【4,5歳児おすすめ】ハロウィーンってなぁに?【ねらい・読み聞かせのポイント教えます】
「ハロウィーンってなぁに?」は私が”ハロウィンの由来を理解し、よりハロウィンを楽しんでほしい”“ハロウィンに関する知識を楽しみながら身につけて欲しい”というねらい・想いを持って読むことが多い一冊です。
保育士歴10年以上のRyuが日本一詳しいレビューをお届けします。
作品紹介
作 | クリステル・デモワノー |
訳 | 中島さおり |
出版社 | 主婦の友社 |
発行日 | 2006/9/13 |
値段 | ¥1430 |
大きさ・ページ数 | 21×25.7cm/32P |
「ハロウィーンってなぁに?」はこんな絵本!
「ハロウィーンってなぁに?」ってどんな内容の絵本?
そんな疑問にお答えするために「ハロウィーンってなぁに?」を簡単にまとめてみました。
- ハロウィンの由来や詳細を知る事ができる。
- ハロウィンにまつわる話や食べ物の作り方などもわかる。
- 5歳児が1人で読んでも楽しめる工夫が散りばめられている。
まるわかりQ&A
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あらすじ・ストーリー・内容
ハロウィンの由来、行う事が詳しく、楽しく分かります。
魔法使いの女の子ビビが歩いていると、魔女たちが忙しそうにカボチャをいっぱい集めています。
皆が構ってくれないビビは寂しくなったので、どうして皆がカボチャを集めているのかをおばあちゃんに聞くことにしました。
おばあちゃんは「ハロウィーンだからね」と伝えると、ハロウィーンを知らないビビに昔から伝わる由来を伝えます。
一年で一番恐ろしい夜であること、死んだ者たちがこの世に戻ってくると信じられていたこと、また、ハロウィンのカボチャにまつわるジャックという天国にも地獄にも行けなかった者の話など…。
そして現在は骸骨や魔女の仮装をしてお菓子を貰う子どもたちのお祭りになっている事を伝えます。
ハロウィンに興味を持ったビビは友だちを集めてジャックオーランタンを作ったり、仮装をして「おかしくれなきゃ いたずらするぞ!」の合言葉と共に魔女たちの家を周っていきました。
お菓子をいっぱい集めたビビと友だちはくたくた。でも、ハロウィンがとっても楽しいお祭りだと分かり、来年も楽しみになりました。
ランタンやタルト、仮装の作り方まで載っていて読んだ後も楽しめる絵本です。
こんな方におすすめ
- ハロウィンの由来や関連するものが丁寧に描かれている絵本を探している
- 読んだ後にハロウィンの活動に繋がる絵本を探している
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「ハロウィーンってなぁに?」は探している絵本とは違った…。そんなあなたにはこちらをおすすめ!
友だちの良さが感じられる「モリくんのハロウィンカー」
モリくんシリーズのハロウィンのお話。モリくんが作ったハロウィンカーに乗ってハロウィンを楽しみますが、友だちがおばけに囲まれてしまいます。友だちを勇気を出して守る姿が素敵な作品。
3歳児向けのハロウィンのストーリーを楽しみたい時に読みたい一冊です。
ハロウィンをもっと知る事ができる「ハロウィンドキドキおばけの日」
怖がりな男の子とおばけが協力して悪いドラキュラを倒す王道ストーリー。ハロウィンの雰囲気を味わいながらストーリーを楽しめると共にジャックオーランタンの作り方やハロウィンの由来、おまじないなど、ハロウィンに関する知識も身に付きます。
4,5歳児向けのハロウィンのストーリーを楽しみたい時にはこちらをどうぞ。
目的・ねらい
- ハロウィンの由来やストーリーを知り、ハロウィンに強い関心を示す
- 自分からハロウィンに関することを知ろうとする好奇心を持ち、絵本を1人で読もうとする
目的・ねらい1
ハロウィンに関することが深く紹介されています。
「ハロウィーンってなぁに?」の最大の特徴として、由来やハロウィンにまつわるものが丁寧に紹介され、描かれている点が挙げられます。
例えば、ハロウィンをどうして行うようになったのかやジャックオーランタンの由来、かぼちゃのタルトの作り方、衣装の作り方など、この一冊さえあればハロウィンを丸ごと楽しめる工夫がされています。
読む前と読んだ後では、ハロウィンに対する関心に大きな差が生まれているでしょう。
目的・ねらい2
1人で絵本に触れるきっかけになり得ます。
「ハロウィーンってなぁに?」ではハロウィンという少し暗いテーマにも関わらずどこか温かみのある絵や子どもの好奇心をくすぐるようなページが描かれています。
目的・ねらい1でも書いたようなハロウィンに関する様々な由来やお菓子の作り方などはまさに子どもの好奇心の的を得ていて、子ども自身が「読みたい」と感じる事ができるでしょう。
自分の意思で絵本に触れることでそこから得る知識は更に深まりますし、定着する事が予想されます。
ハロウィンに関する事はもちろん、絵本に自ら触れる時間を作ってくれる一冊です。
チェックポイント
現場で毎日読み聞かせを行う現役保育士が、実際に何度も読み聞かせをしたことで分かった大切なポイントを見ていきましょう。
年齢 | 幼児期、特に5歳児 |
季節 | 秋 |
行事 | ハロウィン |
対象年齢
5歳児がおすすめです。
文字数やページ数、また内容の濃さを考えると幼児期、特に集中力を最後まで保つ事ができるであろう5歳児をおすすめします。
3,4歳児でも内容自体は楽しむ事ができますが、読み聞かせ時間が長くなってしまう事が予想されるので、2回に分けたり、ハロウィンの詳しい由来やお菓子の作り方の部分は一旦飛ばして読むなど工夫をしながら読むといいでしょう。
時期・季節・行事
文字に関心を示し、自ら読もうとする様子が見られた頃がおすすめです。
文字数も少なくなく、ひらがな、カタカナ、漢字も使われているので文字に対して興味を持った頃に読むことで文字への関心を深められることも期待できます。
大人がいくら文字を教えるよりも自分から「読みたい」と思って文字に触れる事に勝るものはありません。
季節としてはハロウィンのある秋、行事としてはもちろんハロウィンに読むことをおすすめします。
読み聞かせのポイント
- 子どもの様子をよく見ながら読みましょう
- 演じ分け、ストーリーの起伏を意識的に作りましょう
ポイント1
子どもを見ながら読むのは超大事!
「ハロウィーンってなぁに?」の対象年齢である5歳児は集中力も続きますし、絵本の楽しみ方もよく知っています。
ですが、「幼児だから最後まで集中して聞いているだろう」と思い込むのはやめましょう。幼児と言えども比較的長い絵本は途中で集中力が切れてしまう恐れがあります。
なので、読み聞かせをしている時に子どもの様子をよく見て、もし集中が切れていそうならあまりよくはありませんが、話を少し掻い摘んで読み、時間を短くすることも視野に入れながら臨機応変に読み方を変えることをおすすめします。
ポイント2
見せ場を意識的に作って集中力持続!
会話なども多くストーリー性のある作品なので、キャラクターを演じ分けたり、感情を込めることで物語に起伏を作り易い一冊です。
しかし、ただ淡々と読んでいては子どもも飽きやすくなってしまいます。最後まで楽しんで聞いてもらう工夫をする必要が読み手に求められます。
驚くような展開はなく、大げさに演じる必要はありませんが、会話部分などで声を変えて読むだけでも子どもの集中力が変わるので試行錯誤しながら読んでみましょう。
まとめ・Ryuの感想
読んで終わりじゃない絵本!
怖くはないもののハロウィンの雰囲気を感じられたり、ストーリーの中でハロウィンの文化がしっかりと取り入れられている点が素敵な作品です。
ハロウィンが近づいてきた頃、5歳児に必ずと言って良いほど読んでいます。
個人的に特に気に入っている点としては、読み聞かせ後も楽しめる点です。というのも、これまでに書いてきたようにジャックオーランタンの作り方や衣装の作り方などが紹介されているので、読み終えた後そのままハロウィンの製作などに繋げる事ができます。
絵本の内容でハロウィンを楽しめる事は勿論、ハロウィンに関する活動をしたいときの導入としても最高の一冊となっています。
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