優しさに包まれる一冊です。

目的・ねらい

絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。

  1. 気持ちを落ち着かせて本を読む楽しさを知る
  2. 言葉のやり取りの楽しさを感じる

目的・ねらい1 

読書の良さに気付かせてくれます。

 意外とあるようであまりない落ち着いた雰囲気を持った絵本。

 「かばくん」は終始落ち着いた雰囲気が漂っており、大きな山場もなく、ゆったりとした何気ない時間が描かれています。

 盛り上がりのある絵本を楽しむのも”本を楽しむ”ことの1つですが、「かばくん」のように落ち着いてじっくり絵本を楽しむのもまた本の楽しみ方の1つです。

成長していくにつれて、こうした落ち着いて読む読書のような形の楽しみ方が普通になっていきますよね。そうした読書に近い本の楽しみ方・楽しさを伝えてくれる一冊です。

また、ゆったりとした展開なので、読んでいると気持ちも落ち着き、リラックスすることができます。 

目的・ねらい2  

動物の雑談が心地良く響きます。

 「かばくん」の文で、かばくんとかめくんの会話が出てくる場面があります。その会話がとても人間らしく、親近感を覚えます。

 例えば「今日は何曜日?」と聞いたかばくんに対して「今日は日曜日」とかめくん。それに「あ そうか。何だかうるさいと思った」とかばくんが返します。

 また、かばくんとかめくんがお別れをする場面でも「さよなら」と言うかめくんに「さよなら」と返して、「またくるよ」「うん」といった自然なやり取りが書かれています。

 特に大きな展開はないもののこうした日常的なやり取りが楽しく、子どもにとっては真似したくなるような面白さがあります。

 日常的な会話だからこそ安心して絵本を聞くことができ、絵本に対しても親しみを持つことができるでしょう。

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チェックポイント

現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。

年齢2,3歳児、特に2歳児
季節一年中
行事関係なく楽しめる、若しくは動物園遠足など

対象年齢

2歳児以降がいいでしょう。

 他者とのやり取りが増えてくる2歳児以降に読むことで、コミュニケーションや会話の楽しさをより実感することができるでしょう。

 絵本の内容よりもどちらかというと雰囲気や感覚、気持ちで楽しむ絵本なので、1歳児から5歳児のどの年齢であっても落ち着いて楽しむことができる作品です。

時期・季節・行事

落ち着いた気持ちで絵本を読む・聞くことができるようになった頃がいいでしょう。

 「かばくん」はとても落ち着いた雰囲気を持った絵本です。

 成長していくにつれて落ち着いて話を聞く、集中力を必要とするような内容が難しかったり、長い絵本を読む機会が増えていきます。そんなこれからの絵本の練習ともいえる絵本にもなっています。

 落ち着いて絵本を聞く良さを感じられるような頃に読むと、楽しさがより感じられるでしょう。

 季節や行事は特に関係なく、いつでも読むことができます。園の行事などで、動物園に行く機会があればその前に読むのもいいでしょう。

読み聞かせのポイント

「かばくん」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。

  1. ゆったりとした雰囲気を作り、ゆっくり読みましょう
  2. 声色を変えて会話を際立たせましょう

ポイント1  

絵本に合わせて適切な雰囲気作りを心がけましょう。

 「かばくん」の雰囲気は、一言でいうなら”落ち着き”です。

 その落ち着いた雰囲気を聞き手が感じられるよう、リラックスして絵本を楽しめるようにするのも読み手の重要な役割です。

 落ち着きを伝える為の一番簡単な方法としては、ゆっくり読むことを意識することでしょう。

 大げさにゆっくり読む必要はありませんが、他の絵本よりも気持ちゆっくり読むだけで、落ち着いた雰囲気を出すことができるようになります。

 また、その他のポイントとしては、声を少し低くすることやゆっくりページをめくることなど、視覚・聴覚から雰囲気を感じられるように工夫しましょう。

 小さな事ですが、その小さな意識で絵本の雰囲気をガラッと変えることができます。

ポイント2

平坦なストーリーにアクセントを加えましょう。

 アクセントと言っても大げさに演じる必要はなく、ナレーション部分とそうでない部分の声色を少しだけでも変えて読むと、聞き手が”絵本で今起こっている事”を捉えやすくなります。

 例えば、かばくんとかめくんの会話はナレーション部分よりもゆったり読んで、二人の落ち着いた雰囲気を演出したり、子どもがかばに声を掛ける場面では少し大きい声で急かすように速く読むと、登場しているキャラクターの心境が声から感じられるようになるでしょう。

 ただ、「かばくん」は落ち着きが柱の作品なので、大げさに演じてしまうのはかえって作品の雰囲気を壊してしまいますので、声色や読む速さを変えるのはほんの少し、気持ち程度で抑えておきましょう。

まとめ・Ryuの感想

落ち着きを提供する異色の絵本!

 私は「かばくん」と出会うまで絵本は驚きの展開があったり、感動したりする必要があると思っていました。

 しかし、「かばくん」は良い意味で”何もない”が描かれています。ただただ日常の何気ない動物のやり取りや風景が描かれているだけです。

 子どもの前で読んだ時には、必ずと言っていいほどスッと静まり返り、読み終えた後も何だか落ち着いて雰囲気を保っています。

 私は読むときに聞き手の反応を楽しみながら読みたいと思っているのですが、反応があまりにもなくて困った程です。それほど、みんな落ち着いて絵本に入り込み、楽しんでいたのでしょう。

 反応がないからと言ってつまらないと感じていることは決してなく、日常の生活の中で子どもが「読んで」と言って持ってきてくれることが多かったのが「かばくん」でした。

 大勢の前で読むのも良いですが、一対一や少人数に対して読むと、よりリラックスして楽しめるようです。”何もない”を楽しめる、そんな落ち着きのある一冊です。

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