【3歳,4歳おすすめ絵本】おせちのおしょうがつ【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「おせちのおしょうがつ」は私が”おせち料理を知るきっかけになってほしい””協力や助け合う大切さを感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- おせち料理の存在を知る
- お正月を迎える事を楽しみに思う
- 力を合わせる事の大切さを感じる
作品紹介
「おせちのおしょうがつ」はこんな絵本!
「おせちのおしょうがつ」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「おせちのおしょうがつ」を簡単にまとめてみました。
- おせち料理に焦点を当てた珍しい物語が楽しめる
- 14種類のおせち料理が登場し、名前を知る事ができる
- 協力や助け合う良さが感じられるストーリーが魅力
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
物語に沿って楽しくおせちのことを学べます!
おせち料理たちが重箱に乗って鏡餅の家に遊びに行く物語です。
重箱の車に乗りながら次々とおせち料理たちを乗せていきます。昆布巻き、海老、金団、ごまめ…おせちの定番料理たちが乗り込み、鏡餅のところへ…。
途中で黒豆が川に流されそうになりますが、みんなで協力して乗り越え、やっとのことで鏡餅の家に到着。凧揚げや羽子板、コマなどの正月遊びを楽しんで、最後はみんなでお写真!
食べ物の名前だけでなく、何故その食べ物が入っているかもしっかり紹介されています。
お正月に必ず読みたい一冊です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「おせちのおしょうがつ」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- お正月やおせち料理に関する絵本を探している
- 協力や助け合う大切さを感じられる絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「おせちのおしょうがつ」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
十二支の由来がわかる「十二支のはじまり」
どのようにして十二支の順番が決まったのかが分かりやすく描かれたストーリー。昔話ながらもいもとようこさんの優しいタッチで子どもも親しみやすく描かれています。十二支を知るきっかけにぴったりな絵本。
お正月には外せない一冊です。
協力する素晴らしさと最高のストーリーが楽しめる「ももたろう」
お婆さんが大きな桃を持ち帰り、桃を割るとそこには元気な男の子が。きび団子を持って、犬、猿、キジを連れて鬼ヶ島へ鬼退治に行く説明不要の昔話。
日本人なら教養としても知っておきたい一冊です。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- お正月の食べ物について知る
- 物語を楽しみ、協力する大切さを感じる
目的・ねらい1
全部で14個ものお正月に関する食べ物を知ることができます。
かまぼこ、きんぴらごぼう、かずのこ、だてまきなどのおせち料理に入っているもの以外にもお屠蘇(おとそ)やお雑煮などのお正月に関するものも話の中で登場します。
また、物語の中でただ食べ物が登場するだけでなく、例えば数の子なら「ぼくは、かずのこ。おめでたい たべものなのさ。 こどものかずが たくさんに なるようにって いう いみがあるんだ。」といったように何故その食べ物が入っているのかの説明が書かれています。
食べ物の名前を知るだけでなく、その理由も一緒に知ることで、知識となり、一生忘れない財産となるでしょう。
目的・ねらい2
おせち料理たちが協力し合う姿が描かれています。
おとそを乗せることに反対していた黒豆が重箱から落ちてしまいますが、おとそが黒豆を助けようと川に飛び込みます。
しかし、二人とも流されてしまいます…。
そこで昆布巻きの帯を使って助けようとしたり、ごまめが泳いで支えたり、金団がお空を飛んだりと、それぞれの良い所を活かし合いおせちたちが助け合う姿が描かれています。
ストーリー性もある話なので、物語を楽しむことは勿論、こうした助け合いの大切さも感じることができるでしょう。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 幼児期、特に3歳児 |
季節 | 冬 |
行事 | お正月 |
対象年齢
3歳児以降がおすすめです。
おせちというモノを理解するのは乳児には難しいことなので、幼児になってからがいいでしょう。
また、3歳児にもなると少しずつ友達との関わりも多くなり、助け合う大切さも感じられるようになります。そうした時期に合わせても是非読みたいですね。
時期・季節・行事
友達との関わりが活発になってきた時期がおすすめです。
仲間や助け合いが描かれている作品なので、「おせちのおしょうがつ」を読むことで友達との関わりを通じて友達の大切さが感じられます。
季節としては冬のお正月前後。保育園・幼稚園では、お正月会や伝承遊び会などがあった時に読むといいでしょう。
読み聞かせのポイント
「おせちのおしょうがつ」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 場面に応じて読む速さを変えましょう
- 料理に指を差しながら読みましょう
ポイント1
ドキドキ・ワクワクを感じられるように読みましょう。
ストーリー性、特に黒豆が落ちてしまうときはドキドキを楽しむことができる展開となっています。
そうした場面の時には、あたかも現実に今起こっていることのように、焦りを感じられるように、速く読むことで、聞き手にもそうした緊張感を伝えることができるでしょう。
少し難しいかもしれませんが、テレビで実況をしている人を思い出してください。実況中継している人を真似することで、絵本の中で今起こっていることを焦りなどと一緒に伝えられるようになります。
ドキドキの場面が終わった後は、少しゆっくり読むようにし、安心感を伝えるようにしましょう。
ポイント2
どの料理のことを言っているのか分かりやすく読みましょう。
おせち料理の中には子どもにとって聞きなれないものも多いものです。
例えば昆布巻きに関する文を読んでいるときには、昆布巻きを指さしながら読むことで、聞き手は「今はこの食べ物のことを話しているんだな」と理解しやすくなります。
ただ、意識させようとしすぎてずっと指を差していると子どもの意識がそちらに集中してしまい、内容が入ってこない可能性もあるので、指を差す時はさりげなく、サッと行うことで、絵本の内容を邪魔することがなくなるでしょう。
まとめ・Ryuの感想
おせち料理に関する絵本ならこれです!
おせち料理について伝えたいと思っていたときに出会ったのが「おせちのおしょうがつ」でした。
おせち料理を紹介するだけでなく、その由来まで書いてあるところが素晴らしく、迷わず購入しました。
また、大きくないながらもストーリー性があり、最後まで飽きない展開となっているので、楽しみながら自然とおせち料理について触れることができる点もおすすめポイントです。
私は3歳児から「おせちのおしょうがつ」を読むようにしていますが、3歳児であってもおせち料理が何なのかを理解するのは初めは難しいものです。
ですが、何度か読んでいる内に少しずつおせちの名前を覚えることができ、お正月休みが明けたときには「おせち食べた!」「おまめ入ってた!」と嬉しい報告を聞くことができました。
近頃はおせち料理を食べる家庭も少なくなっていますが、日本の文化としてこれからも伝えていきたいですね。
記事を書く励みになります。ポチっとお願いします!