【2,3歳児おすすめ】ペネロペのたのしいハロウィン【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】

「ペネロペのたのしいハロウィン」は私が”ハロウィンの雰囲気を感じ、親しみを持って欲しい””ハロウィンに行う事を知って欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
作品紹介
原作 | アン・グットマン ゲオルグ・ハレンスレーベン |
文 | ひがし かずこ |
出版社 | 岩崎書店 |
発行日 | 2016/9 |
値段 | ¥1100 |
大きさ・ページ数 | 23.2×29.7cm/P |
「ペネロペのたのしいハロウィン」はこんな絵本!
「ペネロペのたのしいハロウィン」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「ペネロペのたのしいハロウィン」を簡単にまとめてみました。
- シリーズ累計300万部を超えるペネロペシリーズのハロウィンのお話し。
- ハロウィンの雰囲気、やる事が分かりやすく描かれている。
- 温かみのある内容、タッチで親しみやすい。
まるわかりQ&A
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あらすじ・ストーリー・内容


ハロウィンの雰囲気が味わえる温かみのある作品です。
もうすぐ待ちに待ったハロウィン。ペネロペはママとパパと一緒に何を着るかを考えています。
こうもり、ゆうれい…ペネロペは迷いますが、魔女に決めました!帽子を被ってマントを付けたら本物の魔女みたいになりました!
お友だちと会ってお友だちと衣装を見せ合います。ミイラ、幽霊、妖精、カボチャ…みんな素敵な衣装ばかり。ハロウィンの歌を唄いながら皆でパレードに出発します。
「おかしをくれなきゃ いたずらしちゃうよ!」八百屋さんやお菓子屋さんを周ってお菓子を沢山もらいました。
お家に帰ってママにお菓子を見せますが、パパがいません。その時吸血鬼が現れて「お菓子を全部食べてしまうぞ」と恐ろしい声で言っています。
しかし、仮面を外すと吸血鬼はパパでした!楽しかったハロウィンもおしまい。最後はみんなでお菓子を食べましょう。
ハロウィンが楽しみになる一冊です。
こんな方におすすめ


- ペネロペシリーズが好きで2,3歳児の絵本を探している
- 温かい内容で、ハロウィンに行う事が分かる絵本を探している
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「ペネロペのたのしいハロウィン」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!


少し怖いけど温かく優しい絵本「おばけくんのハロウィン」
人間の子と一緒にハロウィンパーティーに参加したいおばけくん。見た目は怖いけど、そんなおばけくんでも仲間に入れてくれて一緒に過ごせる友達を見つけます。みんな見た目ではなく、おばけくんの心を見ていたようです。
2,3歳児におすすめしたいハロウィンの絵本です。


ハロウィンに詳しくなれる「ハロウィーンってなぁに?」
ハロウィンの事を知らない魔法使いの女の子がハロウィンの事を知り、ハロウィンを楽しむストーリー。ストーリーが楽しめる事は勿論ですが、ハロウィンの由来やお菓子や衣装の作り方などハロウィンを深く理解する事ができます。
4,5歳児になったら読みたい一冊です。
目的・ねらい


- ハロウィンの雰囲気を知り、ハロウィンを楽しみにする
- ハロウィンに行う事を知り、理解を深める
目的・ねらい1
ハロウィンらしさ満載の一冊!
「ペネロペのたのしいハロウィン」の対象年齢である2,3歳児にとってはハロウィンはまだ親しみがあまりない場合やハロウィンそのものを知らないことも多いものです。
そこで雰囲気も温かく、読み易いだけでなく、しっかりとハロウィンの雰囲気が表現されている本作を読むことで、ハロウィンの雰囲気を知る事ができ、ハロウィンに関心を示すことに繋がります。
最後に少しドキッとするような展開はあるものの優しいタッチも相まって、楽しい雰囲気でストーリーが展開されていくのでハロウィンに親しみを持つのにぴったりの一冊になっています。
目的・ねらい2
ハロウィンにやる事が楽しむ中で分かります。
2,3歳児に行事の詳しい由来を説明してもまだしっくりとこないことが多くあります。なので、まずはその行事の楽しい場面や行事でどのような事をするのかを知り、興味を持つ事が大切になります。
「ペネロペのたのしいハロウィン」では、ハロウィンで行う”仮装”と”お菓子を貰う”の2つが取り上げられており、見ているだけで真似したくなるワクワク感が得られるでしょう。
由来などを知るのは4,5歳児が適しているので、2,3歳児の頃は行事の楽しい側面を見て、理解し、楽しみにする。これで十分なのです。
チェックポイント


