【節分に親しみを持つきっかけになる】せつぶんセブン【現役保育士がレビュー】

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【3,4歳児おすすめ絵本】せつぶんセブン【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

Ryu

「せつぶんセブン」は私が”節分に行う事や関連するものを知り、節分を楽しみにして欲しい””節分は自分の中にいる鬼をやっつける行事という事を理解し、親しみを持って欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。

「せつぶんセブン」を通じて目指す子どもの姿
  • 節分に関連するモノを知り興味を持つ
  • 自分の中にいる鬼を考える
  • 節分は楽しい行事だと知り、楽しみにする

目次

作品紹介 

もとした いずみ
ふくだ いわお
出版社世界文化版
発行日2022/12
値段¥1320
大きさ・ページ数26.5×22.824cm/P

「せつぶんセブン」はこんな絵本!

「せつぶんセブン」ってどんな内容の絵本?

 そんな疑問にお答えするために「せつぶんセブン」を簡単にまとめてみました。

  1. 行事の由来が楽しく分かる「セブンの行事絵本シリーズ」の節分編
  2. ストーリーを楽しむ中で節分に関連するモノを知る事ができる
  3. 自分の中にいる鬼について考えるきっかけになる

まるわかりQ&A

「せつぶんセブン」を一言で表すと?

親しみやすい内容で節分に興味を持つきっかけになる絵本!

子どもの反応は?

笑ったり少し怖がったり、ドキドキしながら楽しむ!

ずばり何歳向け?

4歳児向け!

どんな人は買い?

誰でも親しみやすい絵本で、節分の事を知る事が出来る絵本を探している人!

あらすじ・ストーリー・内容

せつぶんセブンと子どもたちの温かいストーリー。

 「なんだあれは!」と誰かが空を指を差し、やってきたのは”せつぶんセブン”。保育園の調理室に入ると豆の準備をし始めます。ところが子どもたちが入ってくると鬼と間違え「鬼は外!鬼は外!福は内!福は内!」と豆を投げられてしまいます。

 鬼じゃない事が分かると、せつぶんセブンは大豆を炒り始めます。豆の準備が終わったら鬼のお面作りの時間。「自分の中にいる悪い鬼をやっつけましょう」と先生が言うと皆は”よく考えない鬼”や”弱虫鬼”、せつぶんセブンは”食いしん坊鬼””怖がり鬼”など思い浮かべます。

 鬼のお面が出来上がると鬼と豆をまく人に分かれて豆まきの始まり。豆まきが終わると皆の中にいる鬼もどこかへ行ってしまったようです。するとその時「ぎゃあー!」と叫び声が!

 何と本物の鬼が来たのです。皆が怖がりますが、心の中の弱虫鬼がいなくなった子どもたちは勇猛果敢に鬼に向かって立ち向かい豆を投げて退治する事が出来ました。

 鬼が逃げた後に福の神がやってきて、皆に豆を配り「年の数だけ食べると一年間元気に過ごせるぞよ」と伝えます。18歳と言っていた先生は34個の豆を食べたそうですよ。

 ストーリーに沿って節分に行う事が分かる節分に読みたい一冊です。

こんな方におすすめ

以下の項目に当てはまる方に「せつぶんセブン」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。

  1. 親しみやすい幼児向けの節分絵本を探している
  2. 楽しみながら節分に関連するモノや知識を知る事が出来る絵本を探している

絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!

「せつぶんセブン」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!

鬼の魅力と節分の文化が分かる「おにはそと」

 節分の夜に豆まきを楽しむ子どもたちと友だちになった子どもの鬼や大人の鬼とのやり取りが楽しめる節分のストーリー。一見怖い鬼も実は関わってみるとそんなに怖くないかも、と感じられる展開が魅力的です。

 鬼に対してのイメージを変えたい時におすすめの一冊です。

怒りの感情に気付ける色彩豊かな絵本「ぷんぷんおばけ」

 怒りの感情を人に移す”ぷんぷんおばけ”と共に怒りの感情について考えさせられる絵本。目には見えない感情を色彩豊かなマーブリングを使用し可視化している工夫も魅力の作品です。

 怒りや自分の感情に向き合って欲しい時に読みたい一冊です。

目的・ねらい

絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。

  1. 節分に行う事を知り、興味を持ったり、楽しみにする
  2. 自分自身の事について考えようとする

目的・ねらい1 

節分が楽しみになるような雰囲気や描写が盛りだくさん!

