【2,3歳児おすすめ絵本】クリスマスべんとう【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「クリスマスべんとう」は私が”作品を楽しむ中でクリスマスに関連するモノを知って欲しい””言葉のやり取りや食材に関心を示して欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
作品紹介
「クリスマスべんとう」はこんな絵本!
「クリスマスべんとう」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「クリスマスべんとう」を簡単にまとめてみました。
- クリスマス×食べ物の珍しい組み合わせが楽しめる。
- クリスマスの雰囲気と関連するモノを知る事ができる。
- 食べ物に親しみを感じる事ができる。
まるわかりQ&A
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あらすじ・ストーリー・内容
食べ物同士のやり取りが楽しいドタバタクリスマス絵本。
もうすぐクリスマス。サンタさんも家の飾り付けが終わりゆったりしている頃、台所で何やら話し声が聞こえてきます。
何やらトマトやおにぎり、アスパラ、オクラなどなど、色々な食べ物が集まってクリスマスパーティーの代わりにクリスマスっぽいものに変身するコンテストを開催する事になりました。
最初はおにぎり!3つ一緒に集まって…おむすび3兄弟の雪だるまの完成!お次はサラダチーム。サラダチームはぐるぐる回って…くるりんリースのできあがり!
すると違う部屋から梅干し登場。梅干しは犬の鼻にくっついて赤鼻のトナカイに変身。
最後はウィンナーやブロッコリー、サクランボなどが集まったカラフルチーム。皆で集まってクリスマスツリーのできあがり。
するとどのチームも自分たちのチームが優勝だと譲りません…。言い合いをしていると向こうの部屋からサンタさんが来て、静かにしろと怒られてしまいます。
サンタさんは全部の食べ物を袋に入れますが、食べ物たちがコンテストをしていたのを知るとぎゅっと抱きしめて、皆が一緒になったクリスマスべんとうのできあがり!皆で一緒に食べよう!
クリスマスと食べ物が一緒に楽しる珍しい組み合わせの一冊です。
こんな方におすすめ
- 優しいタッチで描かれている落ち着いた雰囲気のクリスマス関連の絵本を探している
- 言葉のやり取りが楽しめ、読める食べ物・食材が多く出てくる絵本を探している
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「クリスマスべんとう」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
クリスマスの世界に引き込まれる「クリスマストレインしゅっぱつ」
クリスマスイブに起こった不思議でワクワクするストーリーと丁寧な描写が魅力的な絵本。ストーリーの冒頭で一気に話に引き込まれ、クリスマスに興味を持つきっかけになります。
描かれているモノをついつい集中して見てしまうほど細かい描写も楽しめる一冊です。
身近な食材が楽しめる「おべんとう」
日頃の食卓や給食で目にする食材が繊細ながらも優しいタッチで描かれています。食材に興味を持つことは好き嫌いをなくす1つの方法。丁寧に描かれた食材を見ると思わず食べたくなってしまいます。
一年中楽しめるお弁当の絵本です。
目的・ねらい
- クリスマスに親しみを感じ、雰囲気や関連するモノを知る
- 食材に関心を示したり、会話の楽しさに気づく
目的・ねらい1
絵本の中に自然と関連するものが紹介されています。
食べ物が集まってコンテストを開くときにクリスマスに関連したものに変身するシーンが特徴的な「クリスマスべんとう」。
その中で雪だるまやリース、トナカイ、クリスマスツリーなどクリスマスに関連するものに次々に変身するのが面白く、楽しむ中で関連するモノを覚えることができます。
また、優しいタッチも相まって終始どこか温かい雰囲気が感じられ、安心しながらクリスマスに親しみを持つ事ができます。
目的・ねらい2
多くの食材とそれぞれの会話が面白い!
「クリスマスべんとう」には野菜やお肉など全部で10種類以上の食べ物が登場します。子どもも一度は口にした事があるような食材も多く、食べた事がある食材が登場すると喜びを感じながら楽しむ事ができます。
食材同士の言葉のやり取りが多く書かれているのも本作の特徴で、会話の楽しさを感じることができたり、食材同士のやり取りも面白くて魅力的です。
そんなやり取りを見ていると食材そのものだけでなく、言葉や会話の魅力にも気づく事ができるでしょう。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 乳幼児期、特に2歳児 |
季節 | 冬 |
行事 | クリスマス |
対象年齢
2歳児以降がおすすめです。
内容や文字数を考えると2歳児以降から楽しむ事ができるものとなっています。
クリスマスという行事の雰囲気も感じられますし、食材の魅力や会話の楽しさなど、2歳児にぴったりな要素がぎゅっと詰まっています。
時期・季節・行事
クリスマスを少し認識し始めた頃がいいでしょう。
「クリスマスという言葉は聞いたことがあるけど、どのような行事なのか、関連するモノは知らない…」といった時期に読むことで、クリスマスの認識を深める助けになります。
たくさんの情報が詰まっているわけでなく、クリスマスに関するものが程よくある事によって1つ1つに興味を持ちながらクリスマスの知識を身につける事ができます。
クリスマスに関する内容なので、季節は冬、行事としてはクリスマスに合わせて読みましょう。
読み聞かせのポイント
- 子どもの反応に応えながら読みましょう
- 会話を引き立てるように読みましょう
ポイント1
ページの終わり毎に反応する事を意識する!
「クリスマスべんとう」の中には子どもたちに馴染みのある食材が数多く登場します。子どもも自分の好きな食材や知っている食材が出てくると嬉しくて何かしらの反応が返ってくる事があります。
特に「あ!おにぎりだ!」といったような反応が多くあることが予想されるので、そのページを読み終えた時に「おにぎり美味しそうだね」といったような反応を返すといいでしょう。
話の流れを途切れさせないことも大切ですが、子どもの反応に耳を傾けて読み手がしっかりと受け応えることで聞き手も最後まで集中を切らさずに聞いてくれる可能性がぐっと高まります。
ポイント2
食べ物たちの会話ややり取りがいっぱい!
本作の特徴の1つでもある言葉のやり取り。それぞれの食材が特徴的で面白味があります。
食材のキャラクター付けとなると少し難しいように感じますが、細かく決めずおおよそのイメージで食材ごとの声を少し変えると言葉のやり取りが際立ち、会話の面白さが引き立ちます。
食材も喜んだり、悲しんだり、怒ったりと感情豊かなので、感情も込めて読むと食材の気持ちもよく伝わるようになるのでおすすめです。
まとめ・Ryuの感想
クリスマスと食材が楽しめる一石二鳥の絵本。
クリスマス×食べ物という珍しい組み合わせの本作。子どもにとって食べ物は切っても切り離せないもので、多くの子が興味を示すものでもあります。
そこにうまくクリスマスの要素を掛け合わせていて、クリスマスに興味・関心を持っていない子であっても食べ物に興味を持って話を聞いている中で自然とクリスマスにも触れる事ができてしまいます。
食材たちが作るクリスマスに関連するものも面白く、読んでいる時も子どもたちが「変なの!」「なんか美味しそう!」と言ったりと、食べ物でできたツリーやリースなどに興味を示しています。
食べ物という我々人間にとって魅力の詰まったものだからこそ自然と興味を持ち、そこにクリスマスへの関心も持てるような工夫が散りばめられた作品です。
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