【4,5歳おすすめ絵本】どんぐりむらのどんぐりえん【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「どんぐりむらのどんぐりえん」は私が”絵本に集中し、感情移入する体験をして欲しい””友だちと自分のアイデアを合わせられる事を知ってほしい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 絵本の世界に入り、キャラクターに共感できる
- 協力・協調する大切さを知る
- 丁寧な描写を綺麗・美しいと感じられる
作品紹介
「どんぐりむらのどんぐりえん」はこんな絵本!
「どんぐりむらのどんぐりえん」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「どんぐりむらのどんぐりえん」を簡単にまとめてみました。
- どんぐりむらシリーズの園生活を描いた有名作
- 穏やかな雰囲気で描かれた読み応えのある作品
- 他者とアイデアを合わせる良さが感じられる
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
どんぐりむらシリーズの第4弾。今回はどんぐりたちの保育園生活を舞台にしたお話です。
年に一度のおみせやさんまつりの日が近づいてきました。
みんな楽しみにしていて、いろいろなアイデアを出し、素敵なお店屋さんを先生と一緒に考えていきます。
頑張ったおかげでお祭りも大盛り上がり!しかし、お祭りの途中で予期せぬ事態が…。
お祭りの様子だけでなく、どんぐりえんの様子や先生たちのお仕事も丁寧に描かれています。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「どんぐりむらのどんぐりえん」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 4-5歳児が楽しめる読み応えのある絵本を探している
- アイデアを出す楽しさを感じることができる絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「どんぐりむらのどんぐりえん」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
二匹のアイデアの出し合いが楽しい「ぐりとぐら」
ぐりとぐらシリーズの第一弾。森で見つけた大きな卵が何なのか、またどのような料理をするのか、二匹のアイデアや言葉のやり取りが楽しく、ぐっと絵本の世界に引き込まれる名作です。
「どんぐりむらのどんぐりえん」の前に読みたい一冊です。
みんなそれぞれ良い所がある事に気付ける「くれよんのくろくん」
赤は花、青は空、緑は草木…それぞれの色にしか出せない個性があります。でも黒は…?ある事がきっかけで煙たがられていた黒にしか出来ない事を見つけます。
皆の良さを合わせたアイデアも楽しめる一冊です。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。
以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 絵本の世界に入り、登場人物に感情移入をする
- みんなの考えをまとめることができることを知る
目的・ねらい1
感情移入は相手の気持ちを理解する第一ステップ!
様々なキャラクターが登場し、感情がよく動くので感情移入をしやすい作品になっています。
感情移入ができるということはその登場人物の気持ちを考えるということ。
それは、現実の世界でも相手の気持ちを考えることに繋がります。
子どもだからこそ、共感できることも多いと思います。
目的・ねらい2
他者の意見を尊重する大切さを感じることができます。
おみせやさんのアイデアを出す場面では、大勢のどんぐりたちの意見がたくさん出てきます。
それぞれ全く違う意見なので、気持ちもバラバラになってしまうかと思われましたが、先生がアイデアをまとめることを提案します。
アイデアをまとめるられる力は社会に出てからも大切なスキルになりますよね。
自分のアイデアを押し通すのではなく、相手のアイデアを聞くことやまとめることの大切さも感じることができるでしょう。
一緒に物事を行うことでより楽しいものが生まれることを知るきっかけになると思います。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 4,5歳児、特に5歳児 |
季節 | 秋ごろ |
行事 | 様々な行事前など |
対象年齢
5歳児頃がおすすめです。
ページ数や文字数を考えると読み聞かせの時間は10分程度になるかと思います。
年齢が低いと集中が続かず途中でだらけてしまうことが予想されるので、対象年齢は高めです。
時期・季節・行事
複数人と話し合いができるようになった頃がいいでしょう。
自分の意見を言うだけでなく、他者の意見を聞く大切さも感じることができるので、話し合いが円滑にできるようになった頃を見て読み聞かせると、伝わることが多いと思います。
季節は、秋ごろがおすすめです。どんぐりが公園などで落ちている秋ごろがいいと思います。また、行事もテーマとして取り上げられているので、園の行事・発表会などの前に読むのもいいでしょう。
読み聞かせのポイント
「どんぐりむらのどんぐりえん」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。
読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 登場人物が多いので、声を変えて演じ分けてみましょう
- 子どもの様子を見ながら、子どもに問いかけて飽きないように工夫しましょう
ポイント1
会話も多いので、誰が話しているのか明確にしましょう。
どんぐりにも様々な見た目、性格のどんぐりが登場します。
どのどんぐりが話しているのかを演じ分けることで、子どももよりストーリーを理解しやすくなると思います。
ポイント2
10分は5歳児でも集中するのは大変です!
子どもにとって10分程集中して本を聞くのは中々難しいことです。
なので、飽きさせないように読むことも聞き手の腕次第です。
私は、子どもの集中が切れそうなタイミングで「このどんぐり髪の毛生えているね」などど、本文にはない問いかけをして、集中が戻るように工夫しています。
時折、様子を見ながら子どもの気持ちをリセットするのもいいでしょう。
まとめ・Ryuの感想
保育園・幼稚園に通っている子なら、どんぐりたちと共感して、絵本に入り込める作品です。
実際に保育士をしている私はよく分かるのですが、保育園の生活がしっかりと描かれています。
子どもも保育園や幼稚園のことを思い出しながら共感できると思います。
共感できるということは、登場人物に感情移入もしやすくなるので、絵本の世界に入り込むことができるでしょう。
ただ、どんぐりたちの生活を描いているだけでなく、行事の進め方のヒントも随所に散りばめられています。
これは子どもだけでなく、保育者も参考になる点ではないでしょうか。
私は特にみんなのアイデアの共通点を探して、同じお店としてできないか考える所が、理想的な進め方だと思っているので、お気に入りです!
絵も可愛いので、是非読んでみてください。
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