【3,4歳児おすすめ絵本】たなばたさま きららきらら【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「たなばたさま きららきらら」は私が”七夕の事や雰囲気を知り、親しみを持ってほしい””七夕飾りに興味を持ち、自ら作りたいと感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 七夕がどのような行事なのか、どのような雰囲気なのかを知る
- 七夕飾りを作ってみようとする
- 七夕の訪れを楽しみにする
作品紹介
「たなばたさま きららきらら」はこんな絵本!
「たなばたさま きららきらら」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「たなばたさま きららきらら」を簡単にまとめてみました。
- 読み手の創作意欲を刺激する内容が魅力的
- 七夕・夏の夜の落ち着いた雰囲気で楽しめる
- 七夕に関連するモノを話の展開と共に知る事ができる
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容
七夕飾りが作りたくなる!七夕の雰囲気が満載のストーリーです。
今日は七夕。おじいちゃんが大きな笹の葉を持ってきてくれました。おばあちゃんに七夕がどんな行事なのかを聞き、皆で短冊にお願い事を書くことにしました。男の子や女の子、猫もたこちゃんも短冊に上手に書けました。
続いては飾り作りをします。輪繋ぎ、三角繋ぎ、星の網飾りに網提灯…様々な飾りの作り方が丁寧に描かれています。飾りが出来たら、笹の葉に飾り付けをします。
笹の葉を綺麗にしたら今度は皆の番。お風呂に入って綺麗になったら青、オレンジ、緑…様々な色や模様の浴衣を着て、外に出たら素敵な七夕祭りの始まりです。
おじいちゃんが竹で作った流しそうめんも楽しみます。そうめんの後はは天の川を見ながら皆でゆったりとスイカを食べます。最後は花火を楽しみ、とっても素敵な七夕祭りになりました。
夏の夜の雰囲気漂う、ゆったりと楽しめる七夕絵本です。
こんな方におすすめ
以下の項目に当てはまる方に「たなばたさま きららきらら」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 幼児向けの七夕に関する絵本を探している
- 子どもが自発的にモノ作りをしたくなるような絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「たなばたさま きららきらら」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
七夕伝説について深く知ることができる「たなばたさま」
七夕の夜に何故、織姫と彦星が会う事ができるのか、どうして一年に一度しか会えなくなってしまったのかが分かりやすく描かれています。好きな事ばかりをしていてはいけない事もあるという教訓的な側面も描かれています。
七夕の由来をしっかり伝えたい時にはこちらをおすすめ。
笑いながら七夕に触れられる「たなばたバス」
空から降ってきた織姫様の短冊を見てねずみたちが織姫様の願いを叶えるストーリー。笹、短冊、カササギなど七夕に関するモノを知る事が出来ることは勿論、人を助ける心地良さも感じられる作品です。
面白いストーリーと共に七夕に興味を持つきっかけを作りたい時にはこちらをおすすめ。
目的・ねらい
絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 七夕に関連するモノやどのような行事なのかを知り、訪れを楽しみにする
- 七夕飾りを作りたいと感じ、作ってみようとする
目的・ねらい1
押しつけがましくない!程よく七夕を知る事ができます。
「たなばたさま きららきらら」は七夕がどのような日なのか、どんな事をする日なのか、また短冊や七夕飾りなどの七夕に関連するモノの説明や描写があります。
しかし、七夕に関する知識を詰め込むような内容ではなく、あくまで七夕の大枠をストーリーの中で知ることができるので興味を持つのにぴったりな作品となっています。
どのような行事かを知る事で興味を持つ事ができ、訪れを楽しみにするだけでなく、「もっと知りたい」と感じさせてくれます。
目的・ねらい2
