【2,3歳児おすすめ絵本】おばけくんのハロウィン【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

「おばけくんのハロウィン」は私が”ハロウィンの雰囲気を知って欲しい””思いやりの気持ちが育まれて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
- ハロウィンの雰囲気を知る
- ハロウィンやおばけに親しみを持つ
- 思いやりや優しさについて考える
作品紹介
「おばけくんのハロウィン」はこんな絵本!
「おばけくんのハロウィン」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「おばけくんのハロウィン」を簡単にまとめてみました。
- 温かい雰囲気を持ったハロウィンの絵本
- 相手を思いやる気持ちが感じられる
- ハロウィンがどのような行事なのかが分かる
まるわかりQ&A
あらすじ・ストーリー・内容


子どものおばけの心温まるハロウィンのお話です。
いつも一人ぼっちのおばけくん。でもハロウィンだけは特別です。仮装している子どもたちが家を回っているのを見つけるとこっそりおばけくんもついていきます。
ハロウィンだけは本物のおばけだってばれないのです。みんなと一緒にお菓子をもらって、楽しい時間を過ごします。
しかし、時間がたち、みんなはそれぞれのお家に帰ってしまいます。また、一人ぼっちになってしまったおばけくん。
しかし、みんなは本物だと気づいていたようです。それからはずっと一緒に遊べるようになりました。
人の温かさ、友情を感じることができる作品です。


こんな方におすすめ


以下の項目に当てはまる方に「おばけくんのハロウィン」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。
- 乳児でも楽しめるハロウィンの絵本を探している
- 優しさを感じることができる絵本を探している
絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!
「おばけくんのハロウィン」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!


友情が感じられるハロウィンの物語「もりくんのハロウィンカー」
モリくんシリーズのハロウィンバージョン。もりくんが作ったハロウィンカーに乗ってお菓子を貰いに行きます。みんなのお菓子を食べてしまったねずみが森に迷い込むとおばけが…。皆で助け合いながら困難を乗り越えます。
ストーリーの展開にドキドキできる一冊です。


分け合う良さ、思いやる心が感じられる「どうぞのいす」
「どうぞのいす」といううさぎが作った椅子から始まる優しさ溢れるストーリー。どうぞのいすに置いてあるものを動物たちは食べてしまいますが、後の動物の事を考えて代わりのものを置いていくのが繰り返されます。
優しさが紡がれていく名作です。
目的・ねらい


絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。
- ハロウィンに関心や親しみを持つ
- 思いやりや優しさについて考える
目的・ねらい1
ハロウィンがどのような日なのかを知ることができます。
仮装すること、お菓子をもらえること、「トリックオアトリート」という言葉があることなどが物語の中で自然と紹介されています。
ハロウィンは日本でも定番のイベントとなり、保育園などでも行事の1つとして取り入れ始めているところも多いのではないかと思います。
文化の1つとしてどのようなことを行うのかを知っておくのは損はないかと思いますので、「おばけくんのハロウィン」を通してハロウィンがどのような文化を楽しく知ることができるでしょう。
また、ハロウィンの行事などがない場所でも異国の文化として紹介するのも、視野を広げるためにおすすめです。
目的・ねらい2
寂しがっている相手に声を掛ける大切さを感じることができます。
知らない子を仲間に入れてあげる優しさ。おばけくんが一人になってしまって寂しがっているときに声を掛ける優しさ。正体を知っていても受け入れる優しさ。
そうした優しさがたくさん詰まったストーリーになっているので、聞き手も優しさがどういったものなのかを感じることができるでしょう。
おばけくんの嬉しそうな様子を見ていると、この優しい言動を真似してみたくなってしまいます。
また、おばけという怖い見た目で判断するのではなく、みんなと変わらない心を持っているおばけの中身を見る大切さも感じることができるでしょう。
チェックポイント


現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 乳幼児期、特に3歳児 |
季節 | 秋 |
行事 | ハロウィン |
対象年齢
2,3歳頃がおすすめです。
話は長くないので乳児であっても最後まで集中して聞くことができます。
しかし、ハロウィンというイベントの内容を理解することや相手への思いやりを感じることを目的とした場合には、1歳児には少し難しいものとなるので、2歳以降に読むのがいいでしょう。
4,5歳でも楽しむことはできますが、少し物足りなく感じてしまうかもしれません。
時期・季節・行事
相手にも気持ちがあることを感じ始めた頃がいいでしょう。
初めは自分の気持ちしか考えられませんが、友達や大人との関わりを経て、相手にも気持ちがあることを理解し始めます。
そうした経験があり、初めて思いやりのある行動ができたり、言葉掛けができるようになります。
「おばけくんのハロウィン」はどのような行動や言葉が思いやりのあるものなのかを示してくれています。
季節は秋、行事は勿論ハロウィンになります。ハロウィンの前に読むことで、関心を持つことができたり、楽しみにする気持ちが膨らむでしょう。


読み聞かせのポイント


「おばけくんのハロウィン」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。
- キャラクターの気持ちを読み分けましょう
- 怖がらせず読みましょう
ポイント1
喜びと悲しみを声で伝えましょう。
「おばけくんのハロウィン」に出てくる感情としては喜びと悲しみがメインになります。
喜びが感じられる場面としては、友達とハロウィンを楽しんでいるとき、友達と遊ぶことができると分かった時。悲しみとしては、おばけくんが独りぼっちでいるとき、なってしまったとき。
セリフもしっかり書かれているので、キャラクターの気持ちが感じられるよう感情を込めて読むといいでしょう。
ナレーションの部分も多いので、そこは淡々と読むとメリハリが出て聞きやすくなります。
ポイント2
おばけは恐怖の象徴ではありません。
子どもにとっておばけは神秘的・不思議な存在です。しかし、大人によっては恐怖の存在として扱い、時にはおばけを使った脅し(言うこと聞かないとおばけが来るよ等)すらしてしまいます。
そのようにおばけを怖いだけの存在として扱うのは避けましょう。
特に「おばけくんのハロウィン」は、おばけは恐怖とは無縁のモノとして描かれているので、おばけが出ているからと言って怖い雰囲気で読むのは避ける事をおすすめします。
優しく・温かいストーリーなので、作品と同じような雰囲気で読み、おばけが怖いだけの存在でないことを感じられるようにしましょう。


まとめ・Ryuの感想


おばけと温かさが組み合わさった素敵な作品です。
おばけというとどことなく暗く、冷たいイメージは中々払しょくできません。
しかしながら、この絵本はそんなイメージを変えてしまうような温かい雰囲気でストーリーが展開されていきます。
ハロウィンを知るという目的でも是非読んで欲しい一冊となっていますが、おばけにあまりいい印象を持っていない子に対しても読んで欲しい作品です。
きっとおばけに対するイメージが良くなると思います。
また、優しさについてもたくさん触れられている作品で、その証拠に私が3歳児にこの絵本を読んだ時には、感想として「おばけ可哀想だったね」「お友達優しいね」「おばけも遊べてよかったね」といった感想が自然と出てきました。
特に読み手が感想を聞いたわけでもないのに、このような反応が出てきたということは、この作品を見て子どもながらに優しさなどについて感じることがあったのでしょう。
新しい絵本ですが、内容も素晴らしいので一度読んでみてください。



記事を書く励みになります。ポチっとお願いします!