【3,4歳児おすすめ絵本】ペンギンホテル【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「ペンギンホテル」は私が”想像力が豊かになって欲しい”寒い所に住む生き物を知って欲しい””というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
作品紹介
「ペンギンホテル」はこんな絵本!
「ペンギンホテル」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「ペンギンホテル」を簡単にまとめてみました。
- 寒冷地のホテルを舞台にした生き物いっぱいの絵本
- 想像が広がる生き物たちのやり取りが魅力的
- 寒い場所に住む生き物を知る事ができる
まるわかりQ&A
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あらすじ・ストーリー・内容
様々なお客様が宿泊するペンギンホテルの慌ただしい一日が面白く描かれています。
広い海のどこか遠くにあるペンギンホテルは、世界中から様々なお客様がやってきます。
旅をしているライオン、待ち合わせをしているキツネ、羽休めをしに来た白鳥、親子できた白熊、泳ぎ疲れたクジラまで…。
色々なお客様をしっかりとご案内し、夜にはペンギンたちのディナーショーだってあります。そして最後のお客様は鈴の音と共にやってくるあの人です…!
夜は更け、新しい朝を迎えるとまた新しいお客様がやってきます。
「こんなホテルがあったらな…」と想像するのが楽しくなる一冊です。
こんな方におすすめ
- 次の展開や描写を想像しながら楽しめる絵本を探している
- 寒い場所に住む動物・生き物を知る事ができる絵本を探している
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動物たちの言葉のやり取りが面白い「てぶくろ」
森の動物たちが落ちているてぶくろに入る為に言葉を交わしていきます。一定のやり取りが楽しく、何度も読みたくなります。
ウクライナ民謡から生まれた傑作絵本。
寒い冬にぴったりな一冊です。
ねずみくんの大逆転が面白い「ねずみくんとゆきだるま」
体の小さいねずみくんは体の大きい動物たちに圧倒されるばかり…。でも、最後雪だるまを作る時には、ひょんなことからねずみくんが一番大きな雪だるまを作り上げます。
笑って楽しめる一冊です。
目的・ねらい
- 想像する楽しさを感じる
- 生き物の種類を知り、生き物を深く知ろうとする
目的・ねらい1
ペンギンホテルがもしあったら…
「ペンギンホテル」を読んでいると、「もしこんなホテルがあったらなあ…」と思わず想像してしまいます。
他にも「こんなやり取りがされているのかな」「どこにあるのかな」などなど、想像したらキリがありませんし、想像するのが楽しくなります!
子どもの想像力は無限大。
生き物たちのやり取りを見ていると、そんな無限大の想像力が更に豊かになること間違いなしです。
目的・ねらい2
知識が深まり、生き物に詳しくなれます。
子どもにも馴染みのある生き物が多く登場する「ペンギンホテル」ですが、その生き物は主に寒い場所に住む生き物が中心になっています。
子どもも名前は知っていても住んでいる場所の知識はまだ薄いかもしれません。
そこで本作を読むことで、寒い場所に住む生き物や暑い場所に住む生き物がいることなど、新しい知識が身に付きます。
「ペンギン」という名前をただ知っているという状況から「ペンギンは寒い場所に住んでいる」という更に深い知識を絵本を読む中で自然と得ることができるでしょう。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 3.4歳児、特に3歳児 |
季節 | 一年中、若しくは冬 |
行事 | 関係なく楽しめる |
対象年齢
3歳児頃がおすすめです。
3歳になると語彙も一気に増え、様々な知識も身に付きます。
また、知的好奇心も増し、様々な事を「知りたい」という思いも強くなっていくので、その時に「ペンギンホテル」を読むことで、知識がスッと入っていきます。
文量やページ数を考えると1,2歳児には少し長い作品でもあります。
時期・季節・行事
身近な生き物の名前が迷いなく言えるようになった頃がいいでしょう。
生き物の名前を覚えることよりももう一歩踏み込んだ知識が身につく絵本なので、20種類ぐらいの身近な生き物の名前がスラっと言えるようになった頃に読むことで知識も身に付きやすくなるでしょう。
また、その頃には想像する力も十分ついていることが予想されるので、想像力を豊かにするという点でも読むのに適切な時期です。
寒い場所ということや最後にサンタさんも出てくるので、季節としては冬がいいのですが、そこまで季節感はないので、子どもが興味を持ったらいつ読んでも大丈夫です。
行事としても特にクリスマスに拘らなくて大丈夫な内容です。
読むときのポイント
- 絵を十分楽しめるように時間を掛けましょう
- 明るい雰囲気を作りましょう
ポイント1
丁寧な描写を存分に味わいましょう。
「ペンギンホテル」は、生き物だけでなく、背景やホテルの装飾など細部に拘った描写が素敵なポイントの1つでもあります。
ペンギンにも受付、掃除、案内、ショーをするペンギンがいたり、海の中にも様々な生き物が描かれていたり、ホテルの内部が全て分かるような描写があったりと、絵だけ見ていてもワクワクしてしまいます。
そんな素敵な絵をじっくりと聞き手が楽しめるように文字を読み終えた後もすぐに次のページに行くことなく、少し間をおいてからめくるようにしましょう。
聞き手から「くじらがいる!」といった反応があると思いますが、そうした声にもしっかり応えて聞き手とのやり取りを楽しむのも「ペンギンホテル」の楽しさを1つです。
ポイント2
ホテルの雰囲気が感じられるように読むと◎
大きなどんでん返しやドキドキする展開はなく、ペンギンホテルの忙しくも楽しい一日を描いた内容になるので、そうした雰囲気が聞き手にもしっかりと伝わるように明るい雰囲気を作るように心掛けましょう。
明るい雰囲気を作るといっても、読み手のちょっとした表情であったり、少し声を大きく・高くしたり、明るい場所に読むといった些細な事で雰囲気は作る事ができます。
「ペンギンホテル」の良さが100%出せるように小さな事にも気を付けて読んでみましょう。
まとめ・Ryuの感想
別世界に連れて行ってくれる絵本!
「ペンギンホテル」を読んでいると「こんなホテルがもしかしたら本当にあるかもしれない」とついつい考えてしまいます。
大人でも考えてしまうのですから、子どもなら尚更でしょう。
そういう世界にしっかり入る事ができるのも、丁寧な描写があってこそだと思います。
私は3,4歳児に良く読んでいますが、読んでいる時は「白いキツネもいる!」「この動物は何?」「ペンギン料理してる!」など、様々な反応が返ってきます。
読むタイミングとしては、どこかに泊まってきたという子がいた時にその話の延長として読むことが多くあります。
そのタイミングで読むことで、ホテルに対する想像がより広がります!
想像する楽しさ、モノ探しの楽しさがたっぷり味わえる一冊となっています。
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