【様々な視点から海の魅力が感じられるようになる】10ぴきのかえる うみへいく【現役保育士がレビュー】

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【4,5歳児おすすめ絵本】10ぴきのかえる うみへいく【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

Ryu

「10ぴきのかえるはじめてのキャンプ」は私が”海の気持ち良さや楽しさを感じ、行くことを楽しみにして欲しい””塩水についての疑問を感じ、身の回りの様々な事象に対して興味を示して欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。

「10ぴきのかえる うみへいく」を通じて目指す子どもの姿
  • 海へ行くことを楽しみにする
  • 海に住む生き物を知り、興味を持つ
  • 身の回りの疑問について自ら調べようとする
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目次

作品紹介 

間所 ひさこ
仲川 道子
出版社PHP研究所
発行日2004/6
値段¥1540
大きさ・ページ数23.3×23.1cm/32P

「10ぴきのかえる うみへいく」はこんな絵本!

「10ぴきのかえる うみへいく」ってどんな内容の絵本?

 そんな疑問にお答えするために「10ぴきのかえる うみへいく」を簡単にまとめてみました。

  1. 様々な季節や行事が楽しめる「10ぴきのかえる」シリーズの海編
  2. 海の解放感や心地良さ、楽しさが感じられる描写が魅力的
  3. なぜ海の水はしょっぱいのかという疑問を一緒に考える事ができる内容

まるわかりQ&A

「10ぴきのかえる うみへいく」を一言で表すと?

海の気持ち良さと不思議が楽しめる解放感のある絵本!

子どもの反応は?

展開に驚いたり、海の水について一緒に考えながら楽しむ!

ずばり何歳向け?

5歳児向け!

どんな人は買い?

海の魅力だけでなく、知的好奇心がくすぐられる絵本を探している人!

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あらすじ・ストーリー・内容

Story

10ぴきのかえると楽しくも不思議が詰まったツアーが楽しめる!

 ある日大きな白い鳥が10ぴきのかえるが住む”ひょうたんぬま”にやってきました。何でも海へ案内するツアーを始めたそう。かえるたちは海へ興味津々ですぐに行くことに決めました。

 鳥の背中に乗ってあっという間に海に着きました。あまりの海の広さにかえるたちはびっくり。早速海で泳ごうと皆で入っていきましたが海の水はしょっぱい!皆は泳ぐのを止めて浜辺で遊ぶ事にしました。

 カニやヒトデ、ヤドカリ…様々な生き物に触れ気分も上々で皆でフラダンス。砂浜で持って来たお弁当を食べて海を満喫していましたが”かんがえる”だけは、海の水が何故辛いのかを不思議に思い海の生き物たちに聞くことにしました。

 カニに聞くと「生まれた時から塩味だった」ヤドカリは「誰かが塩を入れたんじゃないか」と、誰が塩を入れたのかを考え海を覗き込むと急な高波!間一髪海には落ちませんでしたが、”かんがえる”の眼鏡が海に落ちてしまいました。

 すると大きな大きな手が伸びてきて眼鏡を拾ってくれました。その正体は大きなタコ!皆は砂浜に戻り綺麗な夕日を眺めながら帰ったら図書館で海の水について調べる事に決めました。

 海の解放感が心地良い夏に読みたい一冊です。

こんな方におすすめ

Recommend

以下の項目に当てはまる方に「10ぴきのかえる うみへいく」はぴったりの絵本です!購入を検討してみましょう。

  1. 海の魅力がよく感じられる幼児期の夏に楽しめる絵本を探している
  2. 身の回りの事象についての好奇心が湧くきっかけになる絵本を探している

絵本比較!あなたに合った絵本を探そう!

「10ぴきのかえる うみへいく」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!

雨や雷が何故降るのかを考えるのが楽しくなる「あめふり」

 雨がずっと続き腹を立てたばばばあちゃんが空に住む”かみなりたち”を胡椒と唐辛子の煙で撃退するお話し。自然現象が可視化されている内容が面白く、自然現象を想像したり考える事が楽しくなる一冊です。

 楽しい展開と共に天候に興味が持てる絵本を探している時にはこちらをおすすめ。

涼しく落ち着いた海の世界が楽しめる「チリとチリリ うみのおはなし」

 チリとチリリが海の世界を探検するお話し。温かい描写や言葉の響きなどで本当に海にいるようなひんやりとした雰囲気が楽しめます。引き込まれるような展開も魅力的で、海の生き物にも興味を持てます。

 落ち着いた雰囲気の中で様々な海の生き物と触れ合いたい時はこちらをおすすめ。

目的・ねらい

Purpose

絵本はそれぞれ作者の願いや思いが込められています。その思いを汲み取り、絵本を読むときに目的やねらいを持つ事をおすすめします。以下の「目的・ねらい」はRyuが読み聞かせをするときに大切にしている事です。参考にしてみてください。

  1. 海の心地良さや楽しさを感じ、海に行くことに期待を抱く
  2. 身の回りの様々な事象や自然現象を疑問に感じたり、興味を持つ

目的・ねらい1 

広々とした海が魅力的に感じられます。

 「10ぴきのかえる うみへいく」は、タイトルの通り海がテーマの絵本。そして本作の海は水平線まで見えるような描写があったり、開放的な広々とした砂浜など、とにかく海の大きさや心地良さが感じられる構成となっています。

