【3,4歳児おすすめ絵本】ねずみのおいしゃさま【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「ねずみのおいしゃさま」は私が”優しさ・温かさを感じて欲しい””物語の楽しさを知って欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 人へ優しくする事の温かさを感じる
- 展開がある物語の楽しさを知る
- お医者さんの仕事を想像する
作品紹介
「ねずみのおいしゃさま」はこんな絵本!
「ねずみのおいしゃさま」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「ねずみのおいしゃさま」を簡単にまとめてみました。
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
とある動物の住む村のねずみのおいしゃさまの日常のお話しが温かく描かれています。
よるにりすさんからぼうやが風邪を引いたとの電話が。優しいねずみのおいしゃさまは、外は大雪でしたがスクーターで向かうことに。
しかし、雪が酷くカエルさんのお家に泊めてもらうことにしました。気付いたら朝になり、りすさんの風邪もすっかり治っていました。
そんな優しいけど、少し抜けているお医者様の生活が描かれている一冊です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「ねずみのおいしゃさま」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 優しさを感じることができる絵本を探している
- 短く・読みやすい物語を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「ねずみのおいしゃさま」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
分け合う良さ、思いやる心が感じられる「どうぞのいす」
「どうぞのいす」といううさぎが作った椅子から始まる優しさ溢れるストーリー。どうぞのいすに置いてあるものを動物たちは食べてしまいますが、後の動物の事を考えて代わりのものを置いていくのが繰り返されます。
優しさが紡がれていく名作です。
誰もが楽しめる読み易く最高峰の物語「三びきのやぎのがらがらどん」
三びきのやぎが谷底に住んでいるトロルに立ち向かうストーリー。知恵を使う大切さ、立ち向かう勇敢さなども感じられ、ドキドキできる展開が非常に魅力的です。発行部数285万部を超える超有名作。
物語に親しみが持てる一冊です。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- お医者様の優しさを感じ、身の回りの人に優しくしようとする
- ストーリー性を楽しみ、物語がどのようなものかを知る
目的・ねらい1
優しさとはどのようなものなのかを感じることができるでしょう。
寝ているときでも、大雪でも、最後には自分が風邪を引いてしまったとしても他人を助けたいという姿勢を見て、優しさを感じることができます。
また、心配したり、看病するねずみの奥さんからも優しさが感じられるようになっています。
優しさが大げさに描かれているのではなく、何気ない日常の優しさが描かれているので、聞き手もイメージしやすく、また、同じことを他人にしやすいでしょう。
目的・ねらい2
丁度いい分量の物語になっています。
乳児用の絵本は物語ではなく、絵を楽しんだり、音の響きを楽しむものが多くあります。しかし、本作は決して絵も煌びやかではなく、音を楽しむものでもありません。
なぜなら、ねずみのお医者様の小さな物語に集中できるようにするためです。
長くもなく、身近過ぎず、文の量も多くないので、子どもの集中力の中でストーリー性を楽しむにはぴったりの絵本となっています。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 幼児期、特に3歳児 |
季節 | 一年中、若しくは冬頃 |
行事 | 関係なく楽しめる |
対象年齢
3歳児がおすすめです。
乳児に読むには少し長く、5歳児に読むにはちょっと物足りないかもしれません。
幼児用の絵本として、初めての物語を楽しむのに適切な長さ・文の量です。
時期・季節・行事
乳児用の絵本では、物足りなくなってきた頃がいいでしょう。
乳児用の絵本から一歩ステップアップして物語を楽しめる作品となっています。
雪が降っていたり、春の訪れを感じさせる文があるので、読む時期としては冬の終わりがいいでしょう。
ただ、内容としては季節・行事感はあまりないので、読む時期や季節はそこまで気にしなくても大丈夫です。
読み聞かせのポイント
「ねずみのおいしゃさま」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- ナレーションと会話の部分の区別を明確にしましょう
- 全体的にゆっくり読みましょう
ポイント1
ナレーション部分は淡々と、会話の部分は声を変えて読みましょう。
「ねずみのおいしゃさま」は会話が多く出てくるので、誰が会話をしているのかを分かりやすくするために声を変えるなどの工夫をするといいでしょう。
また、状況説明などのナレーション部分は淡々と読んで、聞き手にしっかりどのような状況なのかが伝えられるように読むといいでしょう。
会話部分も大きく感情が変化するような場面はないので、感情を込めるというよりも声色を少し変える程度の方が、話が聞き手に入っていきやすいと思います。
ポイント2
話の雰囲気と合った読み方を心がけましょう。
「ねずみのおいしゃさま」の舞台は、とある田舎のような場所です。時間の流れもゆっくりで、どこかほのぼのとした雰囲気が話し全体に流れています。
そんな作風なので、大きな声で読んだり、速く読んでしまうと作品の雰囲気を壊してしまうことになります。気持ちゆっくり読むようにすることで、田舎の雰囲気や温かい感じが伝わるでしょう。
また、絵本の端まで丁寧に描かれているので、それらをゆっくり見ることができるようにするためにも1ページに掛ける時間を少し長く取るといいでしょう。
まとめ・Ryuの感想
優しく・温かい、何気ない日常が楽しいと思える絵本です。
メッセージ性が大きくある絵本も多い中で、この作品はねずみのお医者様の日常に焦点を当てて、その生活の中から優しさなどをそれとなく感じられるような作りになっています。
そんなどこかふわっとした雰囲気が私は好きで、日常の読み聞かせの時間にもよく読んでいます。
子どもから大きな反応が返ってくるようなこともあまりないのですが、それは物語に集中している証拠だと思います。
子どもからの反応で一番多いものは、絵本の隅に描かれているちょっとしたものに対してが多くあります。
例えば「かえるさんの歯ブラシいっぱいあるね」や「赤いじょうろがあるね」など、子どもは意外なところをしっかりと観察しているものです。
なので、私が読むときはそんな細かい所までしっかり見ることができるように時間を掛けて読むことが多くあります。
何気ない日常に優しさや幸せがある、そんなことを教えてくれる作品です。
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