現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 乳児期、特に2歳児 |
季節 | 秋 |
行事 | ハロウィン |
対象年齢
2,3歳児頃がおすすめです。
おばけなども出てくるため少し怖いイメージもあるハロウィンですが、「ペネロペのたのしいハロウィン」に怖さは殆どありません。
おばけやミイラ、吸血鬼などは出てきますが、どれもすぐにペネロペの友だちやパパが仮装したものだと分かるので、怖い印象を引きずることなく最後まで楽しめるでしょう。
仮装やお菓子を貰うといったハロウィンの代表的な事を行う内容となっているため、2,3歳に対しての行事の理解を深めるのにぴったりな内容です。
時期・季節・行事
行事の存在をそれとなく認識し始めた頃がいいでしょう。
「何かよく分からないけど、何か楽しそうなことをしているな」という思いが子どもが持ち始めたり、園や町のハロウィンの装飾を見て「これなあに?」といった質問が出てきた時に合わせて読むことで、行事に対する好奇心を満たすとともに興味を持つきっかけとなり得ます。
ハロウィンに関する絵本なので、季節は秋、行事はハロウィンに合わせて読むことをお勧めします。
読み聞かせのポイント


- キャラクターの声を分け、会話を引き立てましょう
- 怖くなりすぎないように気を付けて読みましょう
ポイント1
会話が多く、会話の楽しさも感じられる作品です。
「ペネロペのたのしいハロウィン」の文の約半分は友だちや親との会話であったり、ペネロペ自身が言っていると思われる言葉で構成されています。
ストーリーの長さを考えると比較的登場人物も多い作品なので、それぞれのキャラクターが少し感じられるように意識して声を分けると会話の楽しさも伝わりやすくなります。
ペネロペの言葉には括弧が使われていなかったり、会話も多く誰の言葉なのか初見では分かりにくい場合があるので、読み聞かせの前に一度全体に目を通しておいた方がいいでしょう。
ポイント2
基本は楽しく!時折少し怖く!
対象年齢を考えると怖い雰囲気を出して読んでしまうと怖さが先行して内容が入りにくくなってしまったり、ハロウィンに対してマイナスのイメージを抱きかねません。
明るくとまではいきませんが、温かい内容の作品なので基本的には楽しそうに読むといいでしょう。
しかし、ストーリーに緩急をつけるために4ページ目のおばけとコウモリが出てくるページや最後のパパが吸血鬼の恰好をしている場面では、少し低めの声を出してドキドキ感を味わえるようにすると最後まで飽きも来ず楽しめます。
まとめ・Ryuの感想


ペネロペらしい温かさとハロウィンがうまくマッチした作品!
シリーズを通して温かさが感じられるペネロペシリーズですが、その温かさを感じつつもハロウィンの楽しさやちょっとした怖さが程よく伝わる絵本です。
内容はハロウィンに特化していますが、ストーリーに起承転結があり、物語としても楽しむ事ができるので「物語に親しむ」というねらいや目的を持って読むのもおすすめできます。
実際に読み聞かせをするとおばけなどに怖がる子もいますが、読み終えた後にはハロウィンに興味を持ち、どのような仮装をするのかを友だちや保育者との会話や話し合いに繋がる事も多くあります。
終始温かみもあり、とても読み易い読み易い内容なので、「ハロウィンに親しみを持つ」にピッタリな一冊となっています!



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