【0,1歳児おすすめ絵本】語りかけ絵本 さくら【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

「語りかけ絵本 さくら」は私が”桜の存在を知り、親しみを感じたり興味を持って欲しい””身近な大人と気持ちを共有する心地良さや安心感を感じて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- 桜を知り、親しみを覚える
- 身近な大人と気持ちを共有する喜びを感じる
- 数える楽しさを感じる
作品紹介
「語りかけ絵本 さくら」はこんな絵本!
「語りかけ絵本 さくら」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「語りかけ絵本 さくら」を簡単にまとめてみました。
- 落ち着いた雰囲気でゆったりと楽しめる「語りかけ」シリーズの桜編
- 本物に近くも温かいタッチの桜が楽しめる
- 語り掛けるような言葉で気持ちを共有しやすい文構成が魅力的
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容


子どもと大人で気持ちを共有しながら桜が楽しめます。
お花が1つ描かれています。何だろうな、何だろうね。そう桜。ページをめくると桜の花びらが一枚、次のページにはもう一枚。今度はお花もありました。
次のページの花びらは横になって寝ちゃってる。ページをめくるともう1枚。並んで寝てる。
今度は花びらを並べて数えてみます。1枚、2枚、3枚、4枚…まだまだまだまだ…数えていると風で飛んでしまいました。風で飛んだ桜は顔みたいに並んでます。面白いね。
あっ、もっと風が吹いた。たくさんの花びらがお空に舞います。お空を見てみると桜が満開!とっても綺麗で美しいです。
落ち着いた雰囲気で綺麗な桜に触れられる作品です。


こんな方におすすめ


以下の項目に当てはまる方に「語りかけ絵本 さくら」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 乳児期から楽しめる桜がメインの絵本を探している
- 子どもと大人で気持ちを共有しやすく愛着・信頼関係を深めやすい絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「語りかけ絵本 さくら」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!


繋がりを感じられる「くっついた」
様々な生き物たちがくっつく様子が描かれている絵本です。”愛・好き”といった言葉は書かれていないものの、そこには確かな愛を感じる事ができます。特に最後は子ども、母親、父親がくっついている描写があり、愛されている感覚を持つことができる作品。
人と人との繋がりや愛情をストレートに伝えたい時にはこちらをおすすめ。


身体を動かす楽しさを共有できる「ぺんぎんたいそう」
2羽のペンギンと一緒に様々な動きの体操を楽しめる絵本。腕を振ったり、足を上げたり、ジャンプをしたり…。実際に身体を動かしながら楽しめる名作です。
体を動かすことを通して気持ちの共有をしたい時におすすめの一冊。
目的・ねらい


絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- 桜の存在を知り、親しみを感じたり、実物を見つける喜びを知る
- 身近な人と気持ちや時間・空間を共有する喜びを知り、愛されていると感じる
目的・ねらい1
桜の存在を知るだけでなく、外の世界にも繋がるきっかけに。
「語りかけ絵本 さくら」はタイトルの通り桜に焦点を当てて、乳児期の子でも桜に触れながら親しみが持てるような作品となっています。乳児期の子にとっては桜はまだあまり馴染みがないもの。そんな桜という新しく魅力的な存在を知るきっかけになります。
また、読んだ後に実際に外に出て本物の桜に触れる事で絵本で見たものを現実の世界でも見つけられた喜びが感じられます。そして、桜だけでなく外の世界には魅力に満ち溢れたものが多くあることに気付くことができるでしょう。
桜の魅力を感じることは勿論、内から外に意識を向けられるような作品になっています。
目的・ねらい2
「自分に読んでくれているんだ」そんな感覚が生まれやすい作品です。
「語りかけ絵本 さくら」の特徴の1つは目の前の聞き手に対してあたかも言葉を投げかけているような、まさに語りかけるような文の構成。聞き手が複数人いるような状況であっても「私の為に読んでくれている」という感覚が芽生えてきます。
そんな素敵な文の構成なので聞き手と読み手で気持ちの共有もしやすく、安心しながら絵本を楽しむ事ができます。
「同じ気持ちになれた」「自分の気持ちを理解してくれた」「自分の為に読んでくれた」という感覚が信頼関係や愛着関係の構築、自己肯定感へと繋がっていき、今後の生きる土台ともなっていきます。
チェックポイント


