【3,4歳児おすすめ絵本】サンタともりのなかまたち【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

「サンタともりのなかまたち」は私が”ストーリーを楽しむ中でクリスマスに関心を示して欲しい””仕掛けに触れ、絵本やクリスマスに親しみを感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
作品紹介
作 | バリー・ティムス |
絵 | アグ・ジャッコウシュカ |
訳 | ゆり よう子 |
出版社 | ひさかたチャイルド |
発行日 | 2017/10/27 |
値段 | ¥1760 |
大きさ・ページ数 | 28 | ×24cm/14P
「サンタともりのなかまたち」はこんな絵本!
「サンタともりのなかまたち」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「サンタともりのなかまたち」を簡単にまとめてみました。
- 開いて楽しむ仕掛けがいっぱいのクリスマスに読みたい仕掛け絵本。
- 優しいタッチの絵で温かさを感じながらクリスマスに親しみを持てる。
- 自ら仕掛けに触りたくなる工夫がたくさんある。
まるわかりQ&A
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あらすじ・ストーリー・内容


仕掛けいっぱい!絵本に触れながら楽しめます。
クリスマスイブの朝、外は辺り一面真っ白な雪で埋め尽くされました。そこにコマドリの郵便屋さんが一通の手紙を運んできました。その手紙はなんとサンタさんからの手紙でした。
大雪で困っているクマの家族を助ける為に集まって欲しいと書かれた手紙を見てキツネやねずみ、うさぎ、リスなど、森の仲間たちはサンタさんにもらった地図を見ながら、スキーやソリで急いでサンタさんのお家に向かいます。
サンタさんの家に着くとサンタさんは大忙し。まずは子どもたちから届いた手紙に目を通してプレゼントを準備します。
次は庭でクリスマスの飾り作り。松ぼっくりやどんぐりを使いながら素敵な飾りをどんどん作ります。リースもとっても綺麗にできました。
そして最後はクリスマスのお菓子作り。チョコを塗ったり、型をくり抜いたり…みんなで協力して特製ケーキのできあがり!そして、いよいよクマの家族が待っている”もみのきやま”へ出発です。
サンタさんが”もみのきやま”に着くとパパが家から出てきてサンタさんにお礼を言います。でも、サンタさんはこれからが大忙し。世界中の子どもたちにプレゼントを届けにすぐに行ってしまいました。
残った森の仲間たちはクマのパパに誘われてクリスマスを一緒にお祝いする事になりました。次の日の朝、目が覚めるとそこには沢山のプレゼントが!森の仲間たちのお陰でとっても素敵なクリスマスになりました。
楽しい仕掛けと共に明るいクリスマスのストーリーが楽しめます。


こんな方におすすめ


- 幅広い年齢で楽しめるクリスマスの仕掛け絵本を探している
- 絵本そのものやクリスマスに親しみを感じ易い絵本を探している
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「サンタともりのなかまたち」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!


サンタの一年の生活が分かる「あのね、サンタの国ではね…」
サンタクロースたちがクリスマスに向けて一年間どのように過ごしているのかがカレンダーのように紹介されている絵本。8月は海水浴、10月は作戦会議などなど、忙しいのはクリスマスだけではありません。
クリスマスへの思い入れが深まる一冊です。


仕掛けが想像を引き立てる「まどから・おくりもの」
発行部数140万部を超える五味太郎さんの名作。サンタさんが動物や人の家の窓からプレゼントを入れていきます。次のページが少し見える窓型の仕掛けがシンプルながらも面白く、子どもたちの想像を引き立てます。
違った形の仕掛けが楽しめる名作です。
目的・ねらい


