【2,3歳児おすすめ】おやすみ、はたらくくるまたち【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「おやすみ、はたらくくるまたち」は私が”様々な車や仕事への興味の幅を広げて欲しい”気持ちが落ち着く感覚を味わって欲しい””というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
作品紹介
作 | シェリー・ダスキー・リンカー |
絵 | トム・リヒテンヘルド |
訳 | 福本 友美子 |
出版社 | ひさかたチャイルド |
発行日 | 2012/9 |
値段 | ¥1430 |
大きさ・ページ数 | 25×26cm/32P |
「おやすみ、はたらくくるまたち」はこんな絵本!
「おやすみ、はたらくくるまたち」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「おやすみ、はたらくくるまたち」を簡単にまとめてみました。
- 寝る前、寝かしつけ時に読みたいはたらくくるまたちシリーズ。
- 工事現場で働く車を知る事ができる。
- 働く大変さ、大切さを感じられる。
まるわかりQ&A
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あらすじ・ストーリー・内容
仕事の大切さや達成感が感じられます。
広い広い工事現場でせっせと働く車たち。ビルを建てたり道を作ったり、今日もいっぱい働いてあと一頑張りでおしまいです。
クレーン車は大きい鉄骨を吊り上げて、向こう側へそっと下す。最後の1つを下すと長いブームをするする縮めて静かに目を閉じる。しーっ…おやすみ、クレーン車、おやすみ。
お次はセメントを混ぜるミキサー車、力強く地面を平らにするブルドーザー、地面を掘り起こし、積み上げるショベルカー…。みんないっぱい働いて目を閉じる。
工事現場の車たち、みんなぐっすり眠ってる。しー…おやすみ…ゆっくりおやすみ!
働く車と一緒に眠れる一冊です。
こんな方におすすめ
- 工事現場で働く車に関する絵本を探している
- 気持ちが落ち着く、入眠前にぴったりな絵本を探している
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「おやすみ、はたらくくるまたち」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
自己投影できる寝る前に読みたい「よるくま」
男の子は寝る前にママに昨夜に出会った”よるくま”のお話しをします。よるくまと一緒によるくまのママをあちこちに探しに行った話、ママと会う事ができたお話し…。子どもの内面に寄り添う名作です。
温かさを感じながら眠る事ができる一冊です。
電車好きにはたまらない「いろんなでんしゃはっしゃしまーす」
家族で様々な電車に乗ってお出かけをする展開。ただ電車だけを描いた作品ではなく、子どもでも感じた事のある電車に乗る高揚感やドキドキを味わう事ができます。
没入感があり、旅行している気分になれる一冊です。
目的・ねらい
- 車やその働きへ興味を持ち、親しみを感じる
- 気持ちを落ち着かせ絵本を楽しむ
目的・ねらい1
散歩が一段と楽しくなる!
「おやすみ、はたらくくるまたち」の中では、クレーン車、ミキサー車、ブルドーザー、ショベルカーなど戸外に出た時によく目にする働く車が多く登場します。
これまでは何となく名前や形を知っているだけのものも本作を読むことで、1つ1つの車がどのような働きをするのかが詳しく分かり知識が身に着くと共に興味・関心も沸いてくるでしょう。
外の世界には様々なモノで溢れている事に気付くことができ、そこから新しい興味の対象や親しみを持つこと、知識を得る事へのきっかけになり得る一冊です。
目的・ねらい2
決まった流れ、繰り返しの言葉が心地良い。
「おやすみ、はたらくくるまたち」は働く車の紹介、実際に働くシーン、仕事が終わり眠る場面の一定の構成で話が進んでいきます。
大きな展開があったり、盛り上がるような場面はありませんがその繰り返しが心地良く、子どもの気持ちも自然と落ち着いてきます。
また、「しーっ…おやすみ、〇〇〇、おやすみ。」という文が車の種類ごとに繰り返し使われており、「おやすみ」という言葉を何度も聴く中で徐々に気持ちも静まり、やがては眠気へと繋がっていきます。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 乳幼児期、特に2歳児 |
季節 | 一年中 |
行事 | 関係なく楽しめる |
対象年齢
2歳児中期から後期におすすめです。
文字の量も少し多く、ページ数も少なくないので2歳児には長めに感じる場合もありますが、絵本に十分に親しみを持っているであろう2歳児の中期頃からなら十分に楽しむ事ができます。
また、働く車に関心を示し始める事が多い年齢でもあるので、テーマもぴったりです。
時期・季節・行事
散歩時に車や自然物など周りのモノに関心を示した頃がおすすめです。
まずは身の回りのモノに関心を示さない事には働く車にも関心は持てません。1歳児の頃から興味を持ちやすい動物だけでなく、車の違いも認識し始めた頃に読むことで、働く車の魅力に気付くことができるでしょう。
季節や行事との繋がりはないので、季節・行事と関係なく、一年中どんな時でも楽しむ事ができます。
読み聞かせのポイント
- あまり強弱はつけずに一定のペースで読みましょう
- 読んだ後に実世界と繋がるように意識しましょう
ポイント1
盛り上げすぎないように意識する。
気持ちを落ち着かせることを目的・ねらいとして読むことが多い絵本なので、あまり強弱をつけたり、声色を変えてドラマチックに読むのは少し趣旨とは離れてしまいます。
それぞれの車のセリフが少し書かれていますが、セリフ部分もそこまで声を変えずに読み、どこか淡々とした声やペースで読むことで、聞き手の気持ちも高ぶらせずに最後まで心地良く楽しむ事が出来るでしょう。
ポイント2
読んだ後は興味を広げるチャンス!
「おやすみ、はたらくくるまたち」の良い所は読んだ後、興味を持ったものを実世界ですぐに確認し、興味を持った状態から更にその興味を深める事ができることです。
登場する働く車は町中の工事現場などでよく目にするものも多く、散歩などに行った際に実際に間近で見る事ができます。
絵本で見て、興味を持ってから実物を確認することで知的好奇心もどんどん増していくので、本作を読んで眠りから覚めた後は是非絵本で登場した車を探しにお散歩してみましょう。
まとめ・Ryuの感想
車好きの子は必読のシリーズ。
子どもにとって働く車はとても魅力的なもの。たとえ車に興味がない子であっても救急車や消防車、パトカーなどの身近にある特別な車には興味津々です。
「おやすみ、はたらくくるまたち」は、そんな車に興味がない子であっても十分に楽しめる内容ですし、興味を持つきっかけになったり、知識を広げる良い機会になります。
まして車に興味を持っている子にとっては最高のシリーズに感じることでしょう。
実際に読み聞かせをすると車に興味がある子は車を集中的に見て絵を楽しんでいたり、車にあまり興味がない子は言葉や展開を楽しみ「しーっ…おやすみ、〇〇〇、おやすみ。」と読み手と一緒に声を合わせる事を楽しんでいます。
いまでも車に興味を持ち始めた頃の2歳児の午睡前に読む定番の絵本の1冊です。
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