読んだ後にも楽しみがある作品です。
輪繋ぎ、三角繋ぎ、星の網飾、網提灯といった七夕飾りの代表的なものがただの言葉や絵として紹介されているだけでなく、本作では作り方も丁寧に説明されています。
絵と文字で分かりやすく説明されているので、読んでいるだけで七夕飾りの作り方を覚える事ができますし、どれも難しくない難易度なので対象年齢である3,4歳児頃の幼児期の子なら絵本を見ながら作る事ができます。
本作を読み終えた後に子ども自らが「やってみたい」と思える主体性を生む内容となっています。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 幼児期、特に4歳児 |
季節 | 夏 |
行事 | 七夕 |
対象年齢
幼児期以降がおすすめです。
”七夕”という言葉を一度は聞いている事が予想される3歳児以降に読むことで”七夕”の言葉とイメージや雰囲気が結びつきやすい内容となっています。
行事の理解がより深くなったり、様々なモノを自分自身で作る事ができるようになる4歳児頃に読むことで七夕に興味を持つきっかけとなるだけでなく、読んだ後の製作などにも繋がりやすくなります。
時期・季節・行事
ハサミなどを使い一人で様々なモノを作れるようになる時期がおすすめです。
「たなばたさま きららきらら」は七夕飾りを作りたくなるような内容が非常に魅力的。そのような内容であっても読み終えた後に自分で作れないともどかしさを感じる可能性もあります。
七夕飾りの多くはハサミと折り紙で作る事ができます。日頃の生活の中でハサミを扱えるような姿が見られた後に読むことで、本作を読み終えた後に自分自身で七夕飾りを作る事ができ、喜びや自信に繋がっていきます。
七夕に関する内容なので、季節は夏、行事は七夕に合わせて読みましょう。七夕会などがある場合はその導入や製作前などにぴったりです。
読み聞かせのポイント
「たなばたさま きららきらら」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 絵をしっかりと見せる事を意識しましょう
- 読む前に製作ができるような準備をしておきましょう
ポイント1
細かい描写や文字などにも触れると楽しさが広がります。
「たなばたさま きららきらら」は、1ページ1ページ細かい所まで丁寧に描かれた絵を楽しむ事もできます。書かれている文を読むだけでは絵を全て見切れない事が予想されるので、聞き手の様子を見ながらページをめくるタイミングを見計らう事をおすすめします。
また、絵だけでなく登場人物が発する言葉が小さな文字で書かれているので、聞き手の集中が続きそうであれば、小さな文字などにも触れて本作にもっと深く触れる機会を作るのも面白いです。
ポイント2
読んだ後の事も想像しながら事前準備!
読み方のポイントとは少し異なりますが、本作は読んだ後に聞き手の創作意欲が高まり自主的に七夕飾りなどを作る可能性が大いに考えられます。
折角意欲が高まっているのにその場で「折り紙がないから明日ね」というのも何だか勿体ないものです。なので、本作を読む時には予め折り紙やハサミ、糊などを用意しておいてから読む事をおすすめします。
気持ちが高まった時ややる気になった時にこそ子どもの能力は爆発的に伸びるもの。その瞬間を逃さないためにも少しの準備をしておきましょう。
まとめ・Ryuの感想
七夕を主体的に楽しめるきっかけになる絵本です。
「たなばたさま きららきらら」の最大の魅力としてはやはり本作を通して七夕飾りなどを自主的に作りたくなるような内容。
単に七夕の事を紹介するだけでなく、自ら七夕飾りなどの製作を通して七夕らしい環境を作り、七夕を主体性を持って楽しみたくなるような点がユニークで素敵な作品です。
実際に読み聞かせをした時にはタコがいっぱいお願い事を書いている所に「えー!」と驚いたり、竹の流しそうめんを見た時には「すごーい!」など、内容にもよく反応して楽しんでいました。そして、読み終えた後には自ら「七夕飾り作りたい!」と言って、何個も七夕飾りを作る子が大勢いました。
人からやらされることよりもずっと目を輝かせて七夕飾りを作っている姿がとても印象に残っています。そんな子どもの興味や可能性を引き出す作品となっています。
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