- ストーリーを楽しむ中でクリスマスやサンタなどに興味を持つ
- 自ら絵本に触れたいと感じ、絵本やクリスマスに親しみを感じる
目的・ねらい1
温かみのあるストーリーが楽しめます。
「サンタともりのなかまたち」はその優しいタッチからも温かさを感じる事ができますし、ストーリーの内容も人助けをしたり、仲間達との協力が描かれていたりと、終始温かさを感じられるのが魅力の1つです。
そして、サンタも多く登場しますし、クリスマスに行うこともストーリーの中にしっかりと描かれているので、クリスマスやサンタに興味を持つのに適しています。
ストーリーを楽しむ中で自然と興味を持っている、という理想的な流れになるでしょう。
目的・ねらい2
絶対に触れたくなる仕掛けがいっぱい!
「サンタともりのなかまたち」の最大の特徴であり、魅力でもある多彩な仕掛け。特に本作では“開く”仕掛けが多く、仕掛けを開くと楽しみが更に広がるような描写が描かれています。
そんな仕掛けは子どもの好奇心をくすぐり、子ども自ら「読みたい」「触りたい」という思いを持って絵本に触れる最高の機会になります。
絵本に触れる中で絵本そのものに興味を持つきっかけにもなりますし、本作のテーマであるクリスマスにも親しみを持つ事ができるようになるでしょう。


チェックポイント


現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 幼児期、特に3歳児 |
季節 | 冬 |
行事 | クリスマス |
対象年齢
幼児期以降、特に3歳児前後がおすすめです。
ある程度ストーリー性のある内容になっているので、物語が楽しめるようになっていると「サンタともりのなかまたち」の面白さも更に増します。
内容を楽しみながらということを前提とすると3歳児頃がおすすめですが、クリスマスの雰囲気を味わったり、仕掛けだけを楽しむなら2歳児でも楽しむ事ができるでしょう。
時期・季節・行事
サンタの存在を認識した後がおすすめです。
本作ではサンタの存在が身近に描かれており、サンタの存在自体を認識していないと「サンタってなに?」という状況にもなりかねません。
なので、サンタを認知した後に読む事でストーリーのつじつまが合うようになりストーリーをより楽しむ事ができるようになるでしょう。
クリスマスがテーマの絵本なので、季節は冬、行事としてはもちろんクリスマスに読むことをおすすめします。


読み聞かせのポイント


- 声色を変え、話の展開が感じられるように読みましょう
- 仕掛けを積極的に触らせるようにしましょう
ポイント1
声色を変え、登場するキャラクターを立たせましょう。
「サンタともりのなかまたち」は森の動物たちを中心にキャラクターが多く登場します。また、それぞれに台詞もあり、会話も楽しめる内容となっています。
そこまで細かく声色を変える必要はありませんが、動物の大まかなイメージを決め、聞き手にどの動物が話しているのかがある程度伝わる程度に読むことで、会話を通じてストーリーの展開が楽しめ、更に話に入り込むことができます。
ポイント2
実際に触ってもらうだけで、参加型の絵本に早変わり!
作中にある様々な仕掛け。読み手がめくりながら読むのも良いと思いますが、私は聞き手に仕掛けをめくってもらう事が多くあります。
「ここの扉開くから誰か開いてくれる?」と伝えるだけで、聞き手にとってはドキドキの体験を楽しむ事が出来るようになります。
話の流れを重視する場合や大人数の場合には向かないので読み聞かせをする状況を踏また上で可能な限り仕掛けに触れられるようにするといいでしょう。


まとめ・Ryuの感想


子ども一人でも楽しめる触りたくなる一冊。
ストーリーも勿論素敵で、物語として十分に楽しみながらクリスマスの雰囲気を感じることができますし、仕掛け絵本として絵本に触れながら絵本そのものに興味を持つきっかけにもなります。
子どもたちにも人気が高く、仕掛けを見ると「やりたい!」と言って、みんな仕掛けを触りたがります。
10人前後の読み聞かせでも楽しめますし、1対1で読むのにも適しています。寧ろ1対1で読んだ方が落ち着きながら話を楽しめ、仕掛けも沢山触れる事ができるので少人数で読む方が良いように思います。
絵本そのもの、クリスマス、サンタクロースに親しみを感じたい時におすすめする一冊です。





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