【0,1歳おすすめ絵本】おつきさまこんばんは【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

「おつきさまこんばんは」は私が”展開がある絵本の楽しさを知ってほしい””挨拶を知り、言葉にしてほしい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
作品紹介
「おつきさまこんばんは」はこんな絵本!
「おつきさまこんばんは」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「おつきさまこんばんは」を簡単にまとめてみました。
- 発行部数180万部以上のロングセラー作品
- 乳児期初期に丁度良い展開が楽しめる
- 絵本を楽しむ中で挨拶を知る事ができる
まるわかりQ&A
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あらすじ・ストーリー・内容


挨拶がしたくなる優しい雰囲気の絵本です。
夜になり空が明るくなりました。お月さまです。
「おつきさま こんばんは」とご挨拶。
ですが、雲さんがやってきてお月さまを隠してしまいました。
ちょっと雲さんもお月さまとお話ししたかったみたい。
お月さまこんばんは。
展開も楽しめる幼児期までに読みたい名作です。


こんな方におすすめ


- ちょっとした展開がある絵本を探している
- 挨拶に親しみを持てる絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「おつきさまこんばんは」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!


身近な挨拶の図鑑的絵本「あいさつ」
毎日耳にする挨拶が優しいタッチの絵と共に描かれています。挨拶は短く、決まった状況で言われるものなので、子どもにとっても覚えやすい言葉であり、会話の基本です。
言葉・会話に興味を持つきっかけを作ってくれる一冊です。


気持ちの良いリズムと共に展開が楽しめる「どんどこももんちゃん」
どんどこどんどこ…という一定のリズムのある言葉と共にももんちゃんが何かに向かって走っています。乳児に程よい展開が楽しめ、ドキドキ・ワクワクしながら絵本の楽しさを感じる事ができます。
乳児期に一度は読みたい名作です。
目的・ねらい


- 絵本に集中し、展開を楽しむ
- 挨拶の言葉を知り、言ってみようとする
目的・ねらい1
ちょびっとの展開が乳児に丁度良い!
「おつきさまこんばんは」は作品全体を通して少しずつストーリーが展開していきます。
ストーリーと言っても、物語のようなものではなく、緩やかな変化が楽しめるようなものなので、乳児であっても最後まで集中して絵本を楽しむことができます。
絵本を楽しむ中で集中力を身に着けられるだけでなく、展開を楽しむことで、その先を考えようとする想像力なども身につくことが予想されます。
目的・ねらい2
思わず挨拶をしたくなる不思議な力があります。
本来挨拶は強要されるものではなく、自分の意思でするものです。
「おつきさまこんばんは」は、自然と挨拶を引き出してくれるので、挨拶に親しみを感じるのにぴったりな絵本になっています。
また、子どもにとって「おはよう」「こんにちは」に比べ「こんばんは」は馴染みがない挨拶になるので、「こんばんは」という言葉の存在自体を知る、知識を得るという面でも最適な一冊でしょう。


チェックポイント


現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 0,1歳児、特に1歳児 |
季節 | 一年中、若しくは秋 |
行事 | お月見会など |
対象年齢
1歳児がおすすめです。
シンプルな絵や文の量、ページ数などを考えると0,1歳児頃に適した絵本になっています。
赤ちゃんの好きな丸、顔も描かれているので、0歳児でも十分楽しむことができるでしょう。
時期・季節・行事
挨拶を認識し始めた頃がいいでしょう。
言葉の意味は分からなくても1歳児頃になると周りの大人が言っている言葉を真似して「おはよう」と挨拶を言えるようになってきます。
「おつきさまこんばんは」は「こんばんは」という挨拶が印象的に使われている絵本なので、挨拶が認識できた頃に読むことで、使う場面や言葉の意味などを理解しやすくなるでしょう。
季節とは関係ありませんが、まん丸のお月さまが描かれているので、十五夜、お月見などに合わせて読むのもいいかもしれません。
行事としては、お月見会などの時に読むと月と関連づけられ、月が印象に残ります。


読み聞かせのポイント


- 優しい声で、身振りをしながら読みましょう
- 聞き手の反応を受け止めながら読みましょう
ポイント1
落ち着いた雰囲気で、分かりやすく。
夜の静かな描写の中でストーリーが進んでいくので、落ち着いた雰囲気を作りながら読むことで、聞き手が絵本の世界に入り込みやすくなります。
途中で雲が月の顔を隠す場面がありますが、そこも変に不安を煽るように読むよりは優しい声で読むことで、聞き手が安心しながら次の展開を考え、絵本を楽しむことができます。
また、「こんばんは」の部分では読み手も言葉に合わせてお辞儀をすると「こんばんはって言葉は挨拶なんだ」という認識が聞き手の中に芽生えるので、余裕があったらやってみましょう。
ポイント2
聞き手との対話も大切にしましょう。
「おつきさまこんばんは」を読む中で聞き手の様々な反応が返ってくることが予測されます。
例えば、月を見て「あっ!」と指差ししたり、さりげなく描かれている猫を見つけた時には「にゃんにゃん」と言う事も十分考えられます。
そうした様々な反応を聞き流して読み聞かせを続けるよりも「おつきさまだね」「にゃんにゃんいたね」と少しでも読み手が反応を返して読んだ方が、聞き手としては嬉しいものですし、かえって集中も続くものです。
ずっと反応している訳にはいかないので、丁度いい頃合いを見計らって絵本の続きを読むようにしましょう。


まとめ・Ryuの感想


落ち着いて絵本を楽しめる乳児絵本の定番。
1歳児の絵本を考えた時に真っ先に思い浮かべる絵本の中の1つです。
落ち着いた雰囲気があるので絵本に集中できますし、挨拶を通して子どもとの意思の疎通ができたり、雲が顔を隠す場面では適度なドキドキ感もあったりで、乳児が好きな要素や楽しめる場面が散りばめられています。
私は0,1,2歳児を中心に「おつきさまこんばんは」を読んできましたが、読み始めるとスッと静まり返るような雰囲気になり、子どもが集中して楽しんでいる事が感じられましたし、子どもの反応もよく、読んでいる私も楽しめました。
0,1歳で読む絵本に悩んだ際に買って間違いない絵本です!





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