【2歳,3歳おすすめ絵本】おふろにいれて【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
Ryu「おふろにいれて」はお風呂に楽しいイメージを持ってほしい、見た目で判断せず想像力を豊かにしてほしいというねらいで読むことが多い一冊です。保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
| 対象年齢 | 2,3歳(特に2歳児) |
| 季節 | 一年中(おばけつながりで夏〜ハロウィンシーズンもおすすめ) |
| 行事 | 特になし。日々の読み聞かせ・お風呂前後の時間に |
| 主なねらい | 想像力を育む/見た目だけで判断しない大切さに気づく |
| ひとことで言うと | お風呂に次々やってくるおばけと動物たちにドキドキ&ほっこりする絵本 |
『おふろにいれて』はどんな絵本?あらすじと結末


ある夜のお風呂に、次々と動物やおばけが訪ねてくる、ドキドキとほっこりが同時に味わえる絵本です。
ある夜、りゅうちゃんがお風呂に入っていると、次々とお客さんがやってきます。
可愛らしい動物たちとお風呂に浸かっていると、また外からお風呂に入りたそうにこちらを見ている影が。
おばけだと分かるとみんな大慌て! しかし、おばけは自分はいい子のおばけだと言います。
そこでおばけが魔法を使うと……。
- おばけは魔法でお風呂を大きくして、みんなで入れるようにしてくれる
- ちょっぴり怖いけれど、最後はハッピーエンドで終わる
- おばけが「怖いだけの存在」で終わらない配慮がなされている
保育士から見た『おふろにいれて』の使いどころ


お風呂を嫌がる子にも、見た目で人を判断しがちな子にも、自然に響く一冊です。
なぜこの年齢に響くか
2歳頃はおばけという存在を認識し始め、「おばけ=怖いもの」という土台ができてくる時期です。その土台があるからこそ、次に何が起こるか分からないドキドキを味わえます。
また、想像力がぐんと育つ時期でもあるため、「次は誰が来るんだろう」という展開の予測を楽しみながら聞くことができます。
絵本の独自性
おばけが登場する絵本の多くは「怖がらせる」ことに主眼が置かれがちですが、この絵本のおばけは最後に魔法でお風呂を大きくし、みんなを迎え入れてくれます。
見た目が怖いおばけが実は優しいという展開そのものが、「見た目だけで判断しない大切さ」を説教くさくなく伝えてくれるところが、この絵本ならではの魅力です。
向いていない場面
- お風呂やおばけを強く怖がっている子への読み聞かせは、タイミングを見極める
- 「お風呂に入らないとおばけが出てくるよ」のように、しつけの脅し文句として使うのはNG


『おふろにいれて』のねらい【指導案にそのまま使えます】


「想像力を育む」「見た目だけで判断しない大切さに気づく」の2つが、この絵本の軸になるねらいです。
ねらい1 展開を予測し、想像する楽しさを味わう
ページをめくるたびに「次は誰が来るんだろう」とわくわくできる構成になっています。次にどんなことが起こるのか、誰が来るのかを想像することで、想像力が豊かになることが期待できます。
何度か読んで展開を知っていても、子どもは毎回いい反応を見せてくれるでしょう。
ねらい2 見た目だけで判断しない大切さに気づく
人はついつい外見で物事や人となりを判断してしまいがちです。それは子どもも同じで、仕方のないことかもしれません。
「おふろにいれて」の見た目は怖いけれど本当は優しいおばけを通して、見た目だけで判断しない大切さを子どもなりに感じることができるでしょう。動物もたくさん登場するので、動物の名前を覚えるきっかけにもなります。
- ねらい:おばけとの出会いを通して想像力を育む
- 内容:お風呂に次々と動物やおばけが訪ねてくる絵本を読み聞かせる
- 援助:声のトーンで緊張と緩和を演出し、怖がらせすぎない
- 配慮:おばけを脅し文句として使わないよう保護者にも伝える
『おふろにいれて』は何歳から?対象年齢と読むタイミング