 「せつぶんセブン」は”せつぶんセブン”というキャラクターのどこか抜けている感じが面白く、鬼が来る場面はあるものの終始楽しい雰囲気で話が進んでいきます。

 また、友だちと一緒に豆まきをしたり、鬼のお面を作ったり、豆を食べたり…節分に行う事が一通り描かれていて、そのどれもをやってみたくなるような気持ちにさせてくれます。

 子どもにも馴染みのあるウルトラマンが描かれているだけあって親しみやすく、本作から節分に興味を持つきっかけになり得る作品です。

目的・ねらい2  

自分の中にはどんな鬼がいるのか…ついつい考えてしまいます。

 話の中で「節分は自分の中にいる鬼をやっつける行事」という説明がなされています。

 子どもは疑問に思うかもしれませんが、登場人物たちが自分の中にいる良く考えない鬼や弱虫鬼などの具体例を出してくれているので自分の中にいる鬼がどのような意味なのか分かりやすくなっています。

 自分自身の事について考えるという体験や経験はありそうで中々ないもの。「せつぶんセブン」は自分がどのような人なのかを考えるきっかけもなり得る絵本です。

チェックポイント

現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。

年齢幼児期、特に4歳児
季節
行事節分

対象年齢

幼児期、特に4歳児がおすすめです。

 節分に行う事がしっかり描かれていたり、大豆を炒る事、鬼は外・福は内と言う事、年の数だけ豆を食べる事など節分に関連する知識も書かれているので行事の理解を深める絵本と言えます。

 既に節分を何回か経験してどのような雰囲気なのかを理解している事で、更に知識が身につく内容となっているので幼児期以降で、文の量などを考えると4歳児頃が一番おすすめです。

時期・季節・行事

行事への理解や関心が深まってきた頃がおすすめです。

 節分の前にあるクリスマスやお正月などを楽しみにする姿が見られたり、こうした行事に関連するものを覚えてきた頃に読むことで、節分にも興味を示す事が十分に考えられます。

 知識を深める内容であると同時に、行事に関心を示していない場合でもウルトラマンをきっかけとして関心を示す足がかりになる可能性も十分に秘めた作品でもあります。

  タイトルにもあるように節分がテーマの絵本なので、季節は冬、行事は節分に合わせて読みましょう。

読み聞かせのポイント

「せつぶんセブン」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。

  1. 明るい雰囲気・表情で読みましょう
  2. 感情を込め、ストーリー性を感じられるようにしましょう

ポイント1  

節分に楽しいイメージを持てるように!

 対象年齢である幼児期にもなると”節分=鬼”という考えが身についてしまっている子も少なくありません。鬼に怖いイメージを持ちやすい以上仕方のない事なのかもしれませんが、鬼のイメージだけで節分にマイナスイメージを持ってしまうのは何だか残念です。

 「せつぶんセブン」はそんな怖さが感じられない配慮がなされていて、寧ろ節分が楽しい行事である事が押し出されています。

 そんな楽しい雰囲気を聞き手が感じられるように読み手も声を明るくして雰囲気を作ったり、表情も笑顔で読むと聞き手も安心して節分に前向きなイメージを持つ事が出来るようになるでしょう。

ポイント2

ストーリーの面白さも魅力の1つ。

 「せつぶんセブン」は興味を持つきっかけになったり、知識が身につくだけでなく、しっかりとしたストーリーを楽しむ事ができる作品となっています。

楽しい場面や落ち着く場面、緊張が走る場面などがあるのでキャラクター毎に少し声を分けて読んだり、場面によって声色を変えるなどして場面ごとの雰囲気を聞き手が感じられるように工夫する事で聞き手が絵本の世界に引き込まれやすくなります。

 あまり大げさにやると内容が却って入りづらくなるので、少し意識するだけに留める事をおすすめします。

まとめ・Ryuの感想

ストーリーを楽しむ中で節分に触れられる理想の形。

 「せつぶんセブン」だけでなく、ストーリーと共に楽しく行事に触れられる「セブンの行事絵本シリーズ」の1つなので、どこか安心感を持って読める一冊。

 展開の中にうまく節分に関する事が散りばめられていて、ストーリーを楽しんでいたら節分に触れていた、詳しくなっていた、なんて事も可能にしてくれる絵本です。

 ストーリーが楽しいですし、何より子どもに身近なウルトラマンを採用しているだけあって、怖いイメージを持つ子が多い節分に関する絵本でも読むのを楽しみにしている子が読み聞かせをする前から多く見られます。

 読んでいる時も展開に合わせて笑ったり、ドキドキしたりとストーリーを楽しんでいる様子がうかがえ、「節分が少しだけ来て欲しい」なんて声も聞こえるようになりました。

 節分の怖いイメージを払しょくしたい、節分に楽しく触れて欲しい、そんな願いを叶えてくれる作品です。

Ryu

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