 また、小さいかえるとの対比によって視覚的に海の広さを感じられるだけでなく、「ひょうたんぬまの100倍大きい」などの大きさを強調するような言葉が使われていて耳からも海の大きさのイメージが広がるような工夫がされています。

 本作を見ると解放感溢れる海の心地良さを体験したくなり、海に行くことを楽しみにしたり、期待を抱くことができるでしょう。

目的・ねらい2  

海の不思議に気付くきっかけになる描写や言葉が散りばめられています。

 海の魅力を感じ、思わず海に行きたくなるような気持ちにさせてくれる本作ですが、ただ単に海へ行って楽しむだけでなく、海の水が何故しょっぱいのかを疑問に感じるきっかけにもなります。

 10匹のかえるがいきなり海に飛び込んで塩水である事に気付くシーンや”かんがえる”が海の水が何故辛いのかを調べるシーンなど、聞き手も何故海の水がしょっぱいのかを考えたくなります。

 理由を考え、知る中で知的好奇心が満たされ、海の水だけでなく身の回りの自然現象や不思議な事象についても考えるきっかけになるでしょう。

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チェックポイント

Check-point

現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。

年齢幼児期、特に5歳児
季節
行事海水浴など

対象年齢

4,5歳児頃がおすすめです。

 可愛らしいかえると共に楽しめますし、分かりやすい展開で構成されているので比較的読み易い作品です。

 しかし、海の水の不思議などの少し難しいことについても考えるきっかけにしたい作品なので幼児期後期、特に身の回りの自然現象などについても興味が湧いてくる5歳児頃をおすすめします。

時期・季節・行事

知的好奇心が増し、身の回りの事象に対しての疑問などが生まれてきた頃がおすすめです。

 身の回りの些細な事に関しても「どうしてそうなるのか」といった疑問が沸き上がってくる時期が成長の段階の中で訪れる事が予期されます。

 例えば、天気の事で「どうして雨は降るのか」「なぜ虹ができるのか」や、他にも「どうして海は青いのか」など、これまで当たり前の現象としてきたものに対して疑問に感じる時があるでしょう。

 身の回りの事象を疑問に感じてきた頃に合わせて読むことで知的好奇心を満たす心地良さを体感する事ができます。

 開放的な海の描写が気持ちの良い作品なので、季節は海に行くことが多い夏。行事に関連するものはありませんが、家庭で海に行く機会があったらその時に合わせて読むのもおすすめです。

読み聞かせのポイント

Point-reading

「10ぴきのかえる うみへいく」を読み聞かせをする中で意識しているポイントです。読み方を少し意識するだけで内容がぐっと伝わりやすくなります。読み聞かせをする中で自分なりのポイントも探してみるのも面白いですよ。

  1. 明るく、楽しい雰囲気・表情を作って読みましょう
  2. 声色をキャラクター毎に少しだけ変えてみましょう

ポイント1  

作品の雰囲気を意識的に作る事も大切!

 「10ぴきのかえる うみへいく」は海の楽しさや心地良さが作品全体を通して感じられる絵本となっています。

 そんな楽し気な雰囲気も読み手がつまらなそうな表情をしていたり、声を低くして読んでしまうとどこか海へのイメージも暗くなってしまいかねません。

 海に行くことに対して期待が抱けるように明るい表情を作ったり、全体的に声も高くして楽しそうに読むと作品の雰囲気がより伝わるようになります。

ポイント2

言葉のやり取りも楽しい作品です。

 本作は文の結構な割合をキャラクター同士の会話などで構成されています。海の楽しさなどが感じられる事は勿論、言葉のやり取りの楽しさも作品を楽しむ中で自然と感じる事ができます。

 10匹のかえるの会話では誰が話しているのかが明記されている事があまりないため明確な演じ分けは難しいのですが、多少声色を変えるだけでも違うキャラクターが話している事は理解でき、会話らしさが生まれるので意識して読むことをおすすめします。

 また、途中で出てくるヤドカリやカニ、たこなどは明確に演じ分けてキャラクターの存在感を引き立ててみましょう。作品のアクセントになり、楽しさが増します。

まとめ・Ryuの感想

海に行く目的もできる!解放感溢れる作品です。

 「10ぴきのかえる うみへいく」の特徴・魅力は何といっても広々とした海の描写!主人公である小さいかえるたちとの対比も相まってその広さがより引き立っています。

 海を魅力的に感じられるだけでも読む理由は十分ですが、更にそこに海の水が何故しょっぱいのかといった疑問を感じられるような内容も海の魅力を一層感じさせてくれる一因となっています。

 実際に読み聞かせをすると「海おっきい!」「こんな大きいタコもいるの?」「海の水って飲んだらどうなるの?」といった反応があり、海の魅力や疑問などをしっかりと感じている事が分かります。

 本作を通じて海の魅力を知り、海に行くことに希望を抱けるだけでなく、海の水の疑問を解明しに海へ行くのもまた違った楽しみがあり、様々な視点から海を楽しめる様になれる一冊です。

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