【1,2歳児おすすめ絵本】てのひらをたいように【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

「てのひらをたいように」は私が”教養として有名な歌を知ってほしい””歌の中で多くの生き物に触れて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
作品紹介
「てのひらをたいように」はこんな絵本!
「てのひらをたいように」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「てのひらをたいように」を簡単にまとめてみました。
- 童謡「手のひらを太陽に」の二番の歌詞の世界を絵本で表現した一冊
- アンパンマンで有名なやなせたかしさんが絵を描いている
- 様々な生き物が描かれており、生き物に親しみを持てる
まるわかりQ&A
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あらすじ・ストーリー・内容


一生忘れない有名な童謡。絵も子どもに人気です。
「ぼくらはみんないきている いきているから…」と始まる有名な歌が作詞者でもあるやなせたかしさんの絵と共に楽しむ事ができます。
顔が手になっている二人の子とそれを囲む様々な生き物たち。
本作は二番の歌詞が書かれていますが、うさぎや犬、鳥、トンボ、花など様々な生き物が擬人化され、明るく楽しい雰囲気で描かれています。
子どもにも覚えやすいリズムで、楽しんで唄う事が出来る一冊です。


こんな方におすすめ


- 乳児も覚える事が出来る優しく・明るい雰囲気の歌絵本を探している
- 生き物が沢山出てくる絵本を探している
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「てのひらをたいように」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!


楽しい歌と共に仕掛けも楽しめる絵本「しあわせならてをたたこう」
「幸せなら手を叩こう♪」という有名なフレーズだけでなく、「幸せならてをふろう」などの言葉と共に動物たちの絵と仕掛けがあり、動かしながら楽しむ事ができます。
歌に興味がない子も歌に関心を持つきっかけになる一冊です。


教養としても知っておきたい名曲の絵本「いぬのおまわりさん」
誰しもが知っている曲が絵と共に楽しめます。どうして迷子になってしまったのかが分かる短いストーリーも描かれているので絵本としての展開を楽しみながら歌に触れる事ができます。
どんな年齢の子でも、幅広く楽しむ事が出来る一冊です。
目的・ねらい


- リズムに合わせて唄う楽しさを知る
- 生き物や植物に親しみを感じる
目的・ねらい1
唄う楽しさを知るにはピッタリの曲!
明るい曲調やステップしているようなリズムがとても心地良く唄っている時に自然と笑顔になれる歌です。
これから先様々な曲に触れていく子どもたちの登竜門のような存在で、”唄う事の楽しさ”を存分に味わう事ができるでしょう。
歌詞も子どもが覚えやすい易しい言葉が使われているので親しみ易いですし、お友だちや家族、保育者と唄ったら一緒に盛り上がれる曲なので歌の楽しさ、素晴らしさに気付ける一冊になっています。
目的・ねらい2
歌を視覚的にも楽しめます。
「てのひらをたいように」は、とんぼ、かえる、みつばちだけでなく、本作には載っていませんが一番にはみみず、おけら、あめんぼなど様々な生き物が登場します。
そんな生き物が多く登場する歌を絵本にしているので、本作にも多くの動植物が描かれています。
対象年齢である乳児は自分の身の回りの生き物に強い関心を示す時期なので、「てのひらをたいように」に登場する動植物たちにも興味を示し、歌を楽しみながら親しみを感じる事ができるようになるでしょう。
チェックポイント


現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 1,2歳児、特に1歳児 |
季節 | 一年中、若しくは4,5月頃 |
行事 | 関係なく唄える |
対象年齢
1-3歳児頃のうちに一度は唄いたい曲です。
4,5歳児の子も十分楽しむ事が出来ますが、本作「てのひらをたいように」では2番だけしか載っていないので少し物足りないかもしれません。
1,2歳児にとっては、2番の歌詞だけという事もあり簡単すぎず、難しすぎない丁度良い難しさで、唄う中で言語的能力の向上も期待できます。
現場で読む中で一番反応が良かったのは1歳児でした。
時期・季節・行事
身の回りの生き物に関心を示し始めた時期が良いでしょう。
目的・ねらい2でも書いたように動植物が多く登場する絵本・歌なので、自分以外のものに関心を示すようになった時期に合わせて読むことで、歌だけでなく生き物たちも楽しみながら唄う事ができます。
季節感は特にありませんが、虫や花が見られるようになる春頃に読む事で、絵本の中に出てきたものと実物を比較しやすくなります。行事と関連する内容ではないので、行事に関係なく読むことができます。


読み聞かせのポイント


- 明るい雰囲気を作って読みましょう
- 子どもの反応に応えましょう
ポイント1
読み手の雰囲気、表情も読み聞かせの大切な要素です。
「手のひらを太陽に」は曲調が明るく、どちらかというと楽しい気持ちを表現したい時に唄いたい曲です。なので、子どもの視線が集まる読み手の表情などに気を付けて、明るい雰囲気を作りましょう。
子どもにとって歌の上手い下手はそこまで関係ありません。「面白そう」「楽しそう」という雰囲気で意欲的に唄うかそうでないかが決まります。
無理にテンションを上げる必要もありません。表情や身振りでしっかり伝わります。
ポイント2
途中で歌を止めても大丈夫!
「てのひらをたいように」を読んでいると、聞き手が絵本に描かれている生き物や植物などを指さして「うさぎさん!」「チューリップ!」など、読み手に訴えるように反応する事があります。
唄っている途中で「そうだね」などと反応するのを躊躇うことも多いと思いますが、歌を途中で止めて子どもの反応に応じても聞き手はさほど気にしません。寧ろ子どもの思いにしっかりと反応する方が大切です。
反応を示した子の顔を見て頷くだけでも、子どもは「気持ちを受け止めてもらえた」と安心するので、是非やってみましょう。


まとめ・Ryuの感想


日本人なら知っておきたい一曲です。
誰しもが一度は耳にしたことがあるであろう曲で、歌を楽しむという目的と同時に教養としても乳幼児期に触れておきたい曲だと私は思っています。
血潮という聞きなれない言葉やあまり馴染みのない生き物の名前も登場する曲ではあるものの、子どもたちは「手のひらを太陽に」が大好きで、本作を読み聞かせる時は年齢関係なくいつも大合唱です!
おすすめの年齢は1歳児としていますが、5歳児であっても十分楽しめ、長く楽しむ事が出来る歌ですし、また、その明るい曲調から歌そのものの持つパワーや楽しさを存分に感じる事ができ、歌の面白さを知るのにぴったりな曲だと感じています。
やなせたかしさんが描かれているだけあって、絵も子どもに大人気な一冊です。



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