現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 乳児期、特に1歳児 |
季節 | 春 |
行事 | 関係なく楽しめる |
対象年齢
0,1歳児におすすめです。
「語りかけ絵本 さくら」は、文字数も少なく、絵も白地に桜の花びらが描かれているシンプルなもの。乳児期でも最後まで集中して楽しむ事が出来る作品となっています。
また、桜が綺麗に美しく魅力的に描かれているので桜の存在を知らなかったり、まだ親しみがない場合でも桜の存在を認知したり、親しみを持つのにぴったり。身の回りのモノに興味を示す1歳児に是非読みたい一冊です。
時期・季節・行事
外の自然物に興味を持ち始めた頃がおすすめです。
自分の存在の認知から身近な信頼できる人の認知、そして外の世界への興味と、子どもの意識は自然と外へ外へと向かっていくものだとされています。
そんな外の世界への好奇心が向き始めた頃に合わせて読むことで桜という花を認識できるだけでなく、外の世界の楽しさも感じる事に繋がります。
桜がメインの作品なので、季節は春。行事との繋がりはありませんが、お花見会などがある場合は乳児クラスにぴったりの絵本になっています。
読み聞かせのポイント


「語りかけ絵本 さくら」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- 実際に手先や体を動かして読みましょう
- 目を見て、目の前の聞き手に話しているように読みましょう
ポイント1
指を差す、つまむ、吹きかける…出来る事は様々です。
「語りかけ絵本 さくら」の最後のページに”語りかけちょこっとヒント”としても書かれていることではありますが、本作は読むだけでなく動作を交えながら読むことで更に楽しみが深まる絵本となっています。
例えば、桜を数える場面では花びらを指さしながら数えたり、桜が寝てる時には実際に寝た真似をしてみる、桜が飛ばされているシーンでは息を吹きかる…。ちょっとした工夫で実際に桜に触れているような、よりリアルな感覚を楽しめるようになります。
ポイント2
大事なのは読み手と聞き手との気持ちのやり取り!
「語りかけ絵本」というだけあって、実際に聞き手に話しかけているような感覚で楽しむ事ができる本作。そんな素敵な関わりを生んでくれる絵本ですが、そこからもう一工夫することで一気に読み手と聞き手だけの空間を作り上げる事ができます。
最も分かりやすく効果が大きい方法として、「目を見ながら読む」をおすすめします。勿論、文を全部覚える必要はなく、読んでいる途中や文末だけでも聞き手の目を見るようにするだけでも聞き手の集中や意識が変わっていくのが感じられます。
絵本の内容も大切ですが、それと同じぐらい双方の気持ちのやり取りや共有も大切な作品です。


まとめ・Ryuの感想


乳児期の春には外せない、読んだ後にも繋がる絵本です。
春を代表する花の1つである桜。そんな桜も存在や名前を認知していなければ”ピンク色の何か”にすぎません。
成長していくにつれて知識も自然と増え、いずれ桜の存在や名前も覚える事ができますが、乳児期の頃から認知しておくことで外の世界や自然物への興味や関心の度合いが違ってきます。そんな魅力が溢れた外の世界へ意識を向けるきっかけとなってくれる作品です。
また、目の前の子どもとやり取りをしているような感覚を覚える文構成もとても素敵で、お互いの気持ちを共有し合っているように大人の私は感じられました。子どもが本当はどう感じているのかは想像に過ぎませんが、恐らく同じ思いを持ちながら作品を楽しんでいるように思います。
読んだらそれで終わりではなく、実際に外に出て本物の桜を見る事で好奇心が豊かになったり、外への関心も深まる点も魅力的。単なる桜を知る絵本ではなく、子どもと大人の気持ちも繋いでくれる春に読みたい素敵な作品です。



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