2歳頃からがおすすめです。おばけの存在を理解し始めた頃だと、緊張と緩和をより楽しめます。
| 0〜1歳児 | おばけの概念がまだ曖昧なので、絵の可愛らしさや動物の名前を楽しむ読み方が中心になります |
| 1〜2歳児(最も響く年齢) | おばけ=怖いものという土台ができ始め、ドキドキと安心感の両方を楽しめます |
| 3歳児〜 | 展開を予測しながら聞けるようになり、「見た目で判断しない」というねらいも伝わりやすくなります |
読むタイミング
季節や行事感は特にないので、日々の読み聞かせや保育の中で気軽に読みましょう。
お風呂を題材としているので、これからお風呂に入る前や、保育園で昨晩のお風呂の話を子どもに聞くタイミングで読むのに適しています。おばけに関連して、夏からハロウィンシーズンに読むのもおすすめです。
『おふろにいれて』読み聞かせのポイント3つ


声のトーンで緊張と緩和を作ること、そしておばけを脅しの道具にしないことが最大のポイントです。
ポイント1 声を低くして緊張感を演出する
全体的に声を低くし、子どもに「何か起こるかもしれない」という気持ちを持たせるように読みましょう。動物が出てくる場面では、本の背表紙を叩いてノック音を出すなど、臨場感を持たせるのもおすすめです。
ポイント2 緊張と緩和を使い分ける
ただ怖がらせるのではなく、いつおばけが出てくるか分からないドキドキと、動物が出てきたときの安心感を読み手と聞き手で共有すると、この絵本の雰囲気がより深く伝わります。
ポイント3 怖がらせることを目的にしない
おばけが出てくる絵本でやってしまいがちなのが、恐怖心を利用して子どもに何かの行動を促すことです。確かに恐怖心は子どもを動かす力になりますが、それは単なる脅しです。「お風呂に入らないとおばけが出てくるよ」などとは、くれぐれも声を掛けないようにしましょう。
『おふろにいれて』を読む際の配慮点
おばけが登場するため、怖がりな子への配慮と、しつけの道具として使わない意識が必要です。
- おばけを怖がる子には、無理に読み聞かせず、様子を見ながらタイミングを選ぶ
- 「お風呂に入らないとおばけが出てくるよ」のように、しつけの脅し文句として使わない
- 怖がらせることだけを目的に読むと、お風呂自体が嫌いになってしまう可能性があるので注意する
『おふろにいれて』と似ている絵本・次に読むなら
「おふろにいれて」は探している絵本とは違った……。そんなあなたにはこちらをおすすめします。


お風呂に入りたくなる「わにわにのおふろ」
ワニのわにわにがお歌を歌ったり、玩具で遊びながらお風呂を楽しむ絵本。言葉のチョイスが面白く、温かな雰囲気の中で言葉の楽しさも感じられます。
ドキドキではなく、言葉の面白さでお風呂に興味を持たせたいならこちらです。


動物と楽しみながら想像力が豊かになる「にゃんにゃんわん!」
動物の一部分だけが見えていて、そこから何の動物かを当てるクイズのような仕掛け絵本。一部分だけ見えているからこそ、何の動物か想像する楽しさ、当たったときの喜びが味わえます。
動物の名前も覚えられる一冊です。


『おふろにいれて』のよくある質問
まとめ:お風呂の楽しさとおばけへの見方が深まる一冊


- お風呂に次々とおばけや動物が訪ねてくる、ドキドキとほっこりが味わえる絵本
- 2歳頃から、緊張と緩和を楽しみながら「見た目で判断しない大切さ」に気づける
- おばけをしつけの脅し文句として使わないよう配慮しながら読み聞かせる
お風呂はみんなで入ると楽しいということや、時にはどこか怖い雰囲気があるお風呂の面白さを感じることができます。また、おばけを恐怖の対象として考えるのではなく、おばけにも色々な考えがあることも教えてくれます。
人を見た目で判断せず、実際に関わってみないと分からないことを伝えてくれる一冊だと感じています。私も大好きな、せなけいこさんのおすすめ絵本です。



お風呂の時間が、子どもにとってちょっと特別な時間になりますように。ぜひ一度、読み聞かせてみてください。
この記事を書いた人
Ryu(保育士)
保育士歴10年以上。現在はインターナショナルスクール形式の保育園を運営し、今も毎日子どもたちに読み聞かせを行っています。年齢ごとの発達に合わせた絵本選びと、保育のねらいに基づいた読み聞かせを得意としています。当ブログでは、実際に現場で読んだ絵本だけを紹介しています。









