【3,4歳児おすすめ絵本】やきいもするぞ【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

「やきいもするぞ」は私が”秋を感じて欲しい””音の楽しさを感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
作品紹介
「やきいもするぞ」はこんな絵本!
「やきいもするぞ」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「やきいもするぞ」を簡単にまとめてみました。
- 動物たちがやきいもをする、必ず笑ってしまう絵本
- 秋が感じられ、温かみがある描写が特徴
- おならが沢山出てきて音が楽しめる
まるわかりQ&A
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あらすじ・ストーリー・内容


森の生き物たちによる焼き芋とおならのパーティ!
りすが「やきいもするぞ」というと、森のみんなも「やきいもするぞ エイエイオー!」と叫んだ。
くまやうさぎ、いのしし、とり、たぬきもみんなで落ち葉とお芋を集めると、火をつけて、待っている間は焚火を囲んでぐるぐる回る。
美味しそうな焼き芋が出来上がり、早速皆でいただきます!ですが、誰かが「ぷぅ」とおならをすると、そこからおなら大会の始まり!
一番良いおならをした人がお芋を全部持って帰ることになり、みんなで素敵なおならを奏でます。
そして、どこからともなくお芋の神様が現れて…。
笑いながら秋が感じられる一冊です。


こんな方におすすめ


- 秋に笑って楽しめる絵本を探している
- 言葉・音の面白さを感じる事ができる絵本を探している
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「やきいもするぞ」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!


温かい雰囲気の秋が感じられる「どんぐりむらのどんぐりえん」
どんぐりえんのお店屋さん祭りをするにあたって色々な葛藤や苦労を超えてお祭りを成功させるストーリー。温かな雰囲気やどんぐりたちのやり取りが魅力的です。
4,5歳の秋に読みたい一冊です。


言葉の響きと文字の違いに着目した絵本「こんとごん てんてんありなしのまき」
こんとごんが似ている事をしているけれど、文字に濁点がついているかいないかで全く違う事になってしまう様子を描いた着眼点が面白い絵本。
言葉の響きだけでなく、文字への関心も高まる一冊。
目的・ねらい


- 秋に関するモノを見て、秋がどのようなものかを感じる
- 音の響きの面白さに気付いて、様々な音に関心を示す
目的・ねらい1
まさに秋!秋の雰囲気がよく感じられます。
「やきいもするぞ」では、焼き芋、落ち葉、色づいた紅葉、お腹を空かせた森の動物たちなど、秋を感じる事が出来る要素が沢山詰め込まれています。
”秋”という季節がどのようなモノかまだハッキリと理解できていなくても「秋ってこういう季節なんだ」と感じる事ができます。
笑いながら楽しめる内容なので、秋前に読むことで「秋って面白そう」というプラスのイメージを持つ事にも繋がるでしょう。
目的・ねらい2
様々な面白い”音”が登場します。
”おなら”という単語自体が子どもにとっては面白く感じるものですが、「やきいもするぞ」では単語に加えて音の面白さが合わせて楽しめるようになっています。
「ブォー」「プウ~」「プリッ」「ポペピパポパピポ~」など、生き物に合わせた様々なおならの音が表現されており、子どもも思わず声に出して読みたくなる言葉・音の面白さがあります。
音への関心だけでなく、そこから言葉への興味・関心にも繋がっていくでしょう。
チェックポイント


現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 3,4歳児、特に3歳児 |
季節 | 秋、秋の前後 |
行事 | 芋掘りなど |
対象年齢
3歳児以降がおすすめです。
季節というものを意識できたり、音の響きの面白さを十分に感じる事が出来ると予想される幼児期に読むことで、「やきいもするぞ」の面白さを100%感じる事ができるでしょう。
面白さだけを感じて欲しい場合には2歳児でも十分に楽しむ事ができます。
時期・季節・行事
意味のない言葉の羅列を面白がる頃がいいでしょう。
語彙が増え、会話なども自然と出来るようになると言葉の音の面白さに気付いて、響きが面白い言葉を言い出す時期があります。
その時期に合わせて読むことで音の響きにもより注目する事ができるので、「やきいもするぞ」の楽しみが広がります。
季節は秋を楽しみにするという意味を込めて夏の終わりから秋の終わり頃が目安になります。
焼き芋、サツマイモが多く登場するので、芋掘りなどの行事があれば、その行事に合わせて読むと芋掘りに対する楽しみも深まるのでおすすめです。


読み聞かせのポイント


- 明るい雰囲気を作って読みましょう
- 言葉の面白さが伝わるように工夫しましょう
ポイント1
「秋って楽しそう!」と思えるように!
「やきいもするぞ」は笑って楽しめる内容なので、秋を心待ちにしたり、期待感を抱かせるようなねらい・目的があります。
なので、少しでもプラスのイメージを持てるように気兼ねなく笑えるような環境や雰囲気作りを心がけましょう。
読み聞かせの時の声を高くしたり、笑顔で読むのも良いですし、読む前に「やきいもグーチーパー」などの手遊び歌で盛り上げてから読むのもおすすめです。
ポイント2
おならの音は恥ずかしがらずに!
おならの音を言葉で言うのって少し恥ずかしいですよね…。ですが、恥ずかしがって躊躇いながら言うと折角の音の響きの面白さも半減してしまいます。
恥ずかしがらずに読み、また適度な抑揚などをつけて読むことで聞き手がより音を楽しむ事ができます。
特に決まった読み方はないので、読み手の好きなように読んで聞き手を楽しませるよう工夫するといいでしょう。


まとめ・Ryuの感想


正直、秋じゃなくても読みたいぐらい面白い絵本!
一見ただの”おならだけの面白い絵本”ですが、深掘りしていくと秋が感じられるようにしっかりと背景まで描き込まれていたり、音の響きの面白さが感じられるようにおならの音にまで拘っていたりと、子どもの発達や興味に則した内容になっています。
子どもに読んだ時には勿論毎回大爆笑!子どもはみんなおならが好きですね!おならの音を聞くだけでは足りず、自分で言ってみる子も多数で現場もおなら大会が開催されます。
個人的にこうした笑える絵本が大好きなので、一年中読みたいのですがぐっと秋まで堪えています。ですが、給食でお芋が出てきたときなどはこっそり読んでしまいます。
子どもと一緒に盛り上がりたい時、秋を感じたい時に是非読みたい一